「PCやスマホを触るのが怖くなる」「デヴィッド・リンチを思わせるアプローチ」AI時代のリアルな恐怖を描いた『5秒で完全犯罪を生成する方法』を映画ファンはどう見た?
映画ファンを唸らせる、巨匠を参考にした近藤監督の演出の妙味
これら俳優陣の演技を引き出すと同時に、確かな演出の手腕を発揮し、不穏な雰囲気を作り上げている近藤監督。『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』でも炸裂したじわじわとしたカメラワークをはじめ、卓越した演出センスは今作でも健在だ。
例えば、取り調べのシーンなど随所で使われる長回し。「カットを極力割らずに見せる長回しのシーンが多く、まるで自分が事件現場の部屋の隅に立たされているような胃が痛くなる緊張感がありました。静寂と静かなカメラワークの美しさに引き込まれます」(20代・男性)とあるように、緊迫感や不安感を煽る。
また七希とモリアーティとの抽象空間でのやり取りは「鏡やガラスだけに映るモリアーティの不気味な描写や、セリフの響かせ方、光と影を巧みに使った抽象的な空間演出など、デヴィッド・リンチを思わせる映画的アプローチに痺れました」(30代・男性)と言及している人もいるように、近藤監督は「ツイン・ピークス」に登場する“ブラック・ロッジ”や『インランド・エンパイア』(06)を意識したそうで、不穏な雰囲気がスクリーンにつきまとう。
「突然の音で大袈裟に驚かせる手法ではなく、絶え間なく低く響くBGMや迫力ある足音、ガラスの割れる音など、音響効果でじわじわ追い詰められていく演出が見事」(20代・女性)
「作品全体を包む暗めのライティングと不気味な空気感がたまらない。人間の心の闇と照明の明暗が見事にリンクしていて、映画館の暗闇と大音響で鑑賞するのにふさわしい至高のスリラーです」(30代・男性)
細部までこだわり抜かれた演出、映像には、目の肥えた映画ファンも納得だったようだ。
「ミステリーやサスペンス好きはもちろん、普段からスマホでAIを使っているすべての人に勧めたい!『ラストまで絶対に結末を予測できない』衝撃と、明日からスマホを触るのが少し怖くなるリアリティを、ぜひ劇場の暗闇で体験してほしいです」(30代・女性)
「犯人は最初からわかっているはずなのに、1分先すら展開が読めない怒涛のどんでん返し!タイトルから想像するイメージをいい意味で裏切られるので、予備知識ゼロの状態で映画館の大スクリーンと音響で食らってほしい傑作です」(30代・男性)
「妹のために奔走する泥臭い兄の葛藤とせつない絆に、ノンストップサスペンスでありながら最後は胸が熱くなりました」(30代・女性)
「近藤監督の鋭い映像演出と実力派キャスト陣の火花散る演技合戦が凄まじい本格派シネマ。配信待ちではなく、劇場で観てこそ完成する最高の衝撃作です!」(40代・男性)
といった絶賛が並ぶように、練られた物語、キャストの熱演、監督の手腕によって、斬新なテーマをエンタメへと昇華している『5秒で完全犯罪を生成する方法』。AIが5秒で弾き出した「完全犯罪の最適解」の果てに待つ、驚愕の結末とは!?劇場に足を運んで、その目で確かめてほしい。
構成・文/サンクレイオ翼
