神尾楓珠&桜田ひより、映画『大きな玉ねぎの下で』で描かれた恋物語に思うこと。「顔を知らないからこそ言えることもある」
「asmiさんのカバーは弾むようなテンポが印象的」(桜田)
――心の声を綴りながら関係を築いていく2つの恋物語をどのように感じましたか?
神尾「令和と平成、どちらの時代のストーリーもそれぞれ魅力的。2つの物語だけど1つのストーリーとしてまとまっているというのは脚本の段階でも感じたし、それがこの映画の魅力にもなっていると思います」
桜田「自分が出ていない平成の物語はどうなっているのか、すごくワクワクしていました。自分が出ている作品はどうしても客観視できないものだけど、今回は自分が出ているシーンも含めていち観客として楽しむことができました。要所要所で心が温かくなる瞬間や共感できる部分があったからこそ、そんなふうに感じられたんじゃないかと思っています」
――爆風スランプの楽曲「大きな玉ねぎの下で」の感想をお聞かせください。
神尾「“ペンフレンド”など馴染みのないキーワードも出てくるけれど、その時代の背景を感じるし、男性側のまっすぐな感情が歌詞に現れていると感じました」
桜田「確かに馴染みのない単語もあるけれど、共感できる部分はいくつも散りばめられていて。すごく聴きやすいと思いました」
神尾「爆風さんはとても男らしい印象で、全力で行っている感じ」
桜田「asmiさんのカバーは弾むようなテンポが印象的ですよね」
神尾「熱全開って感じではないけれど、歌詞がしっかり入ってくる感じがあって。聴こえ方に違いはあるけれど想いはちゃんと伝わってくる感じがしました」
――楽曲「大きな玉ねぎの下で」には文通相手を意味する“ペンフレンド”の女性を一途に想う、ある男性の淡い恋模様が描かれています。共感できるポイントも多い歌詞とのお話もありましたが、お2人には「この曲は自分の物語だ!」と心の支えにしている楽曲はありますか?
神尾「BUMP OF CHICKENさんの『ベル』。やるせなさをストレートに歌っている楽曲で、人間関係や仕事などがうまくいっていなかった時に聴いて救われました。いまでもちょっと嫌なことがあった時などに聴くと気持ちが楽になります。テンションを上げたい時はいきものがかりさんの『いつだって僕らは』。シチュエーションや心情によって聴きたくなる曲、聴きがちな曲は結構ある気がします」
桜田「ロスト・キング feat. サブリナ・カーペンターさんの『First Love』のサビの部分に“まるで初恋みたいだ”という歌詞があります。恋をすると毎回初恋のような気持ちになるという意味。それって恋に限らずすごく大事なこと。いろいろな物事に対して新しいものを発見できた時の高揚感や前向きな気持ちはいつでも持っていたいと思える歌詞にすごく惹かれるし、曲のテンポ感もすごくよくてヘッドフォンとかで聴いているとすごく引き込まれます。仕事前にやる気を出す時にはXGさんの『WOKE UP』。働いている!って感じの曲で、仕事に行く前に気合を入れるために、自分を鼓舞させようと最近聴いている曲です」
神尾「自分の物語だと思うような曲は特にないかな。それよりも気持ちがわかるみたいな感じが多いかも」
桜田「曲に合うような人になろうという気持ちにもなりますよね。曲の主人公も頑張ってるし!みたいな感じで」
神尾「確かに!」