大作を撮り続けるなかで感じた“渇き”… ヨン・サンホ監督とパク・ジョンミンが明かす『顔 -かお-』自主制作への挑戦
「自分はこういうことができる人間だったんだな、と発見することができました」(パク・ジョンミン)
――パク・ジョンミンさんは第62回百想芸術大賞の最優秀演技賞を受賞しました。改めて、本作に出演した意義をどう考えていますか?
パク・ジョンミン「そうですね…。この映画でいい成果を得たのはうれしいこと。でも、賞というのは、後から付いてきた贈り物だと考えています。僕は通常、映画に参加する時や演技をする時は、やってはいけないことを削除していくクセがあるんです。この映画の場合、演技の制約はないのですが、限られたテイクで撮らなければいけなかった。なにをしてはいけないかを考えるのではなく、とにかくなにを成し遂げなければいけないのか、果敢に演技に臨むことができたと思います。それによって、自分はこういうことができる人間だったんだな、と発見することができました。それがこの映画に出演した大きな意義なのではないかと思います」
――パク・ジョンミンさんはノーギャラでこの映画に出演されたという噂を聞きましたが、これは本当でしょうか?
パク・ジョンミン「本当です。冗談でギャラをくださいって言ったんです。けど、やっぱり、いいですって言いました(笑)」
ヨン・サンホ監督「私はなんでもらわないんだろう?と思いました(笑)」
――この映画は韓国で動員100万人のヒットを記録しました。この結果をお2人はどう受け止めていますか?
ヨン・サンホ監督「正確に言うと動員は107万人です」
――あ、失礼しました!
パク・ジョンミン「(爆笑)」
ヨン・サンホ監督「私たちにとって、1万の単位が重要なのです(笑)。実は、この映画は韓国公開前に海外に権利が売れていて、損益という点ではあまり心配はしませんでした。ですが100万人というのは象徴的な数字で、個人的には一生懸命作った作品なので、私たちの映画もそうですが、低予算で製作しようと思っている方たちの目標にもなるのではないかなと思いましたし、達成したいという想いはありました。おそらくパク・ジョンミンさんも、同じような想いだったはずです。先ほど、ノーギャラで出演という話がありましたが、パク・ジョンミンさんはノーギャラだっただけではなく、100万人という動員数を達成するために、誰もサポートしていないにも関わらず、YouTubeなどでPR活動もしていたんですよ。1か月くらい本当に頑張ってくれたんです。とにかく、初めてじゃないかなって思うぐらい、本人自身で色々とPR活動をしてくれました」
取材・文/小林真里
