広瀬すず、松下洸平演じる夫婦の日常とは?『遠い山なみの光』柴田理恵、渡辺大知らのカット含む場面写真

広瀬すず、松下洸平演じる夫婦の日常とは?『遠い山なみの光』柴田理恵、渡辺大知らのカット含む場面写真

1989年にイギリス最高の文学賞ブッカー賞、2017年にノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロの長編デビュー作を映画化する『遠い山なみの光』が9月5日(金)に公開される。このたび、本作より柴田理恵、渡辺大知の初場面写真も含む場面写真が解禁された。

【写真を見る】ミステリアスな雰囲気漂う佐知子(二階堂ふみ)と、その娘の万里子
【写真を見る】ミステリアスな雰囲気漂う佐知子(二階堂ふみ)と、その娘の万里子[c]2025 A Pale View of Hills Film Partners

ある男』(22)で第46回日本アカデミー賞最優秀作品賞含む最多8部門受賞を果たした石川慶監督がメガホンをとる本作。日本人の母とイギリス人の父を持ち、ロンドンで暮らすニキ。大学を中退し作家を目指す彼女は、自著執筆のため、異父姉の死以来足が遠のいていた、母が1人で暮らす郊外の実家を訪れる。母の悦子は、長崎で原爆を経験し、戦後イギリスに渡ってきていたが、ニキは母の過去をなに一つ聞いたことがない。夫と長女を亡くし、想い出の詰まった家で一人暮らしていた悦子は、ニキと数日間を共にするなかで、最近よく見るという、ある「夢」について語り始める。それはまだ悦子が長崎で暮らしていた頃に知り合った、とある女性と、その幼い娘の夢だった。

本作の主人公、悦子を演じるのは広瀬すず。悦子が長崎にいた頃に出会う、謎めいた女性であり幼い娘と暮らす佐知子役には二階堂ふみが、そして悦子が長崎を離れイギリスで暮らす1980年代の姿を吉田羊が演じ、広瀬すずが演じる1950年代の悦子の約30年後を体現する。さらに、悦子の夫で、傷痍軍人の二郎役を松下洸平が演じ、二郎の父であり、かつて悦子が勤務していた学校の校長でもある緒方役には三浦友和をキャスティング。そのほか、日本パートには柴田理恵、渡辺大知、鈴木碧桜(子役)が出演。イギリスパートで悦子の娘ニキ役を演じるのは、オーディションで選ばれたカミラ・アイコ。豪華実力派キャストが集結し、物語を彩る。

このたび、夫婦を演じた広瀬すずと松下洸平の仲睦まじい2ショットが解禁に。1950年代の長崎で暮らす主人公の悦子(広瀬)と、夫の緒方二郎(松下)の日常が垣間見える夫婦のショットとなっている。妊娠中の悦子は、傷痍軍人の二郎と団地で暮らしている。世のなかは、終戦から数年経って復興への兆しが見えていたが、川向こうの森で連続幼児殺害事件が起きるなど不穏な空気も漂っており、仕事が忙しい二郎は身重の悦子を案じる。

福岡から訪ねて来て、しばらく悦子と二郎の団地に滞在することになる二郎の父、緒方誠二
福岡から訪ねて来て、しばらく悦子と二郎の団地に滞在することになる二郎の父、緒方誠二[c]2025 A Pale View of Hills Film Partners

そして、悦子が長崎で知り合う、ミステリアスな雰囲気漂う佐知子(二階堂)と、その娘の万里子のカットも。佐知子は米兵のフランクとの関係も包み隠さず、近いうちに一緒にアメリカへ渡る予定だと悦子に打ち明ける。女だからと自分の未来をあきらめず、夢への活路を見出す彼女の姿に、悦子は最初は戸惑いつつも、次第に憧れと共感を覚え始めるのだった。また、福岡から訪ねて来て、しばらく悦子と二郎の団地に滞在することになる二郎の父、緒方誠二(三浦)や、うどん屋の藤原役の柴田、高校教師の松田重夫役の渡辺など、本作に深みを与えるキャストの場面写真も解禁されている。


終戦間もない長崎という、まだ過去にしきれない「死」の記憶と、未来を夢見る圧倒的な「生」のパワーが渦巻いていた時代を生き抜いた女性たちの姿を鮮明に描き出す本作。先の見えない時代を生きる私たちに前へ進む勇気をくれる、感動のヒューマンミステリーに期待が高まる。

文/鈴木レイヤ

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