物語の中心はアラゴルンとゴラムに?『ロード・オブ・ザ・リング』最新作にまつわる情報と展望を考察
小説におけるゴラム、ガンダルフ、アラゴルンの同行とは?
ここで一度、原作における両者の動向をさらっておきたい。ゴラムはもともとホビット族を構成する三支族の一つ、ストゥア族のスメアゴルという青年だった。友人と釣りに出かけたスメアゴルは、友人が見つけた一つの指輪に魅入られ、友人を殺害し、指輪を奪ってしまう。のちに一族を追放されたスメアゴルは太陽や月の光を嫌い、霧ふり山脈の地底湖に棲みつき、指輪の魔力で長寿を得ながらもその身体は醜悪な姿へと変貌。いつも喉を鳴らす様子から「ゴラム」と揶揄されることになる。
それから500年ほどの月日が流れ、地底湖に13人のドワーフと共に竜退治に出かけたホビット族のビルボ・バギンズが迷い込んでくる。ビルボはゴラムが落とした指輪を偶然発見し、持ち去ってしまう。指輪が失われたことを知ったゴラムは、彼が言うところの“汚い盗人”であるビルボを追って地上へ這い出てくる。しかしこのころ、復活した冥王サウロンがその勢力を拡大しつつあり、ゴラムは捕えられ、モルドールで苛烈な拷問を受けることに。そしてサウロン陣営は、ゴラムの口から「ホビット」「バギンズ」という2つの言葉を聞きだすことに成功する。
一方、一つの指輪によってその身を滅ぼしたゴンドールの王、イシルドゥアの血を引く一族の末裔であるアラゴルンは、まだ幼いころに族長の父アラソルン二世がオークとの戦いで命を落とし、母ギルラインと共に裂け谷のエルフ、エルロンド卿のもとに身を寄せていた。成長し自身の出自について聞かされたアラゴルンは、中つ国を旅して回り、各地で冥王サウロンの手先との戦いに身を投じていく。ときには素性を隠し、“ソロンギル”の名でローハンのセンゲル(セオデンの父)やゴンドールのエクセリオン二世に仕えたことも。
そして、ガンダルフと出会い親交を深めたアラゴルンは、一つの指輪の所在と懸念について聞かされる。密かに一族にホビット庄(ホビット族が住んでいる地域)を警護させ、自身はガンダルフと共にゴラム捜索の旅に出るが、旅は困難を極めたため、ガンダルフは一時的に中断してゴンドールの王都ミナス・ティリスでイシルドゥアにまつわる記録を調べることにし、アラゴルンは一人で捜索を続けていた。捜索開始から約8年後、モルドールから逃げだしたのか、もしくはあえて解き放たれたのか、死者の沼地にてゴラムを捕えることに成功する。アラゴルンはゴラムを闇の森のエルフ王、スランドゥイルに引き渡すと、自身はホビット庄の警護に戻っていく。
その後、闇の森でガンダルフはゴラムへの尋問を行い、いかにして一つの指輪を手にしたのかを聞きだそうとする。しかし、エルフたちがゴラムを日課になっていた木登りへ連れだした際に、オークの集団による急襲を受け、その混乱に乗じてゴラムは逃げだしてしまう。ゴラムは再び、霧ふり山脈の地下へ戻って身を潜めることになるが、“旅の仲間”と共に廃墟となったモリアの地下宮殿にやって来たフロドを見つけると、今度は彼の跡をつけ回り、モルドールへの道案内を務めることになるのだ。
