映画ランキング - 国内映画
(2025/8/29~2025/8/31)

2025年9月1日 発表(毎週火曜更新)
2025年8月29日~2025年8月31日に日本国内で上映された映画の観客動員数ランキングはこちら。『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』『8番出口』『国宝』などがランクイン!(興行通信社調べ)

二宮和也主演『8番出口』が今年公開の実写邦画ではNo.1のオープニング興収で大ヒットスタート!邦画ホラー新記録達成へ視界良好
二宮和也主演『8番出口』が今年公開の実写邦画ではNo.1のオープニング興収で大ヒットスタート!邦画ホラー新記録達成へ視界良好
二宮和也主演『8番出口』が今年公開の実写邦画ではNo.1のオープニング興収で大ヒットスタート!邦画ホラー新記録達成へ視界良好

8月29日から8月31日までの全国映画動員ランキングが発表。夏休み最後の週末も『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』(公開中)が首位を守り抜き、これで7週連続No.1を達成。そんな『鬼滅』に、あと一歩まで迫る好成績で2位に初登場を果たしたのは、二宮和也主演の『8番出口』(公開中)だ。
全国407館(IMAXを含む)で公開された『8番出口』は、初日から3日間で観客動員67万1840人、興行収入9億5391万900円を記録。これは、今年公開された実写日本映画としては劇場版『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜南海ミッション』(公開中)の67万5130人に次ぐ第2位の初週末動員数であり、同興収では第1位。洋画やアニメ映画を含めても第5位の動員かつ第4位の興収という文句なしのスタートだ。 二宮の過去の主演映画と比較してみると、最終興収26億7000万円だった『ラーゲリより愛を込めて』(22)の初週末との対比で動員が246%、興収が255%と圧倒的。また、最終興収34億5000万円で主演映画としての最大のヒット作である『GANTZ』(11)が初日から2日間で動員45万4220人&興収5億9282万3900円なので、集計日数が異なるため正確な比較はできないものの、それを上回る成績をあげたと考えていいだろう。 KOTAKE CREATEが開発し、SNSを中心に話題を集めた同名インディーズゲームを、プロデューサーとして数々のヒット作を生みだしてきた川村元気のメガホンで実写映画化した本作。宣伝などでは明確に“ホラー”などのジャンル付けはされていないものの、“リミナルスペース”という恐怖につながる感覚を具現化している点で、広義のホラージャンルと捉えることができよう。とりわけ近年は、こうした不気味さや違和感を主眼にしたタイプのホラーが流行る傾向にある。 その代表格といえるのが、昨年の春休みにサプライズヒットを飛ばした『変な家』(24)であり、同作は初日から3日間で動員34万4000人、興収4億7400万円となかなかの好スタートを飾り、そこから口コミでの話題拡大、メインターゲットである小中高生の春休み期間という絶好タイミングが重なったことで、邦画ホラー歴代No.1となる興収50億7000万円を記録することとなった。 それを踏まえると『変な家』のおよそ倍の初週末成績を飾った『8番出口』は、単純に倍の最終興収をあげられるかはともかくとして、邦画ホラージャンルの興収新記録を樹立する可能性を充分に備えている。9月12日(金)からは4DやScreenXなどの各種ラージフォーマット上映が始まる予定であり、アトラクション性の高い作品として夏休みが終わっても若年層を中心に話題が広がるはず。強敵もまだまだ元気ではあるが、今後どのように推移していくのか注目しておきたい。 7週連続でトップに君臨する『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』。この週末3日間の成績は、動員が70万6000人で興収が10億9500万円と、前週比92%の成績を維持。それでも2位の『8番出口』との差はわずか3万人強。9月に入ってからどこまで粘ることができるだろうか。 週末までの公開45日間の累計成績は動員2110万2792人、興収299億8348万3800円と、どう少なく見積もっても公開46日目となる9月1日時点で興収300億円に到達することは確定している。それは前作『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』(20)よりも10日近く早いペース。日本歴代興収ランキングで現在2位の『千と千尋の神隠し』(01)まではあと17億円ほど。9月中旬には、「鬼滅」がワンツーを飾っていることだろう。 公開13週目を迎えた『国宝』(公開中)は、この週末3日間も動員33万5000人、興収4億9000万円と好成績を維持。公開から3か月近くが経とうとしているにもかかわらず、まだ公開初週末や2週目末を上回る成績を保っているのだから驚きである。 しかも先日、第98回アカデミー賞の国際長編映画賞の日本代表作品として選出されたことが発表となり、まもなく開幕する第50回トロント国際映画祭ではスペシャル・プレゼンテーション部門で上映が控えるなど、相変わらず話題が尽きない。累計成績は動員886万人&興収124億円に到達しており、“動員1000万人”達成が現実的になってきた。 4位の劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~南海ミッション』は週末3日間で動員15万8000人、興収2億1900万円を記録し、累計成績では動員324万人&興収43億円を突破。5位の『ジュラシック・ワールド/復活の大地』(公開中)は累計動員281万人&興収43億円を突破し、6位の『映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ』(公開中)も動員165万人&興収20億円を突破している。 そして7位には、1980年代に一世を風靡した「ベスト・キッド」シリーズと、2010年に公開された同シリーズのリメイク版の世界がクロスオーバーした『ベスト・キッド:レジェンズ』(公開中)が初登場。オリジナル版のラルフ・マッチオと、リメイク版のジャッキー・チェンが共演するというファンにとっては夢のようなプロジェクトであり、公開週末にジャッキーが日本で11回もの舞台挨拶に立ったことも話題となった。 以下は、1~10位までのランキング(8月29日〜8月31日) 1位『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』 2位『8番出口』 3位『国宝』 4位『TOKYO MER~走る緊急救命室~南海ミッション』 5位『ジュラシック・ワールド/復活の大地』 6位『映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ』 7位『ベスト・キッド:レジェンズ』 8位『近畿地方のある場所について』 9位『雪風 YUKIKAZE』 10位『バレリーナ:The World of John Wick』 今週末は、スマッシュヒットを記録した青春ホラー『カラダ探し』(22)の続編となる『カラダ探し THE LAST NIGHT』(9月5日公開)、ドリームワークスの同名アニメシリーズを実写映画化した『ヒックとドラゴン』(9月5日公開)、カズオ・イシグロの同名小説を広瀬すず主演で映画化した『遠い山なみの光』(9月5日公開)などが控えている。 文/久保田 和馬


このランキングのニュースを読む