荒井晴彦監督と綾野剛がタッグを組む『星と月は天の穴』公開決定!滑稽でせつない男の恋愛模様を描きだす

荒井晴彦監督と綾野剛がタッグを組む『星と月は天の穴』公開決定!滑稽でせつない男の恋愛模様を描きだす

日本映画界を代表する脚本家、荒井晴彦が監督を務めた、綾野剛主演最新作『星と月は天の穴』が12月19日(金)より公開されることが決定。あわせて、本作のメインビジュアルが解禁となった。

【写真を見る】荒井晴彦が監督、脚本をてがけ、吉行淳之介の『星と月は天の穴』を映画化
【写真を見る】荒井晴彦が監督、脚本をてがけ、吉行淳之介の『星と月は天の穴』を映画化[c]2025「星と月は天の穴」製作委員会

吉行淳之介による芸術選奨文部大臣受賞作品を映画化する本作。小説家の矢添(綾野剛)は、妻に逃げられ結婚に失敗して以来、独身のまま40代を迎えていた。心に空いた穴を埋めるように娼婦の千枝子(田中麗奈)と時折り体を交え、捨てられた過去を引きずりながらやり過ごす日々。彼には恋愛に尻込みするもう1つの理由があった。それは、誰にも知られたくない自身の“秘密”にコンプレックスを抱えているから。そんな彼は、自身が執筆する恋愛小説の主人公に自分自身を投影することで「精神的な愛の可能性」を自問するように探求するのが日課だった。ところがある日、画廊で偶然出会った大学生の瀬川紀子(咲耶)と彼女の粗相をきっかけに奇妙な情事へと至ることに。過去の離婚経験から女を愛することを恐れる一方、愛されたい願望をこじらせる40代小説家の日常が、エロティシズムとペーソスとともに綴られている。

『星と月は天の穴』は12月19日(金)より公開
『星と月は天の穴』は12月19日(金)より公開[c]2025「星と月は天の穴」製作委員会

過去のトラウマから、女を愛することを恐れながらも求めてしまう、心と体の矛盾に揺れる滑稽でせつないキャラクターを演じる、綾野は「映画『花腐し』に続き、本作でも荒井監督の脚本を浴びる事ができ、主人公を通して言葉の美しさと滑稽さ、なにより文学への造詣に触れられ、とても稀有なひとときでした」と本作に関してコメント。瀬川を演じた咲耶は「『純文学の登場人物になりたい』そんな願望が私にはありました。それがまさかこんなに早く実現してしまうなんて、全力で掴みに行った紀子という人物を演じる事が出来たのは私にとってこの上ない幸せです」、千枝子役の田中は「剛くんは現場で色々とアイデアを出し、荒井監督もそれを楽しんでいるのがこちらにも伝わってきて、とてもいい現場だと思いました。役者としてだけではなく作り手として客観的にも現場を見ている視界の広い方だと改めて感じました」と撮影を振り返っている。

あわせて、40代こじらせ男の哀愁漂うメインビジュアルが解禁に。布団の上に座り女性から目をそらしている姿は、女を恐れながらも求め続けるこじらせ男の色気と滑稽さを写し、吉行が書いた題字とモノクロの写真が、昭和レトロの世界観を醸しだしている。


本作の撮影は2024年4月、東京近郊で行われた。綾野は、「脚本に導かれたその過程は、役者人生においても、唯一無二の体験でした。いま思い出しても武者震いします」と語っているが、荒井の脚本から導き出された綾野の真骨頂をぜひ劇場で目にしてほしい。

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