映画ランキング - 国内映画
(2025/8/22~2025/8/24)
2025年8月25日
発表(毎週火曜更新)
2025年8月22日~2025年8月24日に日本国内で上映された映画の観客動員数ランキングはこちら。『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』『国宝』『ジュラシック・ワールド/復活の大地』などがランクイン!(興行通信社調べ)
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アニメ「クレヨンしんちゃん」の映画シリーズ第32作。インドを舞台に、鼻の形のリュックに詰まっていた紙によって“暴君”と化したボーちゃん止めようとカスカベ防衛隊が奮闘する姿を描く。監督は『映画クレヨンし···もっと見る
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8月22日から8月24日までの全国映画動員ランキングが発表。『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』(公開中)がこの週末も首位をキープし、これで6週連続のNo.1を達成。今回はその『無限城編』と、前週に実写日本映画22年ぶりの興収100億円超えという快挙を成し遂げた『国宝』(公開中)の“夏の2強”の現状を詳しくチェックしていくことにしよう。
公開6週目を迎えた『無限城編』は、週末3日間で観客動員76万4000人、興行収入11億5400万円を記録。これは前週末3日間との対比で63%の成績。週末成績としては文句ない好成績であるが、さすがにそろそろ客足も落ち着きはじめているように思えなくもない。
参考までに、先々週(8月12日から8月17日まで)と、先週(8月18日から8月24日まで)の動員成績を比較してみよう。先々週は6日間で動員257万4739人を記録しているので、1日の平均は42万9123人。平日3日間の平均動員が45万人を超えているのに対し、週末3日間の平均動員は40万6000人ほど。やはりお盆休みのピーク期間とあって、平日も週末も関係なしに満遍なく、やや平日に比重が大きくなっていたことがわかる。
対して先週は、先述の週末3日間を含む7日間で155万2614人。1日の平均は22万1802人まで減少し、平日の平均は20万人を割り込み、週末は25万人を超えている。数字自体の下げ幅の大きさはともかくとして、動員の比重が一気に週末に傾く“通常通り”にはっきりと戻っている点がポイントだろう。おそらくこれは、9月に入ってから(つまり小中高生の夏休みが終了してから)より顕著なものになると推測できる。
とはいえこの週末時点での累計成績は動員1982万5555人、興収280億8769万4600円となり、『タイタニック』(97)を抜き去って日本歴代興収ランキングの3位まで浮上。その『タイタニック』が2023年のリバイバル公開でいくらか興収を上乗せしているため正確な比較は難しいが、前作『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』(20)が、数億円を上乗せする前の『タイタニック』を超えたのが公開7週目末。『無限城編』はまだ6週目末なので、ペースとしては前作以上であることは明白だ。
もちろんそれは、夏休みの恩恵があったからにほかならない。『無限列車編』はコロナ禍でライバル不在の状況だったとはいえ、長期休みの恩恵をほとんど受けずに興収を積み上げてきた。ライバル作が多い現在の状況で、夏休みの貯金を活かして持続させるだけのポテンシャルが『無限城編』にあるのかどうかが今後の焦点――つまり『千と千尋の神隠し』(01)をいつ超えるのか、『無限列車編』にどこまで迫れるのか――となってくるだろう。
一方で“2強”のもう一角である『国宝』のほうはというと、週末3日間で動員34万7000人、興収5億1100万円と前週比95%。とても公開12週目とは思えない成績で2位に再浮上を遂げている。週末に入る直前に興収110億円を突破し、『南極物語』(83)を抜き去り日本の実写映画の歴代興収第2位まで浮上。週末成績を加算して動員817万人&興収115億3000万円と、日本歴代興収ランキング全体でも38位まで浮上している。
こちらもお盆休みの1週間と、それが明けた1週間とを比較してみると、ほぼ数字が落ちていないことが一目瞭然。8月11日までの累計が動員677万人&興収95億円。その6日後の8月17日までの累計が動員747万3400人で興収105億3903万円。そして、そこから7日後の8月24日までが先述の数字なので、毎週およそ70万人&10億円のペースで上乗せしつづけていることになる。
この推移はお盆休みの前、8月に入ってから始まっており、もはや『国宝』は“安定期”に突入しているといってもいいだろう。しかも「興収100億円突破」というビッグニュースで、お盆休みという繁忙期からの下落を最小限に抑え込むことに成功したとなれば、ここから先は極端に上映スクリーンや上映回数が減少しない限り、9月に入ってからも順調に数字を伸ばしていけるはず。もしかすると、どこかの週末で『無限城編』を逆転することがあってもおかしくはないだろう。
さて、ランキング内のほかのタイトルにも目を向けていくと、『ジュラシック・ワールド/復活の大地」(公開中)は週末3日間で動員23万6000人、興収3億7900万円と、前週比53%の成績で3位に。累計成績では動員248万人&興収38億円を突破している。また、4位をキープした劇場版『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜南海ミッション』(公開中)も、累計動員290万人&興収38億円を突破。
新作タイトルは3本がランクイン。「ジョン・ウィック」シリーズのスピンオフとなる『バレリーナ:The World of John Wick』(公開中)は、初日から3日間で動員12万1722人、興収1億7935万3280円を記録し6位に初登場。メインシリーズの前作『ジョン・ウィック:コンセクエンス』(23)の初週末3日間と比較すると64%ほどの成績だが、その前の『ジョン・ウィック:パラベラム』(19)とはほぼ同水準。スピンオフ作品としては及第点だろう。
9位には「別冊フレンド」で連載中の同名コミックを福本莉子と八木勇征のダブル主演で実写映画化した『隣のステラ』(公開中)が、10位にはペンギンボックスによる人気マンガを原作としたウェブアニメの劇場版『映画 おでかけ子ザメ とかいのおともだち』(公開中)がランクインしている。
以下は、1~10位までのランキング(8月22日〜8月24日)
1位『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』
2位『国宝』
3位『ジュラシック・ワールド/復活の大地』
4位『TOKYO MER~走る緊急救命室~南海ミッション』
5位『映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ』
6位『バレリーナ:The World of John Wick』
7位『雪風 YUKIKAZE』
8位『近畿地方のある場所について』
9位『隣のステラ』
10位『映画 おでかけ子ザメ とかいのおともだち』
今週末は、SNSを中心に大きな反響を集めたウォーキングシミュレーターゲームを二宮和也主演で実写映画化した『8番出口』(8月29日公開)、眉月じゅんの同名コミックを吉岡里帆と水上恒司のダブル主演で実写映画化した『九龍ジェネリックロマンス』(8月29日公開)、1980年代から続く人気シリーズの第6作『ベスト・キッド:レジェンズ』(8月29日公開)、スタジオA24が贈るクィアロマンススリラー『愛はステロイド』(8月29日公開)などが控えている。
文/久保田 和馬
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