これをやればキミも強くなれる!?「ベスト・キッド」式トレーニングのススメ
硬いものをとにかく殴れ!蹴れ!
日常に潜むエッセンスをトレーニングに落とし込むミヤギ道に対し、ハードコアなトレーニングを行うのがコブラ会流。『ベスト・キッド3/最後の挑戦』(89)では、ミヤギと喧嘩をしたダニエルがテリー(トーマス・イアン・グリフィス)の道場へと足を運び、教えを乞う一幕があったが、そこでもハードなトレーニングを課されることに。
その内容は顔と手足の部分が硬い木でできた人形相手に蹴りを入れ続けるという無茶なもの。実はこれはダニエルを壊すための罠だったが、「コブラ会」では気が散りがちのエース、トリー(ペイトン・リスト)に対しても木を上回る硬い石の人形を殴らせるというスパルタぶりを発揮した。
止まったら死ぬかも…!ミキサー車を使ったトンデモ特訓とは?
そんな情け無用なコブラ会のかつてのエース、ジョニー(ウィリアム・ザブカ)の指導法はユニークかつバッドアスなものばかり。勇気をつけるため、ビルの屋上から屋上へと跳ばせようとしたり、敵の卑怯な手に対抗するために金的蹴りに耐えさせたり…とヘンテコなやり方で子どもたちを鍛え上げていく。
なかでもぶっ飛んでいたのが、調子に乗っていた生徒たちをコンクリートミキサー車の中に入れてセメントが固まらないように中からタンクを回転させるというもの。下手したら大事故もののトレーニングを見事成功させた生徒たちを労うジョニーだったが、親には言うなとしっかりと釘を刺していた。
最新作ではNY式トレーニングが炸裂
空手とカンフー、2つの「ベスト・キッド」の世界が1つになる最新作『ベスト・キッド:レジェンズ』でも、2人の先生による特訓が多数登場する。
北京でハンの元、カンフーの指導を受けていた高校生のリー(ベン・ウォン)は、兄が亡くなるという悲劇を機に母と共に中国からNYへと移り住むことに。新天地で出会ったミア(セイディ・スタンリー)と距離を縮めていくが、ミアの元彼で最強の空手王者コナー(アラミス・ナイト)とトラブルになってしまう。
母から戦うことを禁じられていたリーだったが、大切な人を守るために再び戦うことを決意。そんな時、北京から訪れたハンと彼の頼みにより先生役を買って出たダニエルと特訓を重ね、ついに格闘トーナメントに出場することに。
互いにカンフーと空手という異なる武術を極めたエキスパートゆえに指導法をめぐってぶつかり合うハンとダニエル。その実験台としてリーが技をかけられ続けるなど、これまでにない特訓シーンも描かれている。
また近所のピザ屋を営むミアの父で、賞金目当てに再びボクシングの世界に舞い戻るヴィクター(ジョシュア・ジャクソン)をリーがしごくシーンでは、ピザ作りをトレーニングに昇華。円を描くようにしなやかにピザソースを塗ったり、ピザパーラーをバトンのように回したりとピザ屋という設定を生かしたトレーニングが繰り広げられる。
さらにはリーが必殺技を習得しようとするために、ニューヨークらしい場所での特訓も。またリメイク版おなじみのジャケットトレーニングはぶら下がりながらにパワーアップしたり、カンフーに欠かせない木人椿を使った特訓も盛り込まれていたりと、トレーニングシークエンスだけでも心躍る仕上がりになっている。
強くなりたい人は『ベスト・キッド:レジェンズ』に加えて過去シリーズもチェックして、あまり危険じゃないトレーニングを真似してみてはいかがだろうか?
文/サンクレイオ翼