アイドルの恋は罪なのか?齊藤京子主演『恋愛裁判』裁判風景を捉えた本編映像
『淵に立つ』(16)、『LOVE LIFE』(22)などで世界から注目される深田晃司監督の最新作『恋愛裁判』(2025年冬公開)。新たなキャスト情報が明らかとなり、本編映像も解禁となった。
「元アイドルの女性に賠償命令」という新聞記事を目にした深田監督が、その内容から着想を得て物語を作り上げ、構想から10年を経て結実した渾身の一本となる本作。日本のアイドル界でまことしやかにささやかれる「恋愛禁止ルール」。契約書に記載されたこのルールに反する行動をしたとして、所属事務所から契約違反と訴えられ、裁判へと発展した一人の女性アイドルの姿が描かれる。人間が自然に持つ“恋”という感情を、契約で縛ることは許されることなのか?アイドルが恋をすることは“罪”なのか?誰もが当たり前に受け流していた日本独自のルールに深田監督が鋭く斬り込んでいく。
恋に落ちる人気アイドル、山岡真衣を演じるのは、日向坂46の元メンバーでセンターを務めた経験を持つ齊藤京子。昨年のグループ卒業以降、ドラマやバラエティ番組に引っ張りだこの彼女が、映画初主演でアイドル役を演じる。主演の齊藤に対して深田監督は、「一つ言えることは、齊藤京子さんとの出会いがなければこの映画は完成しなかったということです。絵空事でしかなかった脚本に全身全霊で血肉を与えてくれた齊藤さんに心から敬服しています」と絶賛する。
さらに、本作が今月開催される第78回カンヌ国際映画祭において、「コンペティション枠に収まらない良作」を集める部門であるカンヌ・プレミア部門に正式出品されることが決定。「本当に夢のようで言葉にできないほどうれしかったです」とコメントする齊藤は、深田監督と共にカンヌのレッドカーペットアライバルや公式上映に参加することとなっている。
そして、齊藤演じるアイドルの真衣を取り巻くキャスト情報も解禁に。人気アイドルグループでセンターを務める彼女と禁断の恋に落ちる中学時代の同級生、間山敬役に「SHOGUN 将軍」の倉悠貴。真衣の所属事務所のチーフマネージャーである矢吹早耶を「極悪女王」の唐田えりかが演じる。さらに、「恋愛禁止ルール」の契約条項に反した真衣に対し訴えを起こす所属事務所の社長、吉田光一役には声優界のレジェンドであり、俳優としてもドラマや映画、舞台で活躍する津田健次郎がキャスティングされている。
続いて、“恋愛裁判”が繰り広げられるスリリングな特報映像、カンヌ国際映画祭に向けて制作された海外版ビジュアルも解禁に。初解禁となる本編映像では、「恋愛禁止ルール」の契約条項に反したとして、所属事務所が起こした緊迫感あふれる裁判シーンの一部が公開されている。恋愛したことに対して、責め立てられ、うつむきがちな真衣。しかし、交際を辞めなかった理由を問われると、「自分の気持ちに嘘をつくのが嫌だったからです」と答え、正面を見据える。
果たして、アイドルの恋愛は罪なのか?このセンセーショナルな話題作『恋愛裁判』は、現地時間5月22日午後7時30分、カンヌの地でベールを脱ぐ。