最新作公開記念!金曜ロードショーで『ルパン三世 カリオストロの城』ノーカット放送決定
「ルパン三世」の2Dアニメーションとして約30年ぶりの完全新作となる劇場版『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』が6月27日(金)より公開される。それを記念し、金曜ロードショーにて『ルパン三世 カリオストロの城』(79)が放送されることが決定した。
最新作『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』では、地図に載っていない謎の島を舞台に、莫大な財宝を巡って史上最悪の敵と対峙。すべての「ルパン三世」につながる物語となっており、主題歌はB'zが担当している。
今回放送となる『ルパン三世 カリオストロの城』は、宮崎駿監督が初めて長編アニメーションで監督を務めた作品。ルパンと次元は、カジノから大金を盗みだすものの、全て偽札だったことに気づき、その出どころを辿るためカリオストロ公国へと向かう。その道すがら、謎の男たちに追われていた少女クラリスを救いだすが、わずかな隙に奪われてしまう。クラリスの残した山羊の指輪を手に、ルパンたちは要塞のようなカリオストロの城へ潜入していく。疾走感あふれるカーチェイス、お宝を巡るサスペンス、クラリスとのほのかなロマンス、ルパンと仲間たちのアクションシーン。ルパン三世の魅力が全て詰まった名作中の名作だ。
宮崎監督によると、物語の発想の源となったのは、モーリス・ルブランによる「アルセーヌ・ルパン」シリーズの一編「緑の目の令嬢」。監督が中学生時代に何度も読み返したお気に入りの一冊だそう。ルブランによる「怪盗アルセーヌ・ルパン」シリーズには「カリオストロ伯爵夫人」という作品が存在しており、実は“クラリス”というヒロインの名前も、この物語に登場する女性の名前が由来。小説では、若き日のルパンの恋人になる絶世の美女として描かれていた。
また、江戸川乱歩の「幽霊塔」という小説も宮崎監督に影響を与えているという。アメリカ人作家が書いた小説「灰色の女」を黒岩涙香が翻案し、その後、乱歩が日本を舞台にリライトしたものが、宮崎監督が読んでいた乱歩版「幽霊塔」だそうだ。小説「幽霊塔」の舞台は、時計塔がある古い屋敷。宮崎駿監督はその時計塔を題材にいつか物語を作りたいと思っていたのだとか。
番組の後半には、最新作に関する特別映像も公開予定。不朽の名作を、テレビでゆっくり味わってみてはいかがだろうか。
文/サンクレイオ翼
※宮崎駿の「崎」は「たつさき」が正式表記