【TOHOシネマズ 二条篇】内覧会には舞妓さんも参加?映画館にまつわる歴史&トリビアを大特集!
柳楽優弥らゲストと本物のゾウを迎えたイベントも開催!
ゲストを迎えた舞台挨拶もたくさん行われてきた当映画館。元支配人に開業当初の思い出を尋ねると、『星になった少年 Shining Boy & Little Randy』(05)のキャンペーンで、主演の柳楽優弥らゲストと共に、本物のゾウを迎えたイベントを開催したという驚きのエピソードが!「千葉県の動物園、市原ぞうの国からゾウを連れてきてもらってイベントを開催しました。ほかの劇場で行われた同作品のイベントでは、おそらくぬいぐるみのゾウが登場していたと思いますが、二条では本物のゾウを迎えたので、とてもよく覚えています」。
また、開業して間もない2005年7月9日より公開となった『スター・ウォーズ/シスの復讐 (エピソード3)』は、国内25館の映画館で「DLP Cinema」プロジェクタを使ってデジタル上映されたが、京都では唯一、二条だけがそれを行ったので「スター・ウォーズ」ファンが詰めかけたとか。元支配人によると「まさにDLP上映が二条の設備として一番の強みだったので、そこをアピールしていきました。ただ、従業員も初めてで慣れていなかったのと、当時は故障などのトラブルもありましたが、映像のクオリティが高いので『スター・ウォーズ/シスの復讐 (エピソード3)』はかなりの回数で上映しました」と大盛況だった様子。
その約10年後、二条にIMAXデジタルシアターが導入されたのは2015年12月18日だが、その時のオープニング作品も『スター・ウォーズ/シスの復讐 (エピソード3)』以来10年ぶりとなる新3部作の第1弾となる『スター・ウォーズ/フォースの覚醒(エピソード7)』(15)だった。偶然にも同じ「スター・ウォーズ」という点が感慨深いと元支配人は語る。
公開後、反響が高かった作品としては前述の『スター・ウォーズ/シスの復讐 (エピソード3)』や『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』のほか、開業して間もない6月29日より公開された『宇宙戦争』(05)などが挙げられた。「『スター・ウォーズ/シスの復讐 (エピソード3)』と『宇宙戦争』を京都近郊エリアで上映していたのは当劇場だけでしたので、多くのお客様がいらっしゃいました。そのほか『舞妓Haaaan!!!』も京都の物語だからか、大いに盛り上がりました」とうれしそうに語る。
また、元支配人は、当時に思いを馳せ「京都は学生の多い街だったので、アルバイトにもたくさんの大学生が入ってくれました」と言うことで、きっと当時もいまも、多くの学生がアルバイトやお客様として、この二条の地でステキな思い出を作っているに違いない。
最初は二条にシネコンを開業する際、心配事もあったと語った元支配人だが、「いま思えば、映画館の内装や上映作品、地元の方々たちのバックアップなどを含め、トータル的に考えると、結果的には京都の方々に受け入れていただけた気がします」と一番の笑顔を見せる。そんな二条では、今日も竹林と石庭が、多くの映画ファンを迎えていることだろう。
なおTOHOシネマズの全国17劇場で開催中のアニバーサリーキャンペーンでは、4⽉から12⽉の9か⽉間にわたって、様々なサービスを展開していく。対象劇場は今回特集した二条をはじめ、5周年の池袋、⽴川⽴⾶、10周年の新宿、ららぽーと富⼠⾒、アミュプラザおおいた、15周年の上⼤岡、20周年の府中、ひたちなか、⽔⼾内原、津島、直方、25周年の浜松、ファボーレ富⼭、岐⾩、泉北、⼤分わさだの17劇場だ。ぜひ最寄りの場所や気になっている映画館をチェックし、この機会に訪れていただきたい。
取材・文/山崎伸子