「令和版『恋空』」「ありえないくらい泣いた」『ストロベリームーン 余命半年の恋』は涙が止まらない!

コラム

「令和版『恋空』」「ありえないくらい泣いた」『ストロベリームーン 余命半年の恋』は涙が止まらない!

芥川なおの同名ベストセラー小説を、『いま、会いにゆきます』(04)や『余命10年』(22)など、数々の名作純愛映画を手掛けてきた岡田惠和が脚本を務め、『美しい彼〜eternal〜』(21)などで注目を集める酒井麻衣監督が実写映画化した『ストロベリームーン 余命半年の恋』(10月17日公開)。その公開に先駆けて開催した特別試写会でMOVIE WALKER PRESSがアンケートを実施したところ、「ラスト15分涙が止まらなかった」(40代・女性)「友情、初恋、家族愛にとにかく泣けました!」(20代・男性)と、涙する観客が続出する結果に。

さらに「元々泣ける作品だということは知っていましたが、こんなにも泣ける作品だったのか」(10代・女性)「何年振りでこんなに泣いたかわからない」(40代・女性)など、想像以上に泣けるといった声も目立っていた。いったいどのような点が観客の心を揺さぶったのだろうか?そこで本稿では、アンケートに寄せられた観客たちのリアルな感想をピックアップしながら、本作の魅力を深掘りしていきたい。

“令和イチ泣ける”感動のストーリーに「気づいたら涙が…」

【写真を見る】TikTokでバズったベストセラーを、岡田惠和の脚本で実写化!観客の涙を誘う名シーンとは
【写真を見る】TikTokでバズったベストセラーを、岡田惠和の脚本で実写化!観客の涙を誘う名シーンとは[c]2025「ストロベリームーン」製作委員会

余命半年を宣告されながら前向きに生きる少女・桜井萌(當真あみ)と、彼女が恋に落ちる佐藤日向(齋藤潤)の恋模様を描いた本作。原作小説は2023年4月に刊行されるやTikTokを中心に話題を集め、「令和イチ泣ける」と大反響を獲得。2025年8月時点で累計発行部数21万5,000部を超えるベストセラーを記録しており、様々な“純愛”作品がブームとなるなかで本作も映像化が熱望されてきた。

子どものころから病弱で、学校に通わず家のなかだけで過ごしてきた萌は、15歳の冬に余命半年と宣告される。家族が悲しみに暮れるなか、高校に通うことを決意した萌は入学式の日に同じクラスの日向に告白。恋人同士となって少しずつ距離を縮めていく2人は、萌の誕生日に“好きな人と一緒に見ると永遠に結ばれる”という満月「ストロベリームーン」を見にいく夢を叶えるのだが、その日を境に、日向は萌と音信不通になってしまい…。

萌との思い出を胸に抱えたまま大人になった日向を演じる杉野遥亮
萌との思い出を胸に抱えたまま大人になった日向を演じる杉野遥亮[c]2025「ストロベリームーン」製作委員会

今回の試写会には劇中の主人公たちとほぼ同世代の10代から、『世界の中心で、愛をさけぶ』(04)や『いま、会いにゆきます』、『恋空』(07)など、これまで一時代を築いてきた純愛映画をリアルタイムで観てきた40代まで幅広い世代の男女が参加。世代も性別も問わず、それぞれの感想に共通していたのは「5回くらい泣いてしまいました」(20代・女性)「まったく予想ができなかった展開に号泣しました」(20代・男性)など、やはり“泣ける”“感動する”“号泣した”といった声だ。

「小さな伏線回収だったり、回想シーン等でありえないくらいに泣きました」(10代・女性)
「何度も何度も現実に打ちのめされそうになりながら互いに支え合う家族の愛、友情、愛情に満ちた映像に気づいたら涙が出てしまいました」(20代・女性)
「最近では珍しいくらいのストレートな純愛物語に、どこか幻想的な絵世界と主演の當真あみさんはじめ若手俳優の皆さんのピュアな演技が相まって心に響きました」(40代・男性)
「幼少期から途方も無い時間をかけて受け入れてきた死、一瞬の出会いから欲望が溢れ出し、生きたいと強く願う想いと変えられない現実の狭間で揺れ動く、大人びていて幼い主人公に心奪われた」(30代・男性)


萌の親友・麗の13年後を演じた中条あやみ
萌の親友・麗の13年後を演じた中条あやみ[c]2025「ストロベリームーン」製作委員会

これらのコメントからもわかるように、本作の“泣ける”ポイントは「萌と日向のせつない初恋」と「2人を優しく見守る友人たちとの青春模様」、そして「萌を支えつづける両親の深い愛情」の3つに分けることができる。ここからはそれぞれのポイントに寄せられた感想や、多くの観客の心をわしづかみにした名シーンをチェックしていこう。

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