『メガロポリス』がより深く楽しめる!フランシス・F・コッポラ監督最新作のストーリーやキャラをイラストでまるわかり解説
カエサルを陥れようとするのは…個性強すぎなキャラばかり!?
●ハミルトン・クラッスス3世(ジョン・ヴォイト)
カエサルの伯父で銀行の頭取を務めるニューローマきっての大富豪。カエサルの才能や情熱を高く評価し、メガロポリス開発の後ろ盾として資金援助を行っている。絶大な権力と影響力を持っているが、自分を追い落とそうとする孫のクローディオ・プルケルや妻ワオ・プラチナムの企みを知って心を痛める。
●クローディオ・プルケル(シャイア・ラブーフ)
カエサルの従兄弟でクラッスス3世の孫。自己中心的で放蕩生活を続けているためクラッスス3世からの評価は低く、一族の後継者だが相続人になれるかどうか常に危機感を抱いている。ジュリアに想いを寄せていたこともあり、嫉妬や憎しみに駆られてカエサルを失脚させようと画策する。
●ワオ・プラチナム(オーブリー・プラザ)
カエサルの恋人で、ナルシストで野心家の金融ジャーナリスト。カエサルの妻の座をねらっていたが、破局したあとはカエサルの伯父で大富豪のクラッスス3世に取り入ってその妻になる。クローディオをそそのかし、銀行などクラッスス3世の財産を奪い取ろうと画策。カエサルにも未練があり、ジュリアを敵視している。
●フンディ・ロマイーネ(ローレンス・フィッシュバーン)
シトロエンDSのハンドルを握るカエサルの運転手で、アシスタントやボディガードの役目も担う。つねにカエサルと行動を共にし、アイコンタクトやジェスチャーでのコミュニケーションも可能な右腕的存在。
理想郷メガロポリス建築を目指す男の波乱に満ちたストーリー
21世紀の架空の国家、アメリカ共和国の大都市ニューローマ。市の都市計画局局長カエサルは、貧困や格差など多くの問題を抱えたこの街を誰もが平等に暮らせる理想郷“メガロポリス”にする開発計画を推進。叔父で銀行家の大富豪クラッスス3世のあと押しを受け、計画を進めていた。ところが新たに市長になったキケロは財政立て直しに必要なのは理想ではなく現実だと、公務員のリストラやカジノ誘致など実利主義を掲げメガロポリス計画を否定。両者の対立にニューローマ中が注目していた。
キケロの娘ジュリアは、時間を止める能力を使うカエサルに興味を持ち、彼のオフィスを訪問。そこでメガロポリス計画やその要となるメガロンの可能性に共感し、カエサルの助手として働くことになる。クラッスス3世が期待を寄せるカエサルに嫉妬心を抱いていた従兄弟クローディオは、ジュリアに好意を持っていたため彼への憎しみをさらに強めていく。そんななか、カエサルの元恋人の金融ジャーナリスト、ワオはクラッスス3世と結婚。野心家の彼女は、クローディオを手なづけて夫の資産を手に入れようとする。
やがてジュリアはカエサルの子どもを身ごもる。それを知ったキケロはショックを受け、カエサルのもとを訪れ娘と別れてほしいと懇願。そのためなら、これまで自分が行ってきた不正をすべて明かしてもよいという。そんなある晩、側近フンディと車に乗っていたカエサルは凶弾に倒れてしまう…。