「アバター」スティーヴン・ラング&ウーナ・チャップリンが語るJ・キャメロンが巨匠と言われる所以「彼は俳優を愛する監督」

「アバター」スティーヴン・ラング&ウーナ・チャップリンが語るJ・キャメロンが巨匠と言われる所以「彼は俳優を愛する監督」

2009年に3D映像革命を巻き起こし、現在も世界興行収入歴代1位に君臨するジェームズ・キャメロン監督の『アバター』(09)。13年ぶりの続編『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(22)も世界興収第3位の記録を保持している。そんな大ヒットシリーズの最新作『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』が公開中だ。

主人公ジェイク・サリーへの復讐にすべてを懸ける、元海兵隊の大佐、クオリッチを演じるスティーヴン・ラングと、最新作で初登場するアッシュ族のヴァランを演じるウーナ・チャップリンのインタビューをお届けする。

「クオリッチのキャラクターには明らかに監督の持つ多くの側面が反映されています」(スティーヴン・ラング)

クオリッチを興味深いキャラクターと語るラング。キャメロンとクオリッチの共通点(!?)から、俳優への敬意を忘れないキャメロン監督の姿勢についても語った。

――今回の『ファイヤー・アンド・アッシュ』はシリーズ全部の物語のアークのなかで、どういう位置づけになるのでしょうか?

「五部作のど真ん中ですよ。『物語はダークな世界へと足を踏み入れる』と言っておきましょう。そして、この第3作の物語を突き動かしている根本的なテーマは“悲嘆”だと私は思っています。サリー一家が経験した長男の死、パンドラという衛星自体が抱える様々なトラウマ…そういう要素が大きな意味を持ってくるんです。ここから先、事態はますますクレイジーに展開することになる。新たに、謎めいたアッシュ族も登場しますからね!」

サリー家が最大の死闘に挑む!『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』は公開中
サリー家が最大の死闘に挑む!『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』は公開中[c] 2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.

――クオリッチ大佐というキャラクターは、このシリーズが始まったころに比べてより複雑になったように思いますがいかがですか?

「より多くの側面を持っていることが描かれるようになったと私も思います。クオリッチ自身が歩む道は複雑で、彼自身も少し混乱している。ある特定の事柄に対して自分がどう感じているのか、自分自身も確信できないような時があるという感じでしょうか。そういうなかで変わらないのは彼のジェイク・サリーに対する執着心です。裏切られたという感覚と、そこから生まれた復讐心、自分が蔑ろにされたことに執着し続けているのです。殺されるなんてクオリッチにとっては最大級の屈辱ですから!クオリッチは誰かを気にかけたり、愛を表現することを封印していますが、いずれはそれも形を変えて噴き出てくるかもしれません…つまり、とても興味深いキャラクターだということです」

異常なまでの執念でジェイクを狙うクオリッチ
異常なまでの執念でジェイクを狙うクオリッチ[c] 2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.

――そういうクオリッチ大佐の個性的なキャラクターはキャメロンと創り上げたものなのでしょうか?

「そうですね。長年にわたり、ジム(ジェームズ・キャメロン)とは何度も話し合ってきました。キャラクターのトーンや感情、雰囲気に関しては多くの点で私たちの意見は一致していると思います。ジムはクオリッチを愛し、彼を信じている。彼のキャラクターには明らかにジムの持つ多くの側面が反映されています。クオリッチの善の部分、悪の部分、父性、より専制的な側面もジムの一部を反映しているんです。
さらにジムはジェイクでもありトゥク(サリー家の末娘)でもありパヤカン(サリー家の次男ロアクの親友の海洋生物トゥルクン)でもある。ジムは登場するキャラクターすべてでもあるんですよ。そして、是非とも伝えたいのはジム・キャメロンは俳優を愛する監督だということです。監督のなかにはそういうことを口にする人はたくさんいますが、実際はそうではない場合が多い。でも、彼は違います。心から俳優を愛してくれています。これはすばらしいことですよ」

スティーヴン・ラングいわく、「アバター」に登場するキャラクターたちにはキャメロンの一部が反映されている!?
スティーヴン・ラングいわく、「アバター」に登場するキャラクターたちにはキャメロンの一部が反映されている!?[c] 2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.


――キャメロンがそうやって俳優を愛する理由はなんだと思いますか?

「私が思うに、撮影現場でジムが出来ない唯一のことが演技だからじゃないでしょうか。彼はそのほかのことはなんでもできますから。俳優ではなく演技もできないからこそ私たちに対して深い敬意を抱いてくれているんですよ。あ、もうひとつ、ジムができないことがありました。料理です。ケータリングの人たちに対して神々しいまでの敬意を抱いていますからね(笑)」

――ラングさんはこの壮大なサーガがどういうふうに終わればいいと考えていますか?

「『アバター5』が完成し、このサーガが完結した時にハッピーエンドが約束されているとは、私は断言できない。私が願っているのはキャラクターたちが長い旅路の果てにそれぞれの決着をつけられること。そしてパンドラという衛星が最終的には救われること…皆さんには是非、すべての終わりを見届けて欲しいと思っています」

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