「韓国ミュージカルON SCREEN」アンバサダー就任のソニンが韓国ミュージカルの魅力を熱弁「圧倒的な歌唱力に殴られる!」
韓国ミュージカルの名作を映画館で堪能できるシネマシリーズ「韓国ミュージカル ON SCREEN」のトークイベント付き先行試写会が7月1日、アキバシアターにて開催され、オフィシャルアンバサダーに就任したソニンが登壇した。
シネマシリーズ「韓国ミュージカル ON SCREEN」では、『エリザベート』『ファントム』『マリー・アントワネット』『笑う男』『モーツァルト!』といった日本でも人気の高いグランドミュージカルの韓国版5作品を11日より映画館で順次公開していく。
アンバサダー就任と聞いた時の心境について、「ピッタリだな」と笑顔のソニン。「よくぞ選んでくださいました」という気持ちだったとも明かし、さらに今回上映予定のラインナップ上映を見て「交流のある女優さんも2人いたので。(アンバサダー)就任をお2人にもお知らせしたいと思いました」と喜びを語る。韓国ミュージカルは年に1回鑑賞しているそうで、「日本でミュージカルをやっている身としても、アンバサダー就任はとてもうれしかったです」と語った。
韓国ミュージカルの魅力については「韓国ミュージカルの存在は友人のようでライバル。どうしても意識しちゃうもの」とのこと。日本でミュージカルに出演している役者は「刺激をもらいにみんな観に行っている(笑)。自分自身も観に行った時には、エネルギー、パワー、パッションをすごくもらっています」と経験談を明かす。特に若い役者からの刺激について「これから韓国ミュージカル界を担っていく俳優さんたちのエネルギー、ポテンシャルが凄すぎる。アツさの塊というか。そういうのを感じた時に、どういう風に(役者を)目指し、ここまで来たのか。背景が気になる」と、役者自身のドラマも気になると魅力を語っていた。
韓国ミュージカルのすばらしさには圧倒的な歌唱力もあるとし、「歌唱力でぶん殴られたような気持ちになるという感想もあります」と力を込める。「とにかく(歌唱力を)浴びにいく。歌唱力の高さ、迫力は魅力のひとつです」と韓国ミュージカルの魅力を熱弁。同じ作品でも日本とは演出、セリフ、歌詞などが違う上に、「ものによってはナンバーが違う。そういった違いを楽しむのも魅力のひとつかも!」とおすすめの楽しみ方も紹介していた。
昨年初めて韓国ミュージカルに出演したソニン。「『ラフヘスト~残されたもの』は韓国で作られたミュージカルでとにかくドラマチック。訳詞もやることで、日本ならではの緻密な芝居を盛り込むこともできたし、一緒にクリエイトできた気がしました」と充実感を滲ませる。作品を鑑賞した韓国のスタッフから「次、取り入れるかもしれない!」という感想もあったそうで、「交流もありつつ、刺激もしながらの唯一無二の関係性」と日本のミュージカル界と韓国のミュージカル界との関係性についても明かしていた。
映画として観る韓国ミュージカルの魅力は「カメラのアングル!」と満面の笑み。役者の後ろからカメラを向けているため、「役者目線も楽しめます!」とニコニコ。さらに衣装の細部まで大きなスクリーンで堪能できるとも話し、「衣装のゴージャスさはミュージカルの見どころ。そういったところにも注目してほしいです!」と呼びかけた。
トップバッターとして11日より上映される『エリザベート』については「ルキーニをやった身としては『ルキーニは誰?』と思って(チェックしました)。イ・ジフンさんがすごくいい!観た瞬間からグッと掴まれます!」と大絶賛。これから上映されるラインナップについては「すべて長年上演されている作品ばかり。観たことがある作品も、このキャストでは初めてかも…みたいなこともあるので違いを楽しんでください!」と呼びかけ、「映画館で観れるという贅沢。いい音の環境で、字幕も出る。なんて助かるの!って」と字幕があることで理解度が深まると強調。「字幕は一つの利点です!」と映画で楽しむ韓国ミュージカルの推しポイントだとも補足していた。
『マリー・アントワネット』のマルグリット・アルノー役は自身の代表作のひとつともコメント。「マルグリットを演じている期間は、病んじゃう…」と苦笑いのソニン。その理由は「作品のなかでは愛されず、常に憎んでいる役だから、(上演中は)電車のなかとかでもふとすごい目をしてしまっている自分に気づきます」と上演中のちょっぴり困ったエピソードも披露し、笑いを誘う。しかし、とても演じ甲斐のある役だそうで、「エネルギーをすごく使う役だけど、ふだんやらないことができる役。それは日常にはない感覚で、ある意味カタルシスな感覚を舞台上で演じています。得るものもあれば、体に負担のある役でもあります。でも、中毒性があって、やり甲斐のある役です!」と、マルグリット役の魅力と、演じる上での想いも語り、会場から大きな拍手を浴びていた。
取材・文/タナカシノブ