木村拓哉、山田洋次監督の最新作『TOKYOタクシー』セレモニーで主演の倍賞千恵子をスマートにエスコート!会場は黄色い歓声でいっぱいに

木村拓哉、山田洋次監督の最新作『TOKYOタクシー』セレモニーで主演の倍賞千恵子をスマートにエスコート!会場は黄色い歓声でいっぱいに

山田洋次監督91本目の映画となる『TOKYOタクシー』(11月21日公開)の公開記念セレモニーが10月20日、東京タワーにて行われ、山田監督、主演の倍賞千恵子、共演の木村拓哉、蒼井優、迫田孝也、優香、中島瑠菜が出席した。

【写真を見る】高野すみれ役の倍賞千恵子が若き日のすみれを演じた蒼井優を絶賛!「安心して歳をとることができました」と感謝
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原作は、日本で2022年に公開されたフランス映画『パリタクシー』。舞台を東京に移した本作では倍賞演じる85歳の高野すみれと木村演じるタクシー運転手の宇佐美浩二の偶然の出会いから始まるヒューマンドラマだ。この日のセレモニーでは劇中に登場するタクシーを木村自らが運転し、倍賞を乗せて登場。映画では倍賞が演じるすみれはタクシーの後部座席に乗っていたが、セレモニーでは助手席に乗っての登場となった。運転席から木村が姿を見せると、会場に集まったファンから「カッコ良すぎる!」の声が飛ぶ場面も。助手席の倍賞をエスコートするスマートな木村の姿には会場に駆けつけたファンから歓声が上がっていた。

主演の高野すみれを演じた倍賞千恵子。山田洋次監督作品への出演は70作目!
主演の高野すみれを演じた倍賞千恵子。山田洋次監督作品への出演は70作目!

倍賞は「運転がお上手なので安心して乗っていました」とニッコリ。「この車で運転するのは撮影以来なので、懐かしいなと。劇中ではすみれさんは後部座席だったけれど、今回は助手席。助手席に乗っていただくのは、全然雰囲気が違いました」と話した木村は、無事にセレモニー冒頭の登場を終えたことに安堵の様子。「ビシッと指定の位置に。素晴らしい運転でした」と倍賞から運転を絶賛され、木村は「(蒼井)優ちゃんからは、できるんだったら、バックでお願いしますと言われました(笑)」と舞台裏での蒼井からのリクエストを暴露。ぶっつけ本番であること、倍賞さんを乗せていることもあったため、「前からで」とニヤリとした木村に蒼井が「申し訳ありませんでした」とお詫びすると、会場は笑い声に包まれていた。

タクシー運転手の宇佐美浩二役の木村拓哉。倍賞をスマートにエスコートし、会場は黄色い歓声に包まれた
タクシー運転手の宇佐美浩二役の木村拓哉。倍賞をスマートにエスコートし、会場は黄色い歓声に包まれた

倍賞と木村の共演は『ハウルの動く城』(04)以来で、実写映画では初となる。「『ハウルの動く城』の時は1日しか一緒にアフレコができなくて、あまりお話することもできなくて…」と振り返った倍賞は「今回は毎日一緒にセリフのやりとりができたからとても満足です」と笑顔を見せる。木村については「とても真面目。そして勉強家。いつもなにかしら考えている方です。それにすごく優しい方だと分かりました」とすっかり魅了されている様子で語っていた。「山田組で倍償さんと一緒に毎日作業させていただくことは格別です」とよろこびを噛み締めた木村の言葉に倍賞は「そんなふうに言われちゃうと困っちゃうなぁ(笑)」と少し照れながらも、「私もすごく楽しく過ごしました」と充実の日々を懐かしんでいた。

高野すみれの若かりし頃を演じた蒼井優
高野すみれの若かりし頃を演じた蒼井優

すみれの若い頃を演じた蒼井は、クランクアップ時に現場を離れる寂しさを感じていたようで「リテイクないですか?」と質問したくらいだという。撮影を振り返った蒼井は「いままで(の山田組への参加)は緊張のほうが前に出てきてしまって、これでよかったのだろうか、自分の殻をひとつ破り切れているかどうかよく考えていました」としみじみ。続けて、今回は「先輩方の胸を借りて楽しんでやりたいという自分のなかの目標があったので、とにかく楽しんでいました」とニコニコの蒼井が「終わるのは本当に寂しくて。素敵なチームに参加させてもらいました」と心から感謝を伝えると、「すみれの若い時をしっかり演じてくれたので、安心して歳をとれました」と倍賞からの賛辞も。恐縮しながらも満面の笑みの蒼井は「ありがとうございます!」とお礼をし、「私がどう演じても倍償さんが待っていてくださるという安心感があったので思い切り演じることができました」とお互いの芝居に感謝を伝え合う姿に、大きな拍手が送られていた。

すみれの結婚相手・小川役を迫田孝也
すみれの結婚相手・小川役を迫田孝也

「いわゆる昭和の男を演じました」と自己紹介した迫田は「役ではあんな感じでしたが、心の内では(蒼井)優ちゃんに頼り切っておんぶにだっこ。尻に敷かれて甘え切った撮影現場でした」とニヤニヤ。「山田組は緊張が強い」と明かした迫田は「OKはいただくけれど(自分は安心できない)。そんな時、優ちゃんを見るとニッコニコしているから、大丈夫だと自分を慰めながら帰る日々でした」と撮影の日々を振り返り、笑わせていた。

木村演じる宇佐美の妻、薫役の優香
木村演じる宇佐美の妻、薫役の優香

「私と瑠菜ちゃんだけが初めての山田組」と話した優香は「すごい緊張に包まれながらのクランクインでしたが、スタッフのみなさんが山田さんのために!という気持ちでひとつひとつ(のシーンを)丁寧に撮られていて。幸せな、夢のような時間を過ごしました」とうっとりしつつ、充実感を滲ませると、中島も「スタッフのみなさんがすごく優しくて。泣いてしまったこともあったけれど、楽しかったです」と初の山田組への参加の感想をフレッシュな笑顔で伝えていた。


本作で監督作が91作品目となる山田洋次監督
本作で監督作が91作品目となる山田洋次監督

倍賞と木村の芝居について山田監督は「お二人がセリフを喋って、演技をしてくれる。それを見ているだけでこちらもいい気持ちになっちゃうのね」と微笑み、「いつも楽しみにお二人の芝居を見ていました」と満足の表情を見せる。続けて山田監督は「映画界では昔から、脚本がよくできていて気に入ったキャスティングができたら8割方成功していると言っていいという有名な言葉があります。僕なりにうまく書けた脚本だし、素敵なキャストが揃ったから、うまくいく、うまくいくと自分に言い聞かせながらの現場でした」と出来栄えに自信をのぞかせていた。

木村&優香演じる宇佐美家の娘役の中島瑠菜
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