感染者が28年後も生き延びていたら?『28年後...』監督&脚本家が語る特別映像&日本語版本予告
人間を凶暴化させるウイルスが蔓延した世界的パンデミックから“28年後”の世界を舞台に、感染を逃れたわずかな“人間たち”の命がけのサバイバルが描かれるサバイバル・スリラー『28年後...』が、6月20日(金)に日米同時公開される。このたび、ダニー・ボイル監督と脚本のアレックス・ガーランドが、恐怖の感染拡大から“28年後の世界”を描く本作に込めた想いとともに全世界に警告する特別映像が解禁となった。
アカデミー賞受賞監督のボイルとアカデミー賞ノミネート経験を持つ脚本家ガーランドが徹底したリアリティと臨場感を追求して描いたサバイバル・スリラーである本作。人間を一瞬で凶暴化させるウイルスがロンドンで流出し、多くの死者を出した恐怖のパンデミックから“28年後”を舞台に、ゾンビからのバレルための孤島で暮らす主人公のジェイミー(アーロン・テイラー=ジョンソン)と、島から一度も出たことがない12歳の息子スパイク(アルフィー・ウィリアムズ)が、ある“極秘任務”のため島の外へ向かい、“人間が人間ではなくなった”感染者だらけの恐怖の世界に足を踏み入れていく様子が描かれる。
解禁となった特別映像では、人類が世界的パンデミックを経験したいま、ボイルとガーランドが、本作で描かれる“28年後の世界”が絵空事ではないことを警告する姿が映しだされている。リアルな内戦とその恐怖を描いた映画『シビル・ウォー アメリカ最後の日』(24)が世界中で話題を呼び、アカデミー賞にもノミネートされた脚本家ガーランドは本作の制作を振り返り、「まず話し合ったのは、“28年後”の意味です。もしイギリスで感染が続いていたら世界はどう対応するだろうか?イギリスは隔離され見捨てられるか?彼ら(凶暴化した感染者)が28年も生き延びたら国はどうなるだろうか?」と現実に起こり得るパンデミックの恐怖を描いたことを明かす。
一方ボイルは、「『28年後...』では、壊滅した国のその後を描いた」と語っており、「生き残りの島は潮の満ち引きで外界から守られているが、電気や燃料の供給が途絶え、様々な道具が使用不可に。遠く離れた本土は希望と恐怖の場所になった」と、リアリティを追求した世界観を解説。続けて、そんな恐ろしい28年後の世界を舞台に人間たちの命がけのサバイバルを描く本作について、「人々を震え上がらせる映像にしました。以前よりも刺激的な映像が求められていると感じる。目指したのは息苦しくなる強烈さです」とパワーアップした恐怖と緊張感を体験できることをアピールしている。そして「これは新たな始まりだ」と、その恐ろしさを全世界に“警告”している。
また、あわせて解禁となった日本版本予告では、イギリスの作家ジョゼフ・ラドヤード・キップリングが書いた詩「ブーツ」の朗読が呪文のように鳴り響くなか、恐ろしい28年後の世界で生きるわずかな人間たちの鬼気迫るサバイバルが繰り広げられている。
さらに解禁された日本版ポスターには、暗い赤色で無数のガイコツが「人間が、人間ではなくなる」というキャッチコピーとともに描かれており、恐ろしい“28年後”の物語を印象付けている。そして場面写真では、テイラー=ジョンソン演じるジェイミーとその息子のスパイクが、感染者の潜む危険な森の中を弓矢を構えて恐る恐る進む姿を写した臨場感あふれる1枚と、スパイクの母親アイラが呆然と立ちすくむ様子が写しだされた1枚が解禁。『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』(19)や『フリー・ガイ』(21)に出演したジョディ・カマー演じるアイラと、感染を逃れて生きるケルソン博士(レイフ・ファインズ)が写しだされており、彼らに襲い掛かる不穏な物語を予感させている。
本作で描かれる物語は、世界的パンデミックを経験したわれわれ人類に向けられた“黙示録”なのか?それとも…。絵空事とは言えない28年後の世界で、必死に生きる人間たちのサバイバルを、ぜひ劇場で目撃してほしい!
文/サンクレイオ翼