大人気中国アニメの続編『羅小黒戦記2 ぼくらが望む未来』ついに公開!異例の大ヒットを果たした「羅小黒戦記」はなぜ日本人にも刺さったのか?

大人気中国アニメの続編『羅小黒戦記2 ぼくらが望む未来』ついに公開!異例の大ヒットを果たした「羅小黒戦記」はなぜ日本人にも刺さったのか?

背景美術やアクションシーンの迫力など圧巻の映像表現

優しく温かみのあるタッチが魅力(『羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来』)
優しく温かみのあるタッチが魅力(『羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来』)[c]Beijing HMCH Anime Co.,Ltd

独自の世界が構築された長編アニメーション作品として高い完成度を誇る映像表現にも、ぜひ注目してほしい。3DCGアニメが全盛のいま、木頭監督が得意とする手描きの2Dアニメで制作された映像は、日本人にとってもどこか懐かしくぬくもりのある雰囲気が漂う。それでいて、本作の重要な要素となるアクションシーンのスピード感は圧倒的。わずか1、2秒の間に複数のアクションが立て続けに描かれるので一瞬たりとも目が離せない。その点では、特に初めて観る時は字幕版ではなく吹替版のほうが集中できるかもしれない。

また、キャッチーなキャラクターデザインと同じくらい見応えがあるのが、背景美術の美しさ。中国大陸を横断するかのようなシャオヘイとムゲンのロードムービーのなかで描かれる緑の森、青い海、田舎の村から大都会へと移り変わる色彩豊かな景色の数々。さらに静寂と安らぎを感じる霊域のなかにあるムゲンの部屋や、現実世界とは異なる空間に存在する妖精会館の全景まで、劇場版にふさわしい壮大なスケールの映像美が堪能できる。

すでに中国では100億円超え!シャオヘイとムゲンの新たな冒険が始まる

本作で初登場となる、館の長老チーネン。人間は支配するべきと考えている(『羅小黒戦記2 ぼくらが望む未来』)
本作で初登場となる、館の長老チーネン。人間は支配するべきと考えている(『羅小黒戦記2 ぼくらが望む未来』)[c]2025 Beijing HMCH Anime Co.,Ltd

このたび日本公開となる『羅小黒戦記2 ぼくらが望む未来』は、中国本国では7月から公開され、9月の時点ですでに前作の興収を上回る5億人民元(現在のレートで約100億円)を突破。本シリーズがまさしく中国を代表するアニメとして大勢の人に愛されていることを証明した。新作で描かれるのは、前作から2年後の物語。大好きな師匠ムゲンと共に、小さな村で穏やかに修行の日々を過ごしていたシャオヘイだが、ある日、人間の軍隊が妖精会館の一つを襲撃した事件をきっかけに新たな試練に立ち向かうことになる。

シャオヘイの姉弟子ルーイエ(『羅小黒戦記2 ぼくらが望む未来』)
シャオヘイの姉弟子ルーイエ(『羅小黒戦記2 ぼくらが望む未来』)[c]2025 Beijing HMCH Anime Co.,Ltd

日本語吹替版と字幕版の同時公開となり、吹替版では花澤、宮野のほか、シャオヘイの姉弟子ルーイエ役の悠木碧や、館の長老チーネン役の諏訪部順一、同じく館の長老シームーズ役の石田彰らが新たに出演。また、前作にも登場した総本部の執行人ナタ役の水瀬いのり、同じく執行人のキュウ爺役のチョー、龍遊市の館の館長パンジン役の大塚芳忠が続投する。


前作ではわからなかった妖精会館の詳しい仕組み、ますます増えた興味深い妖精キャラクターたちなど、観るほどに魅了される「羅小黒戦記」ワールド。前作のファンも、初めて本作に触れる人も、この機会に大きいスクリーンでシャオヘイの新たな冒険を楽しもう!

文/石塚圭子

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