一つ一つの選択が運命を大きく変えていく…！映画『アンティル・ドーン』の原作となったホラーゲームとは
『アナベル 死霊人形の誕生』(17)などを手掛けたデヴィッド・F・サンドバーグが監督を務める『アンティル・ドーン』(公開中)。サンドバーグをはじめ、『死霊館のシスター』(18)のゲイリー・ドーベルマンや『ポラロイド』(19)のブレア・バトラーら、ホラージャンルを知り尽くしたクリエイター陣が集まった本作は、今年4月に全米で公開されると、公開4週間連続で興行収入ランキングトップ10入りを果たし、 ホラーファンから大興奮の口コミが相次いでいる。
1年前に失踪した姉メラニー(マイア・ミッチェル)を捜すため、クローバー(エラ・ルービン)と友人たちは人里離れた山荘を訪れる。そこで突如現れた覆面の殺人鬼に惨殺され、死んだはずの彼女たちだったが、目を覚ますと殺される前の時刻に戻っていた。何度も残酷に殺され、時間が逆戻りして生き返るという“タイムループ”に囚われた彼女たちは、そこから抜けだすべく夜明けまで生き残ろうとする。
R18+指定の残虐な恐怖演出たっぷりに描かれる本作は、2015年に発売されたホラーアドベンチャーゲーム「Until Dawn -惨劇の山荘-」を実写映画化したもの。本稿では、土台となったゲームの魅力を紹介したい。
若者たちを襲う惨劇の一夜を描きだす「Until Dawn -惨劇の山荘-」
“雪深い山荘に閉じ込められた若者たちに起こる惨劇の物語を追体験しながら生き抜くホラーゲーム”がコンセプトの「Until Dawn -惨劇の山荘-」。そのコンセプト通り、プレイヤーは登場人物を操作しながら、彼らを襲う恐怖とその結末を目撃することになる。日本ではレイティング制度によって、過激な表現の多くに規制が入ったにもかかわらず話題を集め、著名な配信者たちによる実況動画も大きな盛り上がりを見せた。2024年10月には、当時の最新技術によってCGの再現度はより精細に、流血表現はより生々しい仕上がりとなったフルリメイク版がリリースされており、発売から時間が経ってもなお根強い人気を誇っている。
休暇を楽しむため、冬の山荘に集まった10人の若者たち。しかし、そのなかの1人、ハンナが仲間からひどいイタズラを受けたショックで山荘を飛びだしてしまう。ハンナを心配した双子の姉妹ベスが彼女のあとを追うも、2人は何者かに襲われ、崖から転落。行方不明となってしまう。それから1年が経ち、残された8人は、ハンナとベスの兄ジョッシュの提案で再び山荘を訪れることに。しかし、次々と周囲で奇妙な出来事が起きるようになり…。
