婚活アドバイザー植草美幸、『佐藤さんと佐藤さん』は「ドキュメンタリーのよう。ドキドキして観た」

婚活アドバイザー植草美幸、『佐藤さんと佐藤さん』は「ドキュメンタリーのよう。ドキドキして観た」

天野千尋監督の最新作『佐藤さんと佐藤さん』(11月28日公開)のトークイベントが11月14日に東京都内で行われ、結婚相談所マリーミー代表で婚活アドバイザーの植草美幸が出席した。

本作は、“夫婦”という誰にとっても人生において一度は考えるテーマを軸に、人と人との関係を丁寧に、そしてヒリヒリするほどリアリティを持って描いたオリジナルストーリー。苗字が“佐藤”同士のサチとタモツが、交際、結婚、出産を経て歩んだ15年間を映し出す。芯が強く明るい佐藤サチ役を、岸井ゆきの。まじめでインドアな佐藤タモツ役を、宮沢氷魚が演じている。この日のMCは、奥浜レイラが務めた。

『佐藤さんと佐藤さん』(11月28日公開)のトークイベントの様子。MCは奥浜レイラが務めた
『佐藤さんと佐藤さん』(11月28日公開)のトークイベントの様子。MCは奥浜レイラが務めた

「夫婦のステージが変わっていく展開が、とてもリアル」

成婚率80%を誇る婚活アドバイザーとして、テレビ、ラジオ、雑誌などメディアでも活躍している植草。数々のカップルを目にしてきた植草だが、「ドキュメンタリーのようなイメージで、ドキドキして観ていた」と本作の感想を吐露。「結婚する前、結婚する時、お子さんができた時。そしてその後も続いていくという、夫婦のステージがどんどん変わっていくところがとてもリアル」と太鼓判を押した。

苗字が“佐藤”同士のサチとタモツが、交際、結婚、出産を経て歩んだ15年間を映しだす
苗字が“佐藤”同士のサチとタモツが、交際、結婚、出産を経て歩んだ15年間を映しだす[c]2025「佐藤さんと佐藤さん」製作委員会

劇中、サチとタモツは大学時代に出会い、同棲を開始。5年後、弁護士を目指していたタモツは司法試験に失敗。サチは独学を続けるタモツに寄り添うために、自身も勉強をして司法試験に挑むことに。さらに3年後、司法試験に受かったのはタモツではなく、挑戦を応援していた側のサチだった。そんななかサチの妊娠が発覚して、2人は結婚。産後すぐに弁護士として忙しく働き始めたサチと、試験勉強をしながら家事、育児、バイトに明け暮れるタモツは衝突をするようになっていくなど、夫婦のステージが変わるごとに、2人の間にすれ違いやズレが生じていく。

サチとタモツのカップルについて、植草は「恋愛結婚だから、ただ『好き』ということで結婚をする。いいことしか見ていない」と問題点も感じたようで、「私が婚活の現場でお相手を紹介する時は、『こんな生き方をしたいな』という考えを持っていただく。『3年後はこうなっていたい、5年後はこうなっていたいという、自分が思い描く人生を一緒に歩いてくれる人を探しましょう』という形で、お相手を紹介する」と自身ならば、目標や先を見据えた婚活をオススメするという。

【写真を見る】離婚は夜に決まる?植草美幸が結婚生活を幸せに続ける術を指南!
【写真を見る】離婚は夜に決まる?植草美幸が結婚生活を幸せに続ける術を指南!

女性もバリバリと外で働く現代では、夫婦の形も多様化している。植草は、「サチさんは、家族のために自分が柱となって、経済力を持つ。バイタリティがすごい」と惚れ惚れ。一方、「タモツさんはご本人なりに頑張っても、うまくいかない。それは苦しかったと思う。でもサチさんと比べてしまうと、努力不足かもしれない」と、サチ&タモツの夫婦のバランスについて言及。サチが弁護士として活躍するなか、家事をしながら勉強をしているタモツはもどかしさを抱き、次第に大喧嘩へと発展してしまう。植草は「男性のプライドが邪魔してしまう」とタモツの苛立ちについて分析しつつ、「夫婦だからどちらが上、どちらが下というのはない。その時々のステージによって、妻と夫の役割や立場が逆転してもいい。それがまた戻って、また逆転したりと、それでいいと思う。タモツさんは、この時代に合った感性でそれを受け入れればよかった」と指南。

植草によると、実際にいまの婚活市場では「いまは“奥様が働く”という考えは、当たり前になっています」とのこと。「『女性の方が年収が高くてもいい。高い方がいい』と思っている男性が、9割を超えた。『奥さんは、自分より年収が低い方がいい』と思っている人は1割もいない」と現状を口にすると、会場からも驚きの声が上がった。「奥様にも、好きなことをやってほしい。仕事をしてもらって、2人で手を取り合って成長していこうという気持ちの方が多い」のだとか。そんななかタモツは、「“いま”というところに、考えが及ばなかったのかもしれない」と価値観の変化を受け入れられなかったのではないかと思いを巡らせていた。

試験勉強をしながら育児をするタモツと、外で弁護士として働くサチ
試験勉強をしながら育児をするタモツと、外で弁護士として働くサチ[c]2025「佐藤さんと佐藤さん」製作委員会
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