市川染五郎と森崎ウィンが『Michael/マイケル』イベントでマイケル愛を語りつくす!全国200館規模で応援上映も決定
6月12日に公開され、全国映画動員ランキングで2週連続首位、興収も30億円突破と大ヒットを記録している映画『Michael/マイケル』(公開中)。6月24日に新宿バルト9にて大ヒット記念トークイベントが開催され、マイケル・ジャクソンの大ファンだという歌舞伎俳優の八代目市川染五郎、俳優の森崎ウィンが登壇し、マイケルへの愛を炸裂させた。
マイケルの命日である6月25日の前日に行われたこのトークイベント。熱気に包まれたなか、マイケルの「バッド」の前奏に合わせて登壇した染五郎は、まるでマイケル本人かのような装い。「まさか『バッド』で登場させていただける日が来るとは思っていませんでした」と感慨深い表情を浮かべると「ファンとして皆様と、短い時間ですが、この限られた時間を共有したいと思っております」と挨拶。一方の森崎も「足元までマイケルです」とローファーを見せると「僕もマイケルが大好きなので、皆様とマイケル愛を分かち合えたらと思っております」と会場に呼びかける。
染五郎は歌舞伎にもマイケルの動きを取り入れたいという野望があるようで「歌舞伎で『操り三番叟』という演目があります。僕はまだ演じたことはないのですが、操り人形のように踊る演目がありまして。そこにマイケルのパントマイム的な動きを取り入れられたらおもしろいなと思ったりしています」と語る。さらに染五郎は、父の松本幸四郎がラスベガスで行った公演のためにムーンウォークを練習していたことを明かすと「その時僕もムーンウォークの練習をしていたんです。ムーンウォークなら父を超えられると思います」と発言し、会場を笑わせた。
すでに映画を3回観たという染五郎。「ライブシーンの迫力はすごかったですし、リアルタイムで見ることができなかったので、目の前にマイケルが生きているという感動がありました」と演じたジャファー・ジャクソンの完璧な演技に魅了されたと語り、「父親との関係性にフォーカスを当てたという物語も共感できました。歌舞伎役者も、しきたりや血筋というものを最近よく言われますが、そのなかで葛藤するところもあります。ある意味、恵まれている環境ではありつつも、縛られている環境と言いますか。生まれた時からそこにいるわけなので、そういうところはすごく共感する部分もありました」と人間ドラマとしての魅力も述べる。
森崎は自身のステージでマイケルの楽曲をカバーすることも多いほど、アーティストとしてのマイケルに魅了されているそうで、「マイケルはキーが高くて難しいんです。僕は自分のライブでジャクソン5時代の『アイル・ビー・ゼア』を歌いました。彼が書いた詞ではないにしても、マイケルがずっと掲げていた世界平和だったり、愛を分かち合うということを、子どものころからずっと想い続けていたんだなと、この映画を観て改めて知ることができました。その時からそれを伝えていたんだというメッセージを感じたんです。その楽曲をお借りして“いつだって僕はエンタテインメントを持って、つらい時、しんどい時にそこに寄り添いたいんだよ”というマイケルの気持ちを込めて歌わせていただきました」と振り返った。
染五郎は20代、森崎は30代と、2人ともマイケルアフター世代。マイケルの虜になったきっかけについて染五郎は「特殊なんですよね」と笑うと「僕は子どものころ吉本新喜劇が好きで、10歳ぐらいの時に、辻本茂雄さんが演じる“茂造”というキャラクターのいるコントを観たんです。その茂造が、水玉れっぷう隊のアキさん扮する借金取りに『借金返さんかい!』と言われると、マイケルの『バッド』が流れ出すんです。そのコントが好きで観ていたら、父がマイケルの『バッド』のミュージックビデオを観せてくれて『これが本物なんだよ』と教えてくれたんです」とコメント。そこから染五郎はマイケルにハマっていったという。
森崎は「僕は10歳までミャンマーに住んでいて、おばあちゃんに育ててもらっていたんです。そのおばあちゃんがマイケルの大のファンで」とマイケルに触れたきっかけを明かすと「小さい時から音楽を聴く環境のなか、『これなんかおもしろそうなミュージックビデオだな』と思って再生したのが、マイケルの『リメンバー・ザ・タイム』です。その時『これがマイケル・ジャクソンか』と認識して、幼少期に聴いていた音楽とつながったんです」と述べる。
マイケルの推し曲について森崎は「選ぶのが難しいですよ」と悩ましい顔をしつつも、「思い入れのある曲だったり、自分がきっかけになった曲と言ったら『リメンバー・ザ・タイム』を挙げますが、いまこの瞬間だと『ザ・ウェイ・ユー・メイク・ミー・フィール』かな。今日ここに来る時にも聴きながら来たんです」と回答し、アカペラで歌い出すと会場からは大きな拍手が巻き起こった。
染五郎も「推しの曲は選べないですよ」とつぶやくと「曲が好きなのか、歌詞が好きなのか、ミュージックビデオが好きなのか。またライブのパフォーマンスが好きなのか、衣装が好きなのか…など、それによっても違うので一概に選べないですが、先人への敬意や、マイケル自身の独創性が一番融合して、自分のものにしているのは『スムーズ・クリミナル』かなと思います」と語った。
またマイケルを知らない世代に向けて、この映画を通じてマイケルのどんな魅力を知ってほしいかという問いに、染五郎は「曲やパフォーマンスのかっこよさは、誰が見てもわかると思います。それ以外に、どんな人間性だったのかもわかる名作になっています。自分のパフォーマンスや、自分自身に対してストイックに向き合っている真摯なマイケルの人柄があって、こういう作品が生まれているんだなというところを知っていただきたいなと感じます」とアピール。森崎は「いろいろな顔を持つマイケルですが、彼の基本的なルーツは音楽。だからこそ、すてきなスピーカーがたくさん積んである劇場でその音を感じてほしい。マイケルの最高の音楽を、彼がいろいろなものを捧げて詰め込んだものを、最高のスピーカーで味わってください」と呼び掛けた。
この日は、作品を鑑賞した熱いファンからのコメントがパネルに綴られていた。染五郎は「これは真似じゃなくてマイケルの復活だよ」というフレーズに「真似とか再現という次元を超えていました」と同意すると「映画が始まってマイケルの『ヒィヒィ』という声がして。もうあの時点で、会ったことはもちろんないのに『おかえり』みたいな気持ちになりました。自分もマイケルがこの映画の上映の間だけ目の前に戻ってきてくれたみたいな感覚になったので、そういうところはすごく共感します」と語る。
一方、森崎は「マイケルのおかげで、自然や子どもたちに優しくなろうと思いました」というコメントをチョイスすると「子どもたちはもちろんですが、マイケルが自然そのものから様々な影響を受けている部分があるので、そこまでこの映画から受け取っているというのが、すごくすてきな感性だと思いました」と述べた。
イベントでは、マイケルの命日である6月25日から、全国200館規模で応援上映が始まることも話題に。森崎は「いいですね」と目を輝かせると「僕は自分のライブでも歌った『アイル・ビー・ゼア』をちびマイケルと一緒に歌いたいですね」と提案。染五郎は「僕は最初の『ヒィヒィ』というコールアンドレスポンスをやりたいです」と楽しそうに話していた。
最後に染五郎は「マイケルを知らない若い世代の方にもぜひマイケルを知っていただきたいです」と語ると「自分自身も役者として、マイケルのストイックなところ、自分に対して厳しく人に優しいという人柄にすごく刺激を受けてきました。この映画でまた改めてマイケルに刺激をもらいながら、役者をやっていきたいと思っております。なにか1つのものを目指している途中の若い方に、ぜひマイケルのストイックさやまっすぐなところ、そういったものを感じてなにか刺激になってもらえたら、一ファンとしてとても嬉しく思います」とコメント。
森崎も「もちろん僕もマイケルが大好きで観させていただいたのですが、映画で描いているところは、本当にマイケルがスターダムへと駆け上がっていく『ここから行くぜ』というところまでなんです」と述べると「たぶん皆様もご存じだと思いますが、そのあとにマイケルは、本当にたくさんのメッセージを残しています。いまこの時代にこの映画が公開されるというのは、いまの僕ら人類に対するマイケルからのメッセージ、これをよくも悪くも、いま改めて伝えていかなければいけないという使命を僕らは託された気がしています」と強い視線で語り、「マイケルが本当に伝えたかった平和というメッセージを改めて直視するためのお告げだと勝手に思っています。ぜひ、多くの方にこの想いが届いたらうれしいです」と熱い想いを吐露した。
本日より、全国212館で待望の応援上映がスタート。声出しOK、コスプレOK、応援グッズ持ち込みOK!“キング・オブ・ポップ”を愛するファンの熱狂が全国へ広がり、6月25日以降、延べ243館で応援上映が実施される。さらに全国各地で、マイケル・ジャクソンへの愛にあふれた様々な企画が展開中だ。広島のサロンシネマではおそらく業界初!?のムーンウォーク割引きや島根のT・ジョイ出雲ではダンス、音楽、ファッションなどマイケルの魅力を全身で体感する特別イベント、名古屋のミッドランドシネマスクエアではマイケルと深い親交で知られた本田美奈子がマイケル本人からプレゼントされたという貴重なジャケットを特別展示。さらに東京では渋谷のトーキョーミューラルスクエアに登場した巨大壁画をはじめ、タワーレコード渋谷・表参道店でのマイケルの音楽と映像が彩る期間限定コラボカフェ開催など趣向を凝らした企画が続々と実施中だ。
その熱狂は映画界にも波及し、今週末公開の某大人気パロディ・ホラー最新作までもが、“マイケル版”予告&ポスターで“マイケル旋風”に参戦。世代もジャンルも超えて広がるその熱狂は、映画、音楽、ファッション、そしてエンタテインメント界全体を巻き込みながら、今後もさらなる盛り上がりを見せていきそうだ。
文/山崎伸子
