中村雅俊「変わらなさにホッとする」映画『五十年目の俺たちの旅』までの道のりで再確認した「俺たちの旅」をやる意味とは

中村雅俊「変わらなさにホッとする」映画『五十年目の俺たちの旅』までの道のりで再確認した「俺たちの旅」をやる意味とは

「カースケの言葉は時代と青春を象徴しているような気がします」

カースケたちのいまの姿を見ることで、中村自身のこれからの人生を考えることはあったのだろうか。「役者をやっていること自体が普通ではない。リスクのある人生を歩んでいるという感覚はあります。先のことを考えるとキリがないし、なるようにしかならない職業でもあります。1年後もこの仕事を続けられていられるかとか、先のことはあまり考えたことはありません。なるようにしかならない。いい加減と言えばいい加減だけど、そういう職業でもあると思っています。歌もずっと歌い続けて来られたけれど、そんな未来は想像すらしていませんでした。本当に感謝の気持ちでいっぱいです」と充実感を滲ませ、微笑んだ。

この1年、四六時中映画のことばかり考えて過ごしたと初監督作品の感想を振り返った
この1年、四六時中映画のことばかり考えて過ごしたと初監督作品の感想を振り返った撮影/木村篤史 ヘアメイク/鈴木佐知 スタイリスト/奥田ひろ子

昭和の青春を象徴するカースケ、オメダ、グズ六の3人。いまの中村が思う自身の青春の象徴は「カースケの暴言かなぁ…」とニヤリ。「いまの時代だとハラスメントになるようなことも結構言うし、かなり無茶なことも言っている。でも、意外と当たっていることもあったりします。洋子を殴り『人を裏切ることがどういうことかわかっているのか?』って言うシーンも、いまならアウト。でも、荒っぽいけれど、なんかいいこと言っているって思えて。カースケの言葉は時代と青春を象徴しているような気がします。再放送でこのシーンを観た知り合いから『女性をあんなふうに殴るなんて、ショックを受けた』と言われたこともあったのですが、時代と作品のキャラクターというところも含めたうえで、映画を楽しんでほしいと思っています」。


取材・文/タナカシノブ

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