『マジカル・シークレット・ツアー』は“爽快&痛快”!?ラストの選択と覚悟にLiLiCoが大共感
「本作が痛快なのは、やっぱり彼女たちの選択と覚悟。ある種のガールズ・パワー映画」
そして「本作が痛快なのは、やっぱり後半の彼女たちの選択と覚悟ですよね」と、多くの観客が最後に胸に抱く、感覚の正体を見極める。「犯罪に手を染めたわけだし、自分の人生に自分で傷をつけてしまったわけでもある。けれど、彼女たちは逃げずに、ちゃんと自分たちがしたことを最後に引き受けようとする。その覚悟があるからこそ、観終わったあとに爽快感が残るんですよね。ある種のガールズ・パワー映画。これはやっぱり、天野千尋監督だからこそ描き得た側面だと思います」とうなずく。
同時に、作品の根底にある社会へのメッセージ性にも目を向けた。「この社会がどれだけ困窮した女性に冷たいのか、ということもよくわかりますよね。現実を突きつけられながらも、女性たちが強くなっていく姿を見せつけてくれるの。和歌子をはじめとする彼女たちは、ここまで最悪の経験をしたわけだから、もはや社会の目なんかどうでもよくなっている。その成長する姿にも、この作品のおもしろさをすごく感じました」と分析してみせた。
もちろん、クライム・サスペンスとしての魅力にも言及しておかねばならない。LiLiCoは、「一番のキーワードは“恐竜”。詳しくは言いませんが、あのシーンは観ていてシワが3本増えました(笑)。あと、金塊をポンっとトートバッグに入れていたり、安易に人を信用しちゃったり、突っ込みどころも満載で、意外なところでフェイントをかけてくるんですよ。それがどんなふうに展開していくのかは、観てのお楽しみ」とニンマリ笑う。
「他人の目を気にしたり、他人が決めた人生を生きてしまっているすべての人に対するメッセージが感じられる」
最後に、本作を楽しみにしている観客に向けて熱いメッセージをくれた。「ラストで“人生は自分で作るものだ”と知ることになるんだけれど、これって他人の目を気にしたり、他人が決めた人生を生きてしまっている現代のすべての人に対するメッセージだと思いました。彼女たち3人の連帯が崩れそうになったり、人生に傷をつけてしまったりしたけれど、でも『あの時は楽しかった。お互いを信じ合える仲間がいた』と実感しているだろう、清々しさがある。これからの人生を誰と、あるいは一人で、どう歩んでいくかを決めた覚悟が感じられて、とても爽快な後味。だからジメジメせず、『結局は、お金よりなにより“人”なんだよね』って深く納得させてくれる」とまとめた。
さらに、「普段は私、一人で映画を観るのが好きなんですけど」と前置きしつつ、「これは何人かで観に行って、観たあとに『あなたならあの極限状態でシンガポール行く!?』と、熱く語り合ってほしいな。そうしたくなるパワーが本作にはある、ぜひ観てほしいですね!」とダメ押しした。
取材・文/折田千鶴子
