「遊馬よりも野明寄り」戸谷菊之介が語る、『機動警察パトレイバー EZY』特車二課の新しい個性
「機動警察パトレイバー」シリーズのファン待望となる新作アニメーション作品『機動警察パトレイバー EZY』(以下、『EZY』)の公開が近づいてきた。全8話を3章構成で劇場公開する本作は、5月15日(金)より第1章の上映をスタートする。舞台はかつてのシリーズで描かれてきた1990年代から時代が進み、さらなるテクノロジーが発展した2030年代。AIの進化によって無用の長物となりつつある汎用人型作業機械=レイバーを取り巻く状況を中心に、特車二課第二小隊の活躍と日常を描く。
今回MOVIE WALKER PRESSでは、最新作『EZY』にてイングラム1号機の指揮を務める天鳥桔平役の戸谷菊之介に人気シリーズの新作に参加することへの意気込み、そして自身が演じるキャラクターへの想いを語ってもらった。
「桔平というキャラクターは、性格的には遊馬よりも野明寄りのような気がしますね」
最初のOVAシリーズ「アーリーデイズ」がスタートしたのは1988年。その後「パトレイバー」は、劇場版、テレビシリーズ、新OVAなど1990年代前半に大きなムーブメントとなった。1998年生まれである戸谷は、「パトレイバー」の存在は知っていたものの、これまで触れる機会がなく、本作のオーディションを受けるにあたって初めて観賞したそうだ。
「オーディションの前に『アーリーデイズ』から観始めたんですが、作品で描かれる独特のセンスにいきなり驚きました。当時の空気を感じる世界観や設定、日常のなかにいるレイバーという存在にも惹かれるのですが、それ以上に独特の長回しのカットなど演出的なおもしろさがありまして。『こんなアニメ観たことない!』と思いましたね。そこからシリーズ全体に引きつけられていった感じでした。『アーリーデイズ』ではユーモアあふれるいろんな作風が取り入れられているし、一方で劇場版はシリアス寄りにもなる。さらにレイバーという存在は現在の技術がまだ追いついていない先見性も感じられて、劇中で描かれることの幅広さがものすごくおもしろかったです」。
シリーズをじっくりと味わったのちに、戸谷はオーディションに合格して桔平を演じることになった。桔平というキャラクターは、「イングラム1号機のパイロットを指揮する」というポジションのため、過去作で同様のポジションにいたメインキャラクターの篠原遊馬とどうしても比較したくなる。それに対して戸谷は、キャラクターの持つ個性とイメージの違いについてもしっかりと分析してから収録に臨んだという。
「桔平は、結構メカフェチというかガジェット好きみたいなところが多くて、イングラムに対する愛がすごく強いんです。そうした点がわりとドライな遊馬とは違うのかなと思っています。だから、性格的には遊馬よりも、旧シリーズの主人公である(泉)野明寄りのような気がしますね。イングラムに対する深い愛とか執着に関しては、桔平と野明はすごく似ていると思います。それから、桔平自身は普段は結構抜けているところがあって、力が入っていない感じがあるので、そうした日常的な雰囲気も、実は遊馬とは違っているということは意識して演じました」。
桔平というキャラクターと自分自身を比べてみると、“似ている”という部分があり、それゆえに自身に引きつけて演じることができたと戸谷は振り返る。では、どのような部分で桔平に共感し、近い距離感で演じることができたのだろうか?
「桔平の真面目で正義感もあるけれど、力が抜けているからそれが様になっていないというところは、自分と重なるというか、『ああ、そういう感じわかるな』となりましたね。そこが桔平の重要なポイントだと思うので、同じ第二小隊の先輩である柳井さんや間さんに対しても、礼儀正しい感じではなく『了解で〜す』というような、どこか軽めに接することで、桔平の持つ雰囲気を出していければと思いました」。

