『木挽町のあだ討ち』柄本佑、渡辺謙、長尾謙杜らキャスト陣のコメントを収めた特別フィーチャレット映像
柄本佑が主演を務め、渡辺謙が共演する『木挽町のあだ討ち』(2026年2月27日公開)から特別フィーチャレット映像と新たなビジュアルが到着した。
本作は第169回直木賞と第36回山本周五郎賞をダブル受賞した永井紗耶子の同名小説を実写化したミステリー。仇討ち事件の真相を追う田舎侍の加瀬総一郎を柄本が演じ、芝居小屋「森田座」で謀略を巡らせる立作者の篠田金治を渡辺が演じる。さらに仇討ちを遂げた菊之助役に長尾謙杜、主人を殺した作兵衛役に北村一輝ら豪華キャストが集結した。
ある雪の降る夜、芝居小屋のすぐそばで美しい若衆、菊之助による仇討ちが見事に成し遂げられた。あまりにも劇的なその一部始終は居合わせた200人の目撃者によって語り継がれることになる。そこから1年半後、菊之助の縁者と名乗る総一郎が「仇討ちの顛末を知りたい」と芝居小屋を訪れる。菊之助に関わった人々から事件の経緯を聞くなかで徐々に“事実”が明らかになっていく。
このたび解禁された特別フィーチャレット映像は、雪が降りしきるある晩に若衆が父を殺した博徒を討ち果たす仇討ちの場面から幕を開ける。200人もの証人(見物客)が見守る中で成されたその一太刀。芝居小屋のほど近くで起きたその出来事は、やがて美談として語られていく。しかし、本作が描くのはその裏側に潜む真実だ。
物語の真相を追うのは総一郎。メイキング映像のなかで総一郎役の柄本は「監督からこの役は刑事コロンボだと言われた」と明かす。剣を振るうのではなく、人の話に耳を傾け、違和感を拾い上げながら核心へと迫っていく存在だ。一方、森田座を束ねる立作者、金治の姿も印象的に切り取られる。金治役の渡辺は「時間軸がいきつ戻りつするのでその辺を割と丁寧にやらせてもらえた」と語り、複層的に絡み合う物語構造のなかで役を積み重ねていったことを明かす。劇中では金治が「刀を捨てた俺に助太刀しろっていうのか」と口にする場面も映しだされ、芝居小屋の奥に渦巻く思惑をも感じさせる。
仇討ちを遂げた若者、菊之助のメイキングも収録。雪のなかでの緊迫した撮影の裏側で、菊之助役の長尾は「この作品のキーとなるシーンですし、どう演じるか考えながら北村さんと監督と話し合いながら作っていったのでいいものになってたら嬉しい」と振り返る。その菊之助には、父が乱心し、自身に刃を向けるという衝撃的な過去がある。「父がなぜ乱心したのかいまでもわかりません」という菊之助の言葉が、物語の深部に横たわる謎を示唆する。そして主人を殺した男、作兵衛。メイキングでは、渡辺の動きを作兵衛役の北村が真似する姿も映しだされ、北村は「謙さんにずっと本読みしてた時に“これ俺がずっとやりたかった役だ”ってずーっと言われながら変なプレッシャーかけられながら本読みをして、間違いなく自分の転機になる作品だと思いますし、この役を頂いたこと、そこは役のことを語る前に感謝したいかなというのが一番ですね」と語り、役との出会いの重みをにじませる。
東映京都撮影所に完全再現された森田座の内部も大きな見どころだ。江戸歌舞伎の場面や、満員の客席を埋め尽くす見物客とともに始まる撮影。柄本は「曲者揃いの方々と対峙するシーンがあって、同じ映画ではあるんですけどそれぞれ違う映画を撮ってるんじゃないかと思うくらい。相対した時に、それぞれ(演技の)表面が違うというか、そういった柔軟さがあって、とっても楽しくやらせていただきました」と語る。
一八役の瀬戸康史、相良与三郎役の滝藤賢一、芳澤ほたる役の高橋和也、久蔵役の正名僕蔵、お与根役のイモトアヤコ、伊納清左衛門役の山口馬木也、お三津役の愛希れいか、遠山安房守役の野村周平、滝川主馬役の石橋蓮司、伊納たえ役の沢口靖子ら、それぞれの人物の姿も次々と映しだされ、芝居小屋に集う人々の思惑が交錯していく。
柄本は「変に時代劇というものを意識せずにこの世界観に入っていけるように心がけたいなとは思っています」と語り、長尾は「時代劇といったら硬いイメージだったりあると思うんですけど、サプライズやサスペンス要素も詰まっていたり」とコメント。さらに北村は「いま失われているものの大切さ、人間が持っている感情、ものすごく分かりやすく伝わると思います」と語り、渡辺も「台本を読んだ時に久々に“東映 痛快娯楽時代劇”という感じの作品になるという予感はしていました」と手応えをにじませる。
あわせて解禁となったのは浮世絵イラストレーター、NAGAが手がけたコラボビジュアル。総一郎、金治、そして菊之助と作兵衛のあだ討ちシーンなど、本作を象徴する印象的な場面が一枚のビジュアルのなかに描かれている。
時代劇通もミステリーファンも唸らせることになりそうな本作。特別フィーチャレット映像に収められた豪華キャスト陣の佇まいや言葉にも触れてみてほしい。
文/サンクレイオ翼
