エリオはなぜ宇宙に魅せられたのか?『星つなぎのエリオ』冒険の始まりを告げる美しくもせつない冒頭約3分の本編映像
ディズニー&ピクサーの最新長編アニメーション『星つなぎのエリオ』(公開中)より、冒頭約3分の本編シーンが解禁された。
本作は、この星々のどこかに自分の居場所があると信じてきたひとりぼっちの少年エリオ(声:川原瑛都)が、銀河を越えて星と星をつなぐ壮大な冒険と運命を変える出会いを通し成長していく姿を描く感動作。監督は、第45回アニー賞で11部門、第75回ゴールデングローブ賞でアニメーション映画賞、第90回アカデミー賞で長編アニメーション賞と主題歌賞を受賞し、日本でも大ヒットした『リメンバー・ミー』(17)でストーリーアーティストを務めたマデリン・シャラフィアンと『私ときどきレッサーパンダ』(21)で監督を務めたドミー・シー、さらに『リメンバー・ミー』で脚本、共同監督を務めたエイドリアン・モリーナの3名が務める。
このたび解禁されたのは、両親を亡くしたばかりの幼少期のエリオが宇宙に魅せられるきっかけとなった、物語の始まりを映した冒頭約3分間の本編ノーカット映像。エリオに叔母のオルガ(声:清野菜名)が寄り添おうとするなか、孤独を感じるエリオが広い宇宙を1人で旅する無人惑星探査機ボイジャーに自分を重ねて涙する姿が描かれており、エリオが宇宙に想いを馳せるきっかけになった重要なシーンだ。
どこまでも広がる暗い宇宙に青く美しい地球が映しだされるところから始まる映像。両親を亡くした主人公のエリオは突然親代わりとなり戸惑いながらもエリオに寄り添おうとするオルガに連れられて、両親とよくきたお気に入りの航空宇宙博物館にやって来た。楽しい場所のはずが、エリオは寂しげな表情のまま。両親と手をつないで楽しそうに話す子どもの姿を見て悲しい気持ちになり、逃げるように立ち入り禁止の展示室に入っていく。そこでエリオは、宇宙のどこかにいるほかの生命体に“地球からのメッセージ”を届けるために作られた金色に輝くゴールデンレコードと共に、1977年に打ち上げられた無人惑星探査機ボイジャーと運命的な出会いを果たす。自分を見つけてくれる“誰か”を探して、いまもたった1人で広い宇宙の旅を続けるボイジャーの姿に、エリオは自分自身の孤独な気持ちを重ねてひとり涙をこぼす。
この出会いをきっかけに「いつかこの広い世界のどこかで自分を理解してくれる“誰か”に出会えるはず」と信じ宇宙に想いを馳せるようになったエリオ。ある日そのせつなる願いが叶い、様々な星の代表が集う夢のような場所“コミュニバース”に招かれることになる。
幼いエリオの姿を描く美しくも切ない映像で描く本作の冒頭シーン。このシーンに続いて描かれることとなる“やさしい感動”を、映画館で味わってほしい。
文/スズキヒロシ