物語の中心はアラゴルンとゴラムに?『ロード・オブ・ザ・リング』最新作にまつわる情報と展望を考察
アラゴルン役はジェイミー・ドーナンへバトンタッチ
こうした物語の背景から考察すると、『The Lord of the Rings: The Hunt for Gollum(原題)』ではアラゴルンとガンダルフの出会い、そして中つ国を舞台にした壮大なアドベンチャーが描かれることが想像できる。アラゴルンを中心に物語は進み、深い森や山々、不快な湿地帯でのサバイバルが繰り広げられ、ときにオークやトロル、さらに危険な怪物との戦闘も活写されるかもしれない。
すでに一部のキャスト情報は解禁されており、監督兼ゴラム役のサーキスのほか、ガンダルフ役のイアン・マッケラン、フロド役のイライジャ・ウッドのカムバックが発表され、「ホビット」映画三部作で闇の森のエルフ王、スランドゥイルを演じたリー・ペイスも続投する。それだけでなく、ケイト・ウィンスレットがMarigold(マリゴル)、『ブリジット・ジョーンズの日記 サイテー最高な私の今』(25)のレオ・ウッドールがHalvard(ハルバラド)という新たなキャラクターに命を吹き込むという。
最も大きなサプライズとなったのは、アラゴルン役が三部作のヴィゴ・モーテンセンから「フィフティ・シェイズ」シリーズや『ベルファスト』(21)のジェイミー・ドーナンへバトンタッチされるということ。役への復帰がファンに熱望されていたモーテンセンと直接話し合ったとされるプロデューサーのボウエンも、「ヴィゴが決めること」と可能性を示唆していたのだが、正式に出演しないことが決定したようだ。
最新作における新キャラクターの役どころを考察!
ガンダルフはゴラム捜索の旗振り役であり、フロドはその顛末を聞くポジションでの登場になるかもしれない。スランドゥイルの再登場はうれしいポイントで、ゴラムを逃がして慌てふためく姿が見られるのだろうか?ちなみに、『ホビット 決戦のゆくえ』(14)の終盤でスランドゥイルは、息子レゴラスにアラゴルンに会いに行くよう勧めていたため、オーランド・ブルームによるレゴラス再演の可能性も残されている。
気になるのは新キャラクターの2人。マリゴルは名前の響きがスメアゴルやデアゴルと似ていることから、彼らと関係ある人物という見方ができる。原作で言及されている人物で一人可能性があるのがスメアゴル(ゴラム)の祖母だ。ガンダルフの回想によると、尋問されたゴラムは当初、指輪は祖母から贈られたものだと言い張っていたという。指輪についての証言は信じなかったものの、ゴラムの祖母が偉い人物だったことは疑わないとガンダルフは語っている。演じるのがウィンスレットという点でも、スメアゴルに影響を与える役どころというのはあり得ない話ではないだろう。
もう一人のハルバラドは、北方の野伏のメンバーであり、アラゴルンの旅に同行すると説明されている。野伏とは北方王国が滅亡したのち、放浪の民へと身を落としたドゥネダインで、ドゥネダインは海底に沈んだ島国ヌメノールから中つ国へ渡って来た人間を祖に持つ者たち。代々イシルドゥアの世継を族長としており、つまり「ロード・オブ・ザ・リング」での族長はアラゴルンとなる。
また、映画シリーズでの言及はなかったが、ハルバラドという名前は小説に登場する。彼は30人の野伏を率い、アラゴルンのもとに駆けつけ、ともに死者の道に同行するが、この先に自身の死があると予見した通り、ペレンノール野の合戦において討ち死にする。
アラゴルンのゴラム捜索は孤独な旅だと思われていたが、最新作ではハルバラドを伴う形になるのだろうか。ウッドール演じるハルバラドが小説と同一人物になるのか、もしくはモデルにした人物になるのかはわからないが、「ロード・オブ・ザ・リング」&「ホビット」映画三部作でみられたフロドとサムのような強い絆で結ばれた関係が描かれるのなら、それは物語をよりエモーショナルにしてくれるはず。ドーナンとウッドールによるかけ合いに大いに期待したい!
道は続くよ、どこまでも
最新作『The Lord of the Rings: The Hunt for Gollum』の全米公開まであと1年半ほど。新たに『The Lord of the Rings: Shadow of the Past(仮題)』の企画も発表されており、こちらではフロドが灰色港から中つ国を旅立った数年後、サム、メリー、ピピンが自分たちの旅を振り返る物語になると言われている。ファンの間では、映画では描かれなかった古森やトム・ボンバディルの家、塚山丘陵でのエピソードが映像化されるのでは?と憶測を呼んでいる。果たして、中つ国の世界と歴史はどこまで映像化されるのか?気長に待ち続けたい。
文/平尾嘉浩
