柴咲コウ、オダギリジョー、満島ひかり共演作『兄を持ち運べるサイズに』公開決定!監督は『湯を沸かすほどの熱い愛』の中野量太

柴咲コウ、オダギリジョー、満島ひかり共演作『兄を持ち運べるサイズに』公開決定!監督は『湯を沸かすほどの熱い愛』の中野量太

<キャスト、スタッフコメント>

●柴咲コウ(村井理子役)

「一言で家族といってもその形は様々で、家族という枠の中だからこそ許せること許せないこと、救われることもあれば悲しむこともあるし、人によっては時間が経ってもなかなか癒えない心の傷になることもある。形は様々なはずなのに、私は村井理子さんを演じることで積み重なっていた心の陰の部分に優しく灯りをともされたような、そんな感覚を抱いた。どんな相手でも、相手が変わることはなかなかない。ましてや相手がこの世にいないとなれば。だけど、自分の感覚を変えることで、それまでの出来事の受け止め方もぐっと変わっていくのだと思う。肩の力を抜いて日常の延長のような気分でこの家族を味わってもらいたい、そんな作品です」

●オダギリジョー(兄役) 

「家族だからこそ、知っていること。家族だからこそ、知らないこと。家族だからこそ期待し、また後悔してしまうこと。家族って簡単なものではないけど思い切っていつもより近づいて素直に向き合いたいと思わせてくれる作品でした。中野監督がまた、傑作を作ってしまっています」

●満島ひかり(加奈子役) 

「はじめて脚本を読んだ時に、たくさん泣いてたくさん笑いました。新しい友人と出会ったような、なんともあたたかい気持ちになり、スタッフやキャストの皆さんがどんな風にこの映画と関わるのかを知りたくなりました。それぞれに違う家族のかたちがあり、ひとりひとり違う個性や人生がある。交わったりぶつかったり、苦しかったり悔しかったり。中野量太監督の大きな瞳に宿る優しさ、大好きな柴咲コウさんの豊かさ、ロケで伺った宮城県の街の柔らかさや夕陽の美しさに背中を押してもらいながらの、良い撮影だったなと感じます。作品に参加した『わたしたち』と『ほんとうにあった物語』が交差して生まれた映画が、ほんの少しでも、観る人のこころのあたたかさにつながることを願っています」

●青山姫乃(満里奈役) 

「今回、初めて映画に出演させていただきました。原作を読ませていただき、原作者の村井さんのお話を聞いてから私の知らなかった世界が広がり、衝撃が走りました。満里奈の少しやんちゃだけど繊細なところが好きで、撮影前から楽しみにしていました。満里奈について中野監督と話し合い、『素のままの中学生らしさ』を出して、満里奈の感情、見ていたものを想像して等身大の中学生を私なりに演じました。すべてが初めてだらけでしたが、現場では優しいスタッフの皆様に囲まれてリラックスして居られたと思います。満島ひかりさんとは親子という関係性でご一緒させて頂きましたが、役を通していつの間にか一緒にいると安心するような私にとって特別な存在になりました。家族の微妙な距離感、関係性がありながらもやっぱり愛があると感じられる作品となっていると思います。クスッとするシーンも見所です。ぜひ家族で観ていただきたいです」

●味元耀大(良一役)

「この映画は、実際に起こった出来事をもとにした物語です。そのため、場面ごとの良一の心情や思いを少しでも感じ取れるよう、何度も台本を読み込み、原作本も繰り返し読みました。登場人物一人ひとりの気持ちを考えながら演じ、台本のセリフはすべて覚えて撮影に臨みました。この作品は、『家族とはなにか』を深く考えさせられる物語だと思っています。登場人物それぞれの心の動きや、そこから生まれる言葉の一つひとつに感情が細かく表れていると感じました。くすっと笑えて、涙なしでは観られない――そんな中野量太監督の素敵な作品を、ぜひ多くの方にご覧いただきたいです。観るたびに違った角度から登場人物それぞれの心の内を感じ取れると思うので、何度も劇場へ足を運んでいただけたら嬉しいです」

●中野量太監督

「5年ぶり、満を持しての新作です。『面白い映画を作ったので観て!』と、自信を持って言いたくて、脚本から仕上げまで、真摯にこだわり抜いて作り上げました。誰もが人生で経験するであろう身近な話を、リアルかつ、映像でしか表現できない奇想天外な方法で描いています。柴咲さん、オダギリさん、満島さん、この3人の絶妙なアンサンブルは、監督として、もう堪らんです。僕の想像を超えるシーンをいくつも撮れました。子ども達のナチュラルで存在感ある演技も素晴らしかった。自分の身にも起こるかもしれない話です。もしかしたら、この映画は、【明日のあなたの真実】になるかもしれません。最後に言いたい。『めっちゃ面白い映画を作ったので観てね!』」

●村井理子(原作者)

「兄ちゃん、あの日からもう5年。とうとう映画が完成しました。映画が大好きだった兄ちゃんに観てもらえないのが残念だけれど、素晴らしい作品に仕上がっていました。 最近、生前の兄ちゃんを知る人たちから、亡くなる前の様子を教えてもらう機会が増えました。多くの病気を抱えながら、郵便配達、警備員、ポスティングなど、一生懸命働いていたんだってね。そんなことも知らずに、手を差し伸べることができなかったことを、心から悔やんでいます。 子どもの頃、一緒に見上げていた夜空の輝きを、鮮明に覚えています。2人きりの夜が寂しくて、よく泣いていた私を、おどけて笑わせようと必死だったね。悪いところもたくさんあったけれど、やさしいところはそれ以上にある人でした。いつでも私のことを大切にしてくれていました。もう一度会うことが叶うなら、今度こそしっかりと兄ちゃんの手を握り、あの頃みたいに2人でがんばろうと言おうと思います。まさか自分のことが映画になったなんて知る由もない兄ちゃん、天国の両親と穏やかな時間を過ごしていてください。いつか私もそちらに行きます。そしたらもう一度、四人家族をやり直そう」


文/山崎伸子

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