川口春奈×高杉真宙が映画『ママがもうこの世界にいなくても』に向き合い感じた日常生活の尊さと大切なこと
「シンプルに自分以外のほかの人に対する健康を願う気持ちも大きくなりました」(高杉)
——2人の仲の良さが伝わるデートシーンも印象的です。「ドライブが好きになった」という会話などもリアルな感じがしてよいなと。お2人の印象に残っているデートスポット、描写、セリフのやりとりなどはありますか?
川口「やはり、舞台となった青森で撮影するのは、東京で撮るのとは空気感が違うなと思いました。実際にお2人がここに来たのかなとか、思い出の場所なんだろうなとか、リアルな空気を感じながら撮影できたのはすごくよかったです」
高杉「どんな映像になるのかな?と思いながら撮ったシーンがいくつかあるなかで、出来上がった映像で『そういうことだったんだ!』と思ったのは、ショップで犬のブローチを買うシーンです。すごく細かく立ち位置を調整されていて、どういうことなんだろうと気になっていたのですが、出来上がった映像を観たら、傘の下に2人がいるみたいな画が出来上がっていて。1つ1つの画作りのかわいらしさにも注目していただきたい作品になっています。色使いもかわいくて。僕たちのデートのポップさを印象付ける演出に、山戸監督のかわいらしさが滲み出ている気がします」
——原作のレビューなどを拝見すると、作品には様々な立場、角度で触れている方が多い印象があります。お2人が本作に携わることで、考えたこと、受け止めたメッセージについてお聞かせください。
川口「難しさはあれど、自分自身の意思とか気持ちを伝えること、貫くことの大切さ、その瞬間瞬間で悔いのないような選択と決断をすることが大切だと思いました。家族や友人、たくさんの大切な人に支えられて生きていることを改めて実感しました。勇気をもらいましたし、背中を押してもらえるような力強さも感じました。彼女を演じて思ったのは、彼女の生き様、人生に救われる人はたくさんいるんじゃないかということでした」
高杉「いろいろなことを考えさせてもらいましたが、改めて日常生活のありがたさや尊さを感じました。自分自身、毎日それなりに感謝の気持ちを持って過ごしているつもりでしたが、いまの自分にとって、なんでもない1日も幸せだというのを、多くの方に共有して、感じてもらえたらと思っています。いまはいろいろな人の幸せが目に触れる機会が多くて、羨む機会も多いとは思うのですが、そうではなく、自分の幸せに目を向けて生活していくことの大切さがあると強く感じたし、シンプルに自分以外のほかの人に対する健康を願う気持ちも大きくなりました」
——葛藤も含めて様々な決断が描かれる物語が展開します。人生、そして日々の生活には、決断や選択は欠かせないものですが、お2人の“決断”にまつわるエピソードをお聞かせください。
高杉「僕はなんでも割とパパッと決めちゃうほうかもしれません。もちろん人並みに悩むのですが、必要以上に悩まないようにしようと心掛けています。日常生活での決断や選択においては、後悔がないように選んでいこうという気持ちで向き合っています。いまはまだ人生のなかで、そこまで後悔をするような決断の瞬間はないかもしれないと感じる一方で、これからの人生で深く悩むべきことは多く出てくるんだろうなと思っています」
川口「絶対あれでよかったんだという瞬間のほうが少ない気はするし、ああしておけばよかった、こうしておくべきだったみたいに思うことはたくさんあります。でも、その時のフィーリングや直感、自分の勘みたいなものを割と大切にしてきたと思うし、そのスタンスはこれからも変わらない気がします」
——原作の遠藤和さんは、亡くなる10日前まで日記を綴り続けたとのこと。お2人は日記をつけた経験はありますか?
川口「私は日記をつけたことがないんです…」
高杉「僕は3兄弟なのですが、それぞれが母親と交換日記をしていた時期があって。僕は1週間で終了してしまったのですが、その日記を読み返す機会が少し前にあって」
——1週間だけなのに、ノートが残っていたとは!
高杉「1週間なので1ページくらいしか埋まってなかったのですが、ちゃんと言えなかったごめんなさいを書いていたり、自分が楽しみにしているゲームのことなどを書いていたり。大人になって読み返すと、もっと続けていればよかったという気持ちにはなりましたね。本当は直接言葉で伝えることが一番だと思っているのですが、交換日記のようなもので交わせる言葉があるのなら、やってみるべきだとも思いました。1週間しか続いてない僕が言っても説得力がないかもですが(笑)」
取材・文/タナカシノブ
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