二宮和也主演『8番出口』が今年公開の実写邦画ではNo.1のオープニング興収で大ヒットスタート!邦画ホラー新記録達成へ視界良好
8月29日から8月31日までの全国映画動員ランキングが発表。夏休み最後の週末も『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』(公開中)が首位を守り抜き、これで7週連続No.1を達成。そんな『鬼滅』に、あと一歩まで迫る好成績で2位に初登場を果たしたのは、二宮和也主演の『8番出口』(公開中)だ。
初週末3日間興収は『鬼滅』『コナン』『ジュラシック』に次ぐ今年第4位!
全国407館(IMAXを含む)で公開された『8番出口』は、初日から3日間で観客動員67万1840人、興行収入9億5391万900円を記録。これは、今年公開された実写日本映画としては劇場版『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜南海ミッション』(公開中)の67万5130人に次ぐ第2位の初週末動員数であり、同興収では第1位。洋画やアニメ映画を含めても第5位の動員かつ第4位の興収という文句なしのスタートだ。
二宮の過去の主演映画と比較してみると、最終興収26億7000万円だった『ラーゲリより愛を込めて』(22)の初週末との対比で動員が246%、興収が255%と圧倒的。また、最終興収34億5000万円で主演映画としての最大のヒット作である『GANTZ』(11)が初日から2日間で動員45万4220人&興収5億9282万3900円なので、集計日数が異なるため正確な比較はできないものの、それを上回る成績をあげたと考えていいだろう。
KOTAKE CREATEが開発し、SNSを中心に話題を集めた同名インディーズゲームを、プロデューサーとして数々のヒット作を生みだしてきた川村元気のメガホンで実写映画化した本作。宣伝などでは明確に“ホラー”などのジャンル付けはされていないものの、“リミナルスペース”という恐怖につながる感覚を具現化している点で、広義のホラージャンルと捉えることができよう。とりわけ近年は、こうした不気味さや違和感を主眼にしたタイプのホラーが流行る傾向にある。
その代表格といえるのが、昨年の春休みにサプライズヒットを飛ばした『変な家』(24)であり、同作は初日から3日間で動員34万4000人、興収4億7400万円となかなかの好スタートを飾り、そこから口コミでの話題拡大、メインターゲットである小中高生の春休み期間という絶好タイミングが重なったことで、邦画ホラー歴代No.1となる興収50億7000万円を記録することとなった。
それを踏まえると『変な家』のおよそ倍の初週末成績を飾った『8番出口』は、単純に倍の最終興収をあげられるかはともかくとして、邦画ホラージャンルの興収新記録を樹立する可能性を充分に備えている。9月12日(金)からは4DやScreenXなどの各種ラージフォーマット上映が始まる予定であり、アトラクション性の高い作品として夏休みが終わっても若年層を中心に話題が広がるはず。強敵もまだまだ元気ではあるが、今後どのように推移していくのか注目しておきたい。