木村拓哉、『教場 Requiem』初日舞台挨拶で風間流の“不意打ち”!観客の反応を「体感していました」
『映画「教場 Requiem」』の初日舞台挨拶が2月20日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、主演の木村拓哉をはじめ、綱啓永、齊藤京子、倉悠貴、井桁弘恵、猪狩蒼弥、中江功監督が出席。木村以外の登壇者がステージにあがるなか、木村は劇場後方のバルコニー席から登場。観客と一緒に上映を鑑賞していたと語り、会場を驚かせた。
原作は、その内部が決して公になることはない警察学校の実態をリアルに描いた長岡弘樹による新感覚警察ミステリー小説「教場」シリーズ。2020年には主演に木村を迎えて映像化したSPドラマ「教場」が放送され、2021年に続編となるSPドラマ第2弾「教場II」、2023年には風間の誕生秘話を描いた連続ドラマ「風間公親-教場0-」が放送されるなど、大人気シリーズとなった。物語の最終章となる前編『映画「教場 Reunion」』はNetflixで配信中、後編の『Requiem』が20日より映画館で公開となった。
木村が不在の状態に会場がざわつくなか、キャスト陣も「どこ?」と戸惑の表情。すると木村の姿がスクリーンに映し出され、「皆さんと一緒に、作品をこちらで拝見させていただきました」とバルコニー席から声を届けた。「今日は『教場 Requiem』を受け取りに来てくださり、感謝しています。ありがとうございます」と感謝をしながら、「ちょっと不意打ちを、風間流にしてみたくて。みんながどうやって映画を観てくださっているのか、ここで体感していました」とにっこり。「何人かは、本当のラストを知らないと思います。エンドロールが流れた瞬間に、お手洗いに行かれた人もいる」と場内のリアルな状況を目にした様子で、「でも卒業式のシーンで、何人ものお客様が目から流れるものを拭ってくださっていたり、皆さんが真摯に向き合ってくれていた。すごくありがたかったです」と喜びをにじませていた。
木村に驚かされっぱなしという猪狩は、「今日はフジテレビさんで『ぽかぽか』という番組に出させていただいたんですが、当初は出る予定ではなかった木村さんが、突然にいらして。腰を抜かしちゃって、まだ背中が痛いんです。いまもあんなところにいらっしゃるとは」と目を丸くして会場もお大笑い。猪狩は「風間教官も、『そんなところにいる!』と驚かされるようなところがある」と木村と風間を重ねていた。
その後は客席の中通路を通ってステージにあがり、大歓声を浴びた木村。「皆さんが、直接スクリーンと向き合ってくれているからこそという、リアクションをしてくださっていた。僕は半分以上はスクリーンではなく、皆さん(観客)のことを見させていただいていた」と目尻を下げ、「これだけたくさんの方が集まってくださっている事実自体、非常にうれしい。本当に感謝しかありません」と改めてお礼。シリーズを通してメガホンを取った中江監督は、宣伝部に至るまですべてのスタッフに感謝を伝えながら、「スタッフ、キャストを圧倒的な力で引っ張ってきたのは、この木村拓哉という男。感謝しています」と言葉に熱を込めた。
「教場」シリーズは、若手俳優の「登竜門」と言われることもある。第205期生に扮したメンバーも、それぞれたくさんのことを学んだと充実の表情を見せた。綱は「木村さん、風間教官と対峙してお芝居をできたということは、自信にもなるし、パワーにもなる。新しい心の鎧をゲットできたような感覚」としみじみ。
齊藤は「撮影というより、本当に警察学校に通っていたような日々だったなと思う。限界を続けていくような、濃い時間でした」と貴重な経験を果たしたと続き、倉は「精神力や忍耐力がすごく鍛えられた。大変ではありましたが、自分自身が新しく成長できた」と実感できている様子。井桁は「自分と向き合わざるを得ない期間。それは自分にとって、大きな糧になりました」と晴れやかな笑顔を浮かべた。
「登竜門というのは、その通りだなと思います」とうなずいた猪狩は、「自分のキャパを超えるだけのスケール、現場の空気感、共演させていただくキャストの皆さんの実力。まっすぐぶつかっていくだけではどうにもならないものや、自分のやり方だけでは通用しない瞬間での戦い方があった。自分の見識も広げていただき、一流というものを教えていただいた現場」だと熱っぽく振り返っていた。
それぞれの言葉を耳にした木村は、「第205期生の皆さんの本気をいただけた。みんなの本気の集中している場所が、風間公親というキャラクターを構築した。自分自身がなにかを提示するというよりも、みんなの本気の矛先が(風間という)キャラクターを作ってくれているなと思った」と生徒たちに感謝しきり。コロナ禍での撮影や、「35、6度あった」と猛烈な暑さのなか、屋外で敢行された卒業式の撮影などさまざまな思い出を振り返りながら、「皆さんが(映画を)『観たよ』という事実を目の当たりにすると、あの時に食いしばった感じ、流した汗など、すべてがいい思い出に変換されていく。改めてステキな場に、僕らは立たせていただいているんだなと思う」と初日の会場を見渡して、感無量の面持ちを見せていた。
猪狩の号令によって、第205期生を演じたメンバーが「敬礼」や「挨拶」を実演する場面もあった。木村=風間教官の厳しい視線が見守るなか、猪狩が「敬礼!」「よろしくお願いします!」と大きく声をあげると、他のキャスト陣も力強く発声。猪狩は「うわー!緊張した!」と汗をかいていたが、最後には木村が「どうですか、やりますか?」と呼びかけ、会場も巻き込んで「敬礼」や「挨拶」を実施。木村が「やり直せ」と風間らしい一言をお見舞いするなど、まるで映画館が“教場”へと変わったよう。特別な一体感あふれる舞台挨拶に、会場も大盛り上がりだった。
取材・文/成田おり枝
