MOAたちと体験するTXT「HEART ATTACK」の世界…あふれるときめきと”ゼロ距離”の熱に息をのむ!
ときめく告白から躍動感あふれるステージまで、MOAに届けられる特別なパフォーマンス
1曲目は今年5月にリリースされた「Love Language」。キャンバス内の体育館のような空間で5人がパフォーマンスで魅せる。アフロハウス調の軽快でさわやかなトラックにHUENINGKAIも作詞に参加したリリックが乗る。ずっと君のことを考えている、君をもっと知りたい、というスウィートでロマンチックな愛の言葉が珠玉の歌声で届けられた。カメラがぐーっと一人ひとりに限界まで近付くので驚異的な近さ。本作のポスターには「ゼロ距離再来 最前線のトキメキを!」と掲げられていたが、実際に目の前で繰り広げられるステージに、MOAたちの「うわー!」や「ええええー!」といった驚嘆の声が飛び交った。
コンサートが進むなか、舞台は何度も変わっていった。何台もの車が疾走するレーシングトラックでダークでヘビーなテイストを湛えた「Danger」と「Beautiful Strangers」を披露。衣装チェンジもあった。道路から炎が勢いよく上がるなか、メンバーがステップを踏むと土煙が吹き上がった。すごい臨場感だ。メンバーの誰かと目が合っているような状態が珍しくなく、まばたきをするのがもったいなく思える。メンバーの汗や息遣いもゼロ距離で伝わってきた。
曲間にはトークタイムが挟み込まれた。例えば「次の曲は雲の上にいる気持ちで」という風に、楽曲パフォーマンスのシチュエーションに沿ったトークをする5人。おかげで次の曲の世界観に自然と没入できる。加えて5人はMOAへの愛のメッセージも度々口にしていた。これもまた“最前線のトキメキ”を増大させていた理由の一つだろう。
あっという間に最後の曲となった。5人が「春に誘います」というような会話を繰り広げ、画面は雪がちらほらと降る山に移った後、季節は春となった。花や草木が茂る森のようなシチュエーションの中、本コーサ―トのラスト曲「Blue Spring」が披露された。「元気な時も落ち込んだ時も君はいつも僕のそばにいてほしい、僕の春はずっと君の温かさに溢れている」という君=MOAへの想いを春に重ねたメッセージを美しいハーモニーを乗せて届けた。終盤はこちら側にマイクを向けてシンガロングを促し、目の前で実際にこのパフォーマンスが行われているようなライブ感があった。
ライブパフォーマンスの終了後は、グリーンバックでパフォーマンスする映像などが流れた。トークタイムもあり、HUENINGKAIは笑いながら「このコンサートのためにピンク髪にした」ということを明かし、YEONJUNは「むくみを気にしていつも食べている夜食を食べなかった」と続け、他のメンバーから賞賛の言葉が上がった。TAEHYUNがカメラに極限まで近づいたり、HUENINGKAIがカメラに頭突きをしようとしたりと、5人のサービス精神を感じるひとときでもあった。
間もなくコンサートが終了することを告げるメッセージが掲示された。劇場内には「え~!」というMOAの心底残念そうな声が響き渡った。終演後、劇場内には興奮した様子でコンサートの感想で盛り上がるMOAたちの姿が。SNSをチェックすると、このような投稿が見られた。「前回もあまりの近さに大発狂だったのですが、今回はもっと触れるんじゃないかと思うくらい近く感じた!何度でもこの錯覚を感じに行く予定です」「今回もすごすぎました!世界観も衣装も素敵過ぎて。近すぎて心臓が止まるかと思った。全員の姿を見るため頑張ったけど、目が2つだと足りない!」。
第一弾を経て、メンバーがVRコンサートのノウハウを掴み、カメラへのアピール力が向上した。より近い距離に感じられ、凄まじい臨場感に。その進化は十二分にMOAに伝わったようだ。
取材・文/小松香里
