【ネタバレあり】ハサウェイが向き合う“過去”と“亡霊”…『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』をレビュー!

【ネタバレあり】ハサウェイが向き合う“過去”と“亡霊”…『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』をレビュー!

現在大ヒット公開中の『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』。ハイクオリティな映像表現と抑制が効いたキャラクターの会話劇、実写映画的とも言われた映像演出で話題となった第1章に続き、第2章となる今作ではそれぞれのキャラクターが自身の進むべき道へ踏みだし、物語が大きく動き始める。複合的な状況が重なる『キルケーの魔女』のポイントを押さえ、ネタバレありのレビューをお届けする。

※本記事は、ストーリーの核心に触れる記述を含みます。未見の方はご注意ください。

ハサウェイ、ギギ、ケネスの物語がそれぞれに展開する『キルケーの魔女』

マフティーとしての目的を果たすため、計画の実行に挑むハサウェイ
マフティーとしての目的を果たすため、計画の実行に挑むハサウェイ[c]創通・サンライズ

2021年に公開された第1章『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』では、反地球連邦組織マフティーのリーダーであるハサウェイ(声:小野賢章)が自身の正体を隠し、敵地とも言える場所で、偶然出会った不思議な魅力を持つ少女ギギ・アンダルシア(声:上田麗奈)と、のちに敵対することになる地球連邦軍大佐のケネス・スレッグ(声:諏訪部順一)と交流する要素から始まった。物語の後半近くまで3人が同じ地域にいるということもあって背景の複雑さはあるものの、筋道としては1本としてつながっていた。

しかし、第2章はハサウェイ、ギギ、ケネスたちの動きや想い、そして背景となる紛争が時に並行に、時に交差する複合的な物語となっている。冒頭でハサウェイは本来の居場所であるマフティーに戻り、当初の計画であった連邦政府高官が集まるアデレード会議襲撃に焦点を絞る形で行動を開始する。ケネスもマフティーの動きを把握し陽動をかけるべく、キルケー部隊の動きを本格化させる。2人の様子をもう少し見たいと思いケネスのもとに身を寄せていたギギも、本来の目的である伯爵と一緒に住む予定の高級アパートメントへと向かう。

アナハイム・エレクトロニクス製のMS、Ξガンダム(左)。MA並みの大きさを誇る
アナハイム・エレクトロニクス製のMS、Ξガンダム(左)。MA並みの大きさを誇る[c]創通・サンライズ

この3人に大きく影響するのが、オーストラリア大陸で起きていた紛争であった。マフティーを騙り、オーストラリア北部に集結した反地球連邦政府分子が結成した私設軍隊であるオエンベリ軍に対し、ダバオ基地の前指令であるキンバレー・ヘイマン大佐が指揮するキンバレー部隊が攻撃。歩兵を中心とした地上部隊に対して、キンバレー部隊のモビルスーツを用いた攻撃は一方的な虐殺に近い状況を生みだし数千人の死者を出す状況となる。オエンベリ軍を救出しようとするマフティー、マフティーの包囲網を狭めるキルケー部隊もこの戦闘に干渉することで、状況が動き始める。

ハサウェイは、自分たちが危険に陥る可能性がありながらもオエンベリ軍の救出に向かう準備を進めるが、その一方でギギに惹かれてしまうこと、そこからつながる形でかつて自分の前で死んでしまったニュータイプの少女、クェス・パラヤの存在を強く思いだし始める。マフティーのリーダーとしての仕事をしなければならない状況のなか、自身のなかにトラウマのように渦巻く思いに翻弄されるハサウェイは、恋人であるケリア(声:早見沙織)との関係も悪化させてしまう。

【画像を見る】突如ハサウェイの前に現れた謎の少女、ギギ・アンダルシア
【画像を見る】突如ハサウェイの前に現れた謎の少女、ギギ・アンダルシア[c]創通・サンライズ

一方、ギギも距離を置いたことでハサウェイへの気持ちが高まり、ハサウェイと敵対するケネスと近い位置にいるという板挟み的な状況が、伯爵の愛人という立場を変えてくれるきっかけになるのだろうと考える。そして、マフティーとキルケー部隊の緊張が少しずつ高まるなか、ギギが再びケネスのもとを訪れたことで事態がさらに大きく変化していく。


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