事件は“取調室”で起きている!言葉を武器に真実に迫る「緊急取調室」12年の軌跡をプレイバック
シリーズの醍醐味は緊迫感あふれる取調べシーン
「緊急取調室」は、一般的な刑事ドラマのフォーマットから外れている。従来の刑事ドラマが、事件発生、捜査、逮捕、取調べという流れであるのに対し、キントリの場合、取調べがドラマのクライマックスになっているのが特徴だ。
外回りの捜査をもつなべコンビに丸投げしてまで描きたいのが、取調べシーンである。被疑者の場合、逮捕から送検までに与えられた時間は48時間。この時間制限に「密室」という状況が拍車をかける。ただし、“密室”という表現については注釈が必要だ。密室でありつつも取調べは常時録画され、必要に応じて公開される。衆人環視の密室で進行するタイムリミットサスペンスが、「緊急取調室」の核なのだ。
有希子たちは、あらゆる交渉テクニックを駆使し、感情と論理で相手を揺さぶる。なだめすかし、身ぶり手ぶりを交え、不敵な笑みで挑発することもあれば、穏やかにこんこんと諭すこともある。連係プレーを用いた泣き落としも手段のうちだ。
それでも口を開かない被疑者と、真実を引きだそうとするキントリメンバーの緊迫した会話劇が本作の見どころ。一点突破の気迫と集中力がみなぎる取調室の空気は、観る者をつかんで離さない。刑事ドラマ史の名台詞「事件は現場で起きてるんだ」を借りるなら、「事件は取調室で起きている」ことになるだろう。
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