実体験に基づき、機関銃の連射など戦場の音を再現『ウォーフェア 戦地最前線』“360度立体音響”本予告

実体験に基づき、機関銃の連射など戦場の音を再現『ウォーフェア 戦地最前線』“360度立体音響”本予告

『シビル・ウォー アメリカ最後の日』(24)の鬼才アレックス・ガーランド監督が再びA24とタッグを組んだ『ウォーフェア 戦地最前線』(2026年1月16日公開)。戦場のリアルを極限まで再現した本作より、“360度立体音響”本予告が解禁となった。

【写真を見る】特殊部隊員の記憶にトラウマとして残り続ける戦場のリアルが映しだされる『ウォーフェア 戦地最前線』
【写真を見る】特殊部隊員の記憶にトラウマとして残り続ける戦場のリアルが映しだされる『ウォーフェア 戦地最前線』[c] 2025 Real Time Situation LLC. All Rights Reserved.

ガーランドに加えて、同作で軍事アドバイザーを務め、米軍特殊部隊の経歴を持つレイ・メンドーサを共同監督に迎えた本作。舞台は2006年、アメリカ軍特殊部隊8名の小隊は、イラクの危険地帯ラマディで、アルカイダ幹部の監視と狙撃の任務に就いていた。ところが、想定よりも早く事態を察知した敵兵が先制攻撃を仕掛け、市街で突如全面衝突が始まる。退路もなく敵兵に完全包囲されるなか、重傷者が続出。部隊の指揮を執ることを諦める者、本部との通信を断つ者、悲鳴を上げる者。負傷した仲間をひきずり放心状態の隊員たちに、さらなる銃弾が降り注ぐ。小隊は逃げ場のないウォーフェア(=戦闘)からいかにして脱出するのか?

今回解禁された本予告は、イヤホン推奨の体感型予告。イラク戦争を経験した元特殊部隊員であるメンドーサ共同監督本人の実体験をもとに刻み込まれた、“本物の戦場の音”を切り取り、360度立体音響で捉えたもの。動画の冒頭のメッセージにあるように、イヤホンをつけ爆音で観ることで、耳をつんざく機関銃の連射、激痛で声を失い、絶叫することしかできない特殊部隊隊員、上空と地上、双方からの爆撃の轟音が襲いかかる。

仲間にモルヒネを打つはずが誤って自分に打ち間違えるほど混乱する者、上司の承認が降りず救援が来ないという組織の実態、パニックのあまり指揮放棄する上官、家を占拠され爆破される民間人など、戦場に存在するあらゆる悲鳴と混乱が息つく間もなく差し込まれていく。

8名の特殊部隊員の記憶に20年間トラウマとして残り続けた、報道できない地獄が、これ以上ない臨場感とともに体感できる映像となっており、まるで自分自身も戦場に立っている感覚に陥ることは必至。予告編を制作した制作会社バカ・ザ・バッカのデイレクターは「本作を初めて観た時の衝撃と恐怖――轟音、銃声、叫び声が耳にこびりつき圧迫されるような恐怖を、どのように表現するか検討していきました。ただ怖さを煽るという事ではなく、体験するべき怖さである事を、常に意識していました」と話し、「本作は音の映画。ほかにはない戦争映画なので、絶対にスクリーンでみるべき」とコメントしている。

なお、本作のDolby Cinema(ドルビーシネマ)、Dolby Atmos(ドルビーアトモス)での上映も決定。「戦場での本物の緊迫感」、「本物の音」を極限まで再現し観客に体感してもらうことができる音響で制作されているため、特に音の良い環境での鑑賞が推奨されており、鮮やかな色彩とまばゆい輝度を実現するドルビービジョンと、立体感あふれる音響空間を生み出すドルビーアトモスが融合した、Dolby Cinema(やDolby Atmosでの鑑賞は、本作が放つ圧倒的なリアリティへ、さらに深く没入できる貴重な機会となっている。

その圧倒的なリアリティに衝撃を受けた海外メディアからは、「映画史上最も緊迫感のある戦闘再現」(Wall Street Journal)や「地獄を描くことに躊躇がない」(EMPIRE MAGAZINE)、「神経をすり減らす程の衝撃。ほかの戦争映画とは一線を画す」(NPR)など、大絶賛の声が続出。さらに、The Hollywood reporterが本作のアカデミー賞作品賞へのノミネートを予想したことでも注目が集まっている。


轟音が鳴り響く映画館で、観客は最前線の兵士の一人として“そのすべて”を受け止める。果たして、何を目にし、何を感じるのか。観る者の全神経を震撼させる熾烈な95分が幕を開ける。

文/平尾嘉浩