「遊馬よりも野明寄り」戸谷菊之介が語る、『機動警察パトレイバー EZY』特車二課の新しい個性
「第二小隊の役者の皆さん、演じているキャラクターと似ている方が多いんです」
『EZY』では、立ち上げからシリーズにメカデザイナーとして関わり続けており、本作では監督を務めている出渕裕がキーパーソンとなっている。アフレコにあたっても出渕がディレクションをしており、戸谷がより桔平のキャラクター性を出せるよう、いくつかオーダーをしていたという。
「出渕さんがアフレコの際に重視していたのは、十和と桔平のバディ感ですね。ディレクションでもそこを大事にしているように感じました。ディレクションが入る時は、2人のやり取りのニュアンスに対しての指示が多かったように思います。距離感や言葉の強さで迷う時があったんですが、『結構怒っちゃっていいですよ』と言ってもらいました。2人の仲はいいんだけど、お互いに振り回したり、振り回されたりみたいなところがあるので、言葉も強めでいいと。桔平は指揮をしている時も抜けていることがあるので、十和から『えぇっ?』みたいに強めに聞き返されたり、一方で十和は射撃が下手なくせにすぐに撃とうとするから桔平がツッコむ、みたいなところもあって。そういうぶつかり合う仲の良さみたいな表現にこだわられていたように思います」。
桔平に指揮され、バディとしてイングラム1号機を操縦するパイロットの十和。上坂すみれが演じる威勢がよく強気なキャラクターに対しては、どのような想いを持って一緒に演じているのだろうか?
「十和に関しては、上坂さんが思い切り演じてくださるので、僕としては気分よくツッコミを入れられて、一緒にやっていて演じやすかったです。十和がガツガツと前に行ってくれるから生まれるおもしろさみたいなものがありますから。十和は旧シリーズの2号機のパイロットである太田さんの精神を継いでいるような感じで、頭で考えないで思い切ったことができるタイプなんですよね。演じられている上坂さんも勢いがあって、すごく個性がある方でした。お話していてもとてもおもしろくて、尊敬しています(笑)」。
十和と桔平のバディ感に加えて、本作の見どころとして外せないのは第二小隊メンバーの関係性。新たなメンバーが集まったスタジオでは、新しい第二小隊による和気あいあいとした収録が行われたそうだ。
「アフレコに関しては、最初の日は本当に緊張してスタジオに行きました。一緒に収録する方々も、ベテランさんが多いというのも緊張に繋がるポイントでしたね。それこそ、林原めぐみさんや千葉繁さんがいらっしゃるわけですから。ほかにも錚々たるメンバーの中でのアフレコだったので、やはり緊張してしまいました。でも実際に一緒にやってみると、第二小隊の役者の皆さんもご自身が演じているキャラクターと雰囲気が似ている方が多くて。間役の小林親弘さんや柳井役の佐藤せつじさんは、本当に役柄とご本人が近い感じがしましたし、上坂さんや八久万役の松村柚芽さんはお芝居を力まないでやれていてとても参考になりました。本編中の第二小隊の存在感がすばらしくて、日常の延長上にこういう人たちが存在しているんだろうなと想像できるようなお芝居をされているのにも感心しました。また、待ち時間の雑談も変な話で盛り上がったりして、雰囲気もよかったです。そうした皆さんがつくってくれる空気感が緊張の緩和にもなりましたし、『なんか、この第二小隊の空気はすごくいいな』という気持ちにもなりました。だから、緊張は最初だけで、すぐに馴染んでいった感じはありますね」。

