まさかの本物のミイラを持参!?呪物コレクター・田中俊行も恐怖する、『THE MUMMY / ザ・マミー 棺の中の少女』の忌々しさ

まさかの本物のミイラを持参!?呪物コレクター・田中俊行も恐怖する、『THE MUMMY / ザ・マミー 棺の中の少女』の忌々しさ

「呪いに使われるのは自分の家族ではなく、どこかで“調達”されたもの」

ミイラにされた原因となる失踪事件のカギを握るのは、 “呪場”であるとある農園だ。砂漠の中にぽつんとある農園で、実はある儀式が数百年に渡って密かに行われてきた。これに対し田中は「周りから孤立して、見つからないようにしているんです」と分析する。「傍目には農園を経営しているだけに見えますが、その敷地に秘密を隠している。そういう人たちはリアルに存在すると思います」。

呪場に隠された“黒いピラミッド”…ひょっとしたら現実にも存在する?
呪場に隠された“黒いピラミッド”…ひょっとしたら現実にも存在する?[c]2026 Warner Bros. Ent. All rights reserved

こういった呪場が時には“都市伝説”へと変貌していくこともあるのだとか。「村などコミュニティのなかでは、彼らが呪いをしているとわかっていることが多いと思います。でも誰も口にはしないし近づかない。それがなにかのきっかけで漏れたり噂になって広がる。こうして都市伝説のようなものになることもあるのだと思います」。

失踪したケイティのように、少女が呪いの儀式の標的となったケースは世界各地に存在する。「メキシコには初潮を迎える前に死んだ女の子の手を切り落とし、家の下に埋めると、その家は繁栄するという話があります。泥棒の手を切り落とし、それをミイラにして家の玄関に飾ると魔除けになるとか。使われるのは自分の家族ではなく、どこかで“調達”されたものなんです。インドネシアで聞いた話では、定期的に人を呪い殺さないと生きていけない人もいるそうです。ようは呪いを扱うような人たちには、常識的な考え方は通じなく、大切にしているものが僕らとはまったく違うんです」。

取材にあたって、なんとミイラの呪物を持参してくれた
取材にあたって、なんとミイラの呪物を持参してくれた撮影/木村篤史

そう説明する田中は、“調達”することに関して1つの事件を教えてくれた。「古くからの伝承で、生まれる前や生まれてすぐに亡くなった赤子をミイラにして祀るという話はありますし、呪物として扱ってもいます。もちろんそれは犯罪ですが、やはり需要があると用意する人間が出てきてしまいます。なかでも有名なのはタイの事件で、あるホテルからひっきりなしに赤ん坊の泣き声がすると住民が騒いだことがあったんです。警察が調べたけれどどよくわからず、聞こえてきたという一室に入ってみるとスーツケースやキャリーケースから何体もの赤子の遺体が出てきたそうです。呪物にするための前の段階だったんですよ。すでに亡くなってるのに泣き声がしたというのは本当かどうかわかりませんが、実際それで住民が騒ぎ犯人は逮捕はされています」。


そして、本作のように密かに忌まわしい慣習が受け継がれていることは、現実でも決して珍しくないと田中は解説する。「例えば、その土地だけで祀られている変わった神様などの話などはよく聞きます。特定の地域だけで聞いたこともない信仰を崇拝することは、もちろん日本にもあります。僕が持っている鵺(ぬえ)の足のミイラもその1つですね。鵺は平安時代あたりから出てきた良くないもの、つまり退治されるもの。西日本にはそんな鵺を祀っている一族がいるんですが、良くないものを祀るという話はほかでは聞いたことがありません。規模は違いますが、この映画のように彼らが祀っているのは呪いに近いものじゃないかと思います」。

【写真を見る】これが本物の呪物だ!「平家物語」にも登場する鵺(ぬえ)の足のミイラ
【写真を見る】これが本物の呪物だ!「平家物語」にも登場する鵺(ぬえ)の足のミイラ撮影/木村篤史

関連作品