アクション映画大好き[Alexandros]川上洋平、『アマチュア』に熱狂!「ラストまで観終わるのが惜しく感じた」
「スパイ映画やアクション映画が好きな方なら、絶対に満足できる」
――よいセリフもけっこう多かったですが、印象に残ったセリフはありましたか?
「確か序盤で、チャーリーと上司とのやりとりだと思ったのですが、チャーリーが妻の復讐をしたいというと、上司に笑われるじゃないですか。『おまえには無理だ』みたいに。そのやりとりの最後にチャーリーが言う『勝てる可能性が欲しい』というのが、よかったですね。英語では『I want a fighting chance』だったかな。自分の手でやることにこだわっている感じがよく出ていました」
――アクションシーンで目を見張った個所はありますか?
「チャーリーに協力する謎の人物、インクワラインの隠れ家から逃げるところは迫力ありましたね。ドローンに追われ、地上部隊に追われ、車に追われで、絶望的な状況じゃないですか。あのシーンは興奮しました。おもしろいなあと思ったのは、掘っ立て小屋のような隣の人の家に逃げ込んだりして、ああいう思いもよらないところに、実は秘密の抜け道があったりする。こういう展開はワクワクしますね。あとは、最初のテロリストを追い詰めるシーン。あそこで初めてチャーリーは格闘をするけれど、まだ強くないからスリリングでした」
――映画から離れた話になりますが、川上さんのプロとアマチュアの感覚についてお聞かせください。ミュージシャンとして、アーティストとしてプロであることを意識したのはどの段階でしょう?
「難しいですね。一般的にはお金が発生するかとどうか、だとは思いますが、気持ちの面では変わらないんですよね。僕の場合は、アマチュア、インディーズ、メジャーと歩んできましたが、アマチュアのころからライブをやるとチケット代が発生するわけじゃないですか。そういう意味では当時からプロの意識はありました。ただ、いまも自分の好きなことをやらせてもらっていますが、やりたい放題できるわけじゃないし、その責任も自分なりに消化していかないといけない。でも、そこがおもしろいところでして。その範囲で自由に動ける遊びを探って、主張していくことがプロとして大事なんじゃないか、と思いますね」
――最後に、この映画『アマチュア』を、どのように人に勧めますか?
「もう、前情報なしに、なにも考えずに、観てみて欲しい。それと、願いも込めて言うのですがこの映画、続編が作られる気がするんですよね(笑)。その一作目を映画館で観られるチャンスです。でも、続編が作られるとしたら、もう“アマチュア”ではないからね(笑)。変な言い方ですが、正真正銘のアマチュア時代の物語を味わえるという点でも、これは観ておいてほしいですね。スパイ映画やアクション映画が好きな方なら、絶対に満足できると思います」
取材・文/相馬学