コラム 2025/7/4 19:30

F1(R)にまつわるキホンをチェック！映画『F1(R)／エフワン』がよりおもしろくなる“モータースポーツ最高峰”のあれこれ

シルバーストンや鈴鹿サーキットでも撮影された本物感！

本作には歴代最多タイ7回のドライバーズチャンピオンを獲得したルイス・ハミルトンが製作総指揮で参加し、F1の全面協力のもとで撮影が行われている。そのため、実際にグランプリ開催中の会場やサーキットでも撮影され、現役のF1ドライバーたちが何度もスクリーンに映っているのもうれしいポイントだ。そして、これらが単なるファンサービスに留まっているかといえばそうではなく、エイペックスというチームが本当にF1に参戦しているようなリアリティある空気感を作りだしている。

歴代最多タイ7回のドライバーズチャンピオンを獲得しているハミルトン(「Formula 1: 栄光のグランプリ」)[c]Everett Collection/AFLO

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撮影が行われたのは、イギリスGP(シルバーストン)、ハンガリーGP(ハンガロリンク)、イタリアGP(モンツァ)、オランダGP(ザントフォールト)、日本GP(鈴鹿サーキット)、ベルギーGP(スパ・フランコルシャン)などなど。例えば、シルバーストンではエイペックスのガレージがフェラーリとメルセデスの間に設置され、モーターホームもほかのチームと同じくパドックに設置されたとか。さらに、20台のF1マシンの後ろにエイペックスのマシンを並べて撮影し、実際にフォーメーションラップにも参加したという。

【写真を見る】実際にグランプリ開催中の会場やサーキット内で撮影するなどリアリティがハンパない映画『F1(R)／エフワン』！[c] 2025 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED.

フェルスタッペンにルクレール、ハミルトンら現役ドライバーも登場！

レッドブルのマックス・フェルスタッペン、フェラーリのシャルル・ルクレール、ウイリアムズのカルロス・サインツJr.(撮影時期的に2024年シーズンまで所属していたフェラーリのドライバーとして登場)、マクラーレンのランド・ノリスらと共にソニー、ジョシュアが並んで映り、交流している姿も描出。実況でも彼らの名前が連呼され、激しいレースの攻防をイメージさせるほか、ソニーの強引なドライビングに対して苦言をもらすマイク音声も確認できる。

レッドブルに所属し、2021～24年のドライバーズチャンピオンを獲得しているマックス・フェルスタッペン(「Formula 1: 栄光のグランプリ」)[c]Everett Collection/AFLO

2021～24年のドライバーズチャンピオンを獲得しているフェルスタッペンは劇中でも絶対的な存在であるようで何度もトップ争いをしているシーンが差し込まれている。また、現在はF1から離れている元ハースのケビン・マグヌッセンがソニーから故意に接触されたのを受け、別レースでしっかりやり返す場面もあるなどマグヌッセンの強気なイメージを生かしているのもおもしろい。製作総指揮のハミルトンもエイペックスに立ちはだかる壁として存在感があった。

「Formula 1: 栄光のグランプリ」ではレース中のドライバーたちの音声も聞くことができる[c]Everett Collection/AFLO

ドライバーだけでなく、各チームを率いる名物代表たちも登場。2023年シーズンまでハースを率いたギュンター・シュタイナーはストレートな言動で人気を博し、後述の「Formula 1: 栄光のグランプリ」でも主役級の目立つ存在であるなどそのキャラクターが愛されている人物だが、劇中でも危険な走行を繰り返すソニーに憤慨して、エイペックス陣営を2度も睨めつけている。メルセデスのトト・ウォルフも見事な走りを見せたジュシュアに対し、「うちで走らないか」と声をかけていた。2024年シーズンでエースドライバーのハミルトンとの契約が切れることを受け、後任ドライバーを見つけなければならないリアルな経緯もあり(2025年シーズンからハミルトンはフェラーリと契約)、本当にジュシュアがメルセデスで走る世界線もあるんじゃないか？と想像できるところもおもしろい。