新感覚の青春ホラー『とれ!』人気動画クリエイターのコウイチ監督と主演の中島瑠菜が語る、撮影の裏側「同じことをやり続ければ、大きな力になる」
登録者数89万人を超える人気YouTubeチャンネル「kouichitv」。チャンネルを運営するコウイチが監督&脚本を務めた映画『とれ!』が、1月16日(金)よりスクリーンに登場する。心霊動画で一攫千金を狙う高校生が、とうとう“本物”を映してしまい、さらには“神様”も巻き込んだ騒動を引き起こしていく様を描く本作。コウイチ監督が唯一無二の発想力やコミカルな持ち味を存分に発揮し、恐ろしいホラーでありつつ、とびきり爽やかな、新感覚の青春ホラー映画を誕生させた。今回、YouTubeの動画クリエイターとして日本で初めて長編映画の監督&脚本を務めたコウイチと、本作で長編映画単独初主演を飾った中島瑠菜を直撃。新境地に挑んだ心境をはじめ、映画づくりを通して味わった充実感や今後の展望を語ってもらった。
「状況そのものが恐ろしいホラーでありつつ、主人公の成長物語をしっかりと描きたかった」(コウイチ)
主人公は、高校3年生の美咲(中島)。母子家庭で親に負担をかけたくない美咲は、進学せず、地元で就職しようとバイトをしながら高校生活を送っていた。親友の皐月(まいきち)は親の希望で大学進学を目指しているが、日々SNSの投稿に夢中。そんなある日、美咲が撮ったVlogに霊のようなものが偶然写り、投稿動画は瞬く間にバズっていく。バズりを求めて調子に乗った2人の撮影はエスカレートし、地元で噂の廃墟に潜入。とうとう本物を映してしまう。さらに廃墟撮影の道中で地蔵を拝んだ美咲は、和装でお面のような顔の“神様”につきまとわれてしまい、未知なる世界へと足を踏み入れていく…。
――オリジナル作品で、劇場長編映画監督デビューを果たしたコウイチ監督。どのような意気込みで本作に臨みましたか。
コウイチ「高校時代から映画監督になることを夢見ていたので、いつか長編映画を撮ることになるだろうと思ってはいたんですが、想像以上に早くお話をいただけて。自分には実力不足なのではないかと感じる部分もありながら、どんどんやっていかなければ力は付かないぞと思い、『頑張るぞー!』と気合を入れて臨みました。企画の成り立ちとしては、以前僕が作った『消えない』という短編映画をきっかけに『ホラーで長編映画に挑戦しませんか』とお話をいただいて。いくつかアイデアを出していくうえで一貫してやりたいと思っていたのは、神様など次元が一つ上の異様な存在に人間がつきまとわれるという、状況そのものが恐ろしいホラーでありつつ、主人公の成長物語をしっかりと描くことです」
――中島さんはホラー映画で主演というオファーが届き、「怖いな」と感じることはありましたか?
中島「ものすごくうれしかったですし、自分が経験したことのないジャンルの映画なので『ワクワクするな』と撮影が楽しみになりました。美咲と皐月は廃墟を訪れることになるので、最初は『本当に怖いところに行くのかな、どこに行くんだろう…』という不安もありましたが、撮影場所に行ってみると、本物の廃墟で、暗くはありましたが、怖い雰囲気はなかったので、全然大丈夫でした」
――「kouichitv」を観ていると、コウイチ監督が女子高生を主人公にしたことを意外に感じる人もいるかもしれません。主人公を女子高生にした経緯は、どのようなものだったのでしょうか。
コウイチ「YouTubeではいつも自分が出演をしているので、今回は自分ではできないようなキャラクターを登場させたいなと思っていました。また脚本に取り掛かっていた当時、『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』を読んでいて、こういうのもやりたいなと。高校生の女の子2人がとにかく雑談を重ねて、会話劇を繰り広げていくような話をやりたいなという想いが発端になりました」
――美咲と皐月のやり取りがとてもみずみずしく、等身大の躍動感や輝きを感じられます。中島さんは、美咲に共感する部分はありましたか?
中島「撮影時は私も高校3年生で、進路に悩む時期に美咲役を演じさせていただいて。まさに、ドンピシャのタイミングでした。美咲には『まだ学生をやっていたいな』という想いがあり、『将来、どのような職業に就くにしても大学に行っておいたほうが選択肢も増えるのではないか』と想いを巡らせていきますが、私自身、進路はどうしようかな、現実を見なければいけないな…と考えていたころで。だから、美咲の悩みは私の悩みでもありました。美咲は私にとって、“ザ・等身大”の役だと感じています」

