山下智久演じる永瀬はどう変わった?映画『正直不動産』をより楽しむためにキャラクターの魅力をおさらい!
「千の言葉のうちに真実は三つほどしかない」を意味する“千三つ(せんみつ)”とかつては言われたように、調子のいい言葉ばかり並べるという偏見を持たれがちな不動産営業。どこかネガティブなイメージがつきまとう不動産業界を舞台に、“嘘のつけない”営業マンの成長を描いて話題を集めたのが、NHKで放送されたドラマ「正直不動産」だ。
主演の山下智久をはじめ、おなじみのキャストが再集結した映画『正直不動産』(5月15日公開)が控えるいま、映画のキーマンとなる人物たちを軸に、2シーズンにわたって放送され、スピンオフも作られたドラマシリーズを振り返っていきたい。
嘘がつけなくなった営業マン、永瀬の成長ぶり
「正直不動産」の軸となるのが、主人公の永瀬財地(山下)。爽やかな笑顔の裏で息を吐くように嘘を並べて次々と契約を掴み取り、陰で“ライアー永瀬”と呼ばれていた成績至上主義者だったが、ある地鎮祭の際に古い祠を壊した祟りによって嘘がつけなくなってしまう。
契約直前にもかかわらず、悪徳オーナーの思惑による家賃が安いからくりを暴露してしまうなど、自分や会社に不利に働くような業界の闇の部分まで大っぴらに話してしまう“正直営業”スタイルへと転じた永瀬は、様々な思惑がうごめく不動産業界で悪戦苦闘しながらも、自分本位だったキャラクターから客に寄り添う人間へ、少しずつ成長していく。
そんな永瀬の成長のきっかけとなるのが、まっすぐひたむきな性格で“カスタマーファースト”がモットーの営業スタイルを貫く後輩、月下咲良(福原遥)の存在だ。夢見がちで効率の悪い理想主義者の月下だが、決して客を見捨てない姿に永瀬もほだされ、よきコンビとしてトラブルを乗り越えていく。
またドラマでは、永瀬がかつて生活苦から不動産詐欺に遭いそうだったところを登坂寿郎社長(草刈正雄)に救われたことや不動産業に対して情熱を持っていることが明らかに。恋仲へと発展していく榎本美波(泉里香)との関係など、グレーな存在から徐々に人間らしさを獲得し、ここぞのタイミングで「私は嘘がつけない人間なんです」という決め台詞を放つヒロイックな存在になっていく成長ぶりで物語を牽引した。
永瀬とは違う“正しさ”を持つ桐山の信念とは?
そんな永瀬のライバルで、今回の映画でもキーマンとなるのが市原隼人演じる桐山貴久だ。もともと登坂不動産の社員だった桐山は、入居直前に急遽家賃が値上がりした賃貸物件の後始末を永瀬に押し付ける(オーナー側ののっぴきならない事情があったことが明らかになるが)など、ビジネスとして割り切る現実的な合理主義者。
ドラマでは、永瀬と共に取り組んだある大型案件を通じて、建設業に携わっていた父親が責任をすべて押し付けられて命を絶ったという悲痛な過去を抱えていたことが判明。きれいごとだけでは済まされないという思いから永瀬とぶつかり合うものの、永瀬の“正直営業”を目の当たりにして和解、そしてそのまま会社を去り、不動産ブローカーとして独立した。
そんな桐山の抱える大型案件が今回の映画のメインエピソードとして語られ、さらなる過去が明らかになっていく。
