沖田修一監督が『さとこはいつも』主演に抜擢した姫野花春を絶賛!「『みんな驚くだろうな』っていう気持ちがあった」

インタビュー

沖田修一監督が『さとこはいつも』主演に抜擢した姫野花春を絶賛!「『みんな驚くだろうな』っていう気持ちがあった」

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『南極料理人』(09)や『さかなのこ』(22)などの作品で知られ、今年で長編デビュー20周年を迎える沖田修一がオリジナル脚本で監督を務めた映画『さとこはいつも』(公開中)。本作は、有村架純と石田ひかり、そして約300人が参加したオーディションで選ばれた演技経験ほぼゼロの新人、姫野花春を主演に迎え、3人の主人公が織り成す“物語”を温かい眼差しとユーモラスな筆致で描いていく。

ある教師との出会いから物語を書き始める初恋中の15歳、中井聡子(姫野)。倦怠期を迎えていた不倫関係について、その日々を綴り始める35歳の西田沙都子(有村)。子育てが一段落し、かつて見ていた夢を思い出しペンを走らせる55歳の飯島里子(石田)。世代が異なる3人の物語が絶妙な距離感で交錯していく様は、まるで“メビウスの輪”のような不思議な感慨を観客にもたらす。

そんな本作で脚本と監督を務めた沖田と、映像作品初出演にして初主演に抜擢された姫野が、オーディションや撮影時のエピソードから本作への想い、そして今後の“野望”までを語ってくれた。

「今回の作品はチャレンジングな構成になっている」(沖田)

有村架純、石田ひかり、姫野花春演じる3人の“さとこ”の物語を描く『さとこはいつも』
有村架純、石田ひかり、姫野花春演じる3人の“さとこ”の物語を描く『さとこはいつも』[c]2026 「さとこはいつも」製作委員会

——今回の作品は世代が異なる3人の女性が主人公ですが、当初は15歳の中井聡子が主人公だったと聞きました。完成した作品では、主人公の女性たちが同一人物にも見えてくる独創的な構成になっていますね。

沖田「15歳の物語が続くと、どうしても青春映画の匂いがする。女性3人が出会うと女性の友情の話になる。それはそれで楽しいですし、すばらしい映画になる可能性はあると思ってました。でも今回の作品に関しては、3人は別人だけど、一人の人物に見えたらいいなって思っていて。オムニバスには見えないように、チャレンジングな構成になっていると思います」

——オーディションで初めて姫野さんをご覧になった沖田監督は“自分の作品に似合う”と思われたそうですね。

姫野と初めて会った際に「僕の作品にとても似合うと思った」と明かした沖田監督
姫野と初めて会った際に「僕の作品にとても似合うと思った」と明かした沖田監督[c]2026 「さとこはいつも」製作委員会

沖田「自分のなかで10代の女の子像がなんとなくあって、リラックスしてる様子やあぐらをかいている姿がキュートに見えたり。プロデューサーの筒井(竜平)さんには『JUNO/ジュノ』のエレン・ペイジをイメージとして伝えていました」

「とにかくすごく楽しいオーディションでした」(姫野)

——姫野さんはオーディションを思い返してみて手応えはありましたか?

姫野「一次オーディションが終わった時に、落ちたんじゃないかなって思いました。それぐらい自信はなかったです。それでも二次オーディションに進むことができて、監督とお話する時間もあったので、そこで自分のことを話して、全部知ってもらえたつもりになって。『監督とお会いするのは最後かな』って考えたりもしましたが、とにかくすごく楽しいオーディションでした。“ラブレターを書く”という課題があったんですが、本当に楽しくてペンが止まらなくて。いまでも全文思い出せます」

沖田「本当?すごいね。たくさん時間も取れないですし、真剣に読み書きする姿を見たかったので『中身は完成させなくていいから5分で書いてください』と伝えて。姫野さんはちゃんと書ききってましたね」


衝動に突き動かされるように、聡子は自分の物語を一心不乱に書き進めていく
衝動に突き動かされるように、聡子は自分の物語を一心不乱に書き進めていく[c]2026 「さとこはいつも」製作委員会

姫野「書ききって伝えたかったんです。書ききれたことが楽しくて『映画のなかでもこんな楽しいことができるのかな?』って考えていました」

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