福原遥&汐見夏衛も思わず感無量!『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』で高校教師になった主人公の想いと成長に胸を打たれる
「『あの花』は母娘のシーンで毎回泣きます」(汐見)
——若い世代に戦争とはどういうものかを伝えたいという想いからつくられた作品だと伺っています。具体的にはどういったことを伝えたい想いがあったのでしょうか。
汐見「私の場合は、自分のおじいちゃんが戦争に行っていたらしく、『耳の横を銃弾が通り過ぎていった』とか『死んだふりして助かった』みたいな話をおじいちゃんから聞いて育った母から教えてもらいました。その話を聞いた時に、おじいちゃんがもし戦争で死んでしまっていたら、私は生まれていなかったんだということを考えるようになって。そういう意味で命が繋がれてきたこと、過去のことだけど自分の身近な人の話なので、他人事ではないというか。鹿児島で育ったこともあり、戦争に比較的早い段階から触れる機会もあったので、そういう環境ではない子に比べたら、自分の世代よりも上の人たちが経験するようなことを経験できたと思っています。自分が教員をしている時に高校生と話をしていると、戦争と聞いても本当にピンときていない感じで。おじいちゃん、おばあちゃんも戦争を知らない、戦後生まれだったりするので、『確かに、そうだよね』と思うことも多くて。授業で戦争の話を扱うと、『可哀想で見ていられない』という拒絶に近い反応だったり、『聞きたくない』と言い出す子も少なくなかったので、どうすれば伝えられるのかと考えて。小説でフィクションなら、ちょっと聞きやすくなるかもしれないと思ったんです。自分よりも下の世代にマイルドに感じて考えるきっかけになる、入り口になるような作品があると良いなという想いで書いたのが前作でした」
——その想いがちゃんと伝わり、広がっての続編ですね。
汐見「正直、書きたいから書いただけなのですが、インタビューを受けるたびに、執筆のきっかけがブラッシュアップされていって、いい話になっています(笑)」
——たくさんの方に愛された作品の続編。お2人のおすすめポイントを教えてください。
汐見「いっぱいありすぎるけれど…。インパクトがあったのは、学校の屋上での百合と涼のシーン。仕事の話をしている2人だけど、サイダーがプシューって飛び出したり、風で書類が飛び散るみたいな。すごく青春感があるシーンだと思うと同時に、あの書類は機密資料じゃなければいいなとか余計なことを考えたりして…(笑)」
福原「あのシーンの撮影は結構大変で。サイダーを振っても振っても、全然吹き出してくれなくて…(笑)。確か、何本も振った記憶があります」
汐見「そんなことがあったのか、と思いながら観たら、また違う印象のシーンになるかもですね(笑)。すごく青春感があって、好きなシーンです!」
——“泣ける映画”として社会現象を巻き起こした本作ですがお2人の泣ける映画をお聞かせください。
福原「私は『マリと子犬の物語』(07)を小さいころに観てすごく衝撃を受けて、号泣しました。その記憶が鮮明に残っていて、大人になってから観ても同じくらい泣いてしまうんです。災害で犬と離れ離れになってしまうんですけど、そのワンちゃんがどうにか生き残っていって…っていう物語で。本当に泣けますし、思い出しても泣いてしまいます」
汐見「実は私は映画を観てあんまり泣かないタイプで(笑)。でも、『あの花』は母娘のシーンで毎回めっちゃ泣きます。自分の原作の映画を言うのはちょっとちがうかなと思いつつ、いち観客として泣ける作品です。あとは『ミッシング』(24)。泣くというよりも絶望に近い感じで、3日間くらい引きずりました。もう1回観たいけれど、観られていない。人の悪意みたいなところを描いたすごい映画ですよね、あれは。やばい、また思い出して涙が。心が健康な時にしか観られない映画です。私も犬ものに弱いので、今度福原さんの泣ける映画、観てみます!」
福原「ぜひぜひ。本当に号泣です!」
取材・文/タナカシノブ
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