ネタバレなしで「スパイダーマン」最新作をレビュー!「大いなる力には大いなる責任が伴う」の“責任”にはピーター・パーカー自身の幸せも含まれていた…!
ハルク、パニッシャー、謎に包まれたMCUヒーロー…彼らとの対比で、スパイダーマンとは何者か?が浮かび上がる
なによりも感心したのがMJとの関係です。『ノー・ウェイ・ホーム』であれだけ胸が張り裂けるような別れがあって、僕らも心をえぐられたわけですが、それが本作の冒頭10分ぐらいであっさり解決したらどうしようかと(笑)。しかしここは安易な展開にはなりません。いままで以上にピーターに焦点が当たっていると書きましたが、トム・ホランド版が大事にしてきたほかのキャラとの共演の楽しさも健在です。予告などでわかるとおり、ハルク/ブルース・バナー、パニッシャー/フランクが登場。そしてもう一人、“あるMCUヒーロー”が出てきます。ただしこれらのキャラがすべてスパイダーマン/ピーター・パーカーとは対照的な人物。だから彼らとの対比で、スパイダーマン/ピーター・パーカーとはなにか?が浮かび上がってきます。
ブルース・バナーはピーター同様、遺伝子に対する外的影響で超人になった。しかしブルースはその遺伝子を抑えて生きようとしている。予期せぬパワーを得た時に怪物になるかヒーローになるか?暴走するハルクとの戦いでそれが見えてきます。なおスパイダーマンはアメコミヒーローのなかでも比較的華奢な方、それに対してハルクは巨人です。見た目も対称な2人の戦いは絵的にもおもしろいです。フランクはその正体を隠さず過激な自警団活動を行っています。あくまで匿名であろうとするスパイダーマンとここが違います。今回そのことを巡って、2人が会話するシーンがあるのですが、ここでのフランクのセリフがすばらしい!
“あるMCUヒーロー”は、スパイダーマンに身の丈にあった活躍を諭します。要は世界征服の陰謀に立ち向かったり宇宙人対策はスパイダーマンの仕事ではないということです。スパイダーマンはあくまでNYの街を守るヒーローなんだと。そう今度のスパイダーマンの戦いの場所は異星でもなく外国でもなく、ホームタウンであるNYです。舞台が小さくなると地味な映画になる?と思われるかもしれませんが、そんなことはありません!NYの街を舞台にこれぞスパイダーマンという華麗かつしなやかなアクションが展開します。
