なにわ男子・長尾謙杜、メンバー全員で『恋に至る病』鑑賞「恥ずかしかったけど、うれしかった」
なにわ男子の長尾謙杜と山田杏奈がダブル主演を務める映画『恋に至る病』の初日舞台挨拶が10月24日にTOHOシネマズ 新宿で行われ、長尾と山田をはじめ、醍醐虎汰朗、中川翼、上原あまね、小林桃子、井本彩花、中井友望、廣木隆一監督が出席した。
本作は斜線堂有紀による同名小説を『月の満ち欠け』(22)、『母性』(22)などの作品で知られる廣木監督が実写化した、ピュアで刺激的なラブストーリー。内気な男子高校生の宮嶺(長尾)と学校中の人気者の景(山田)。不器用で一途な初恋、2人が交わした約束。同級生の不審死が続発することから、宮嶺は景に対して疑惑を抱く。殺人犯へと変わりゆく景。それでも宮嶺の気持ちは変わらない。そんななか“彼女の本心”が明かされる。
内気な男子高校生の宮嶺望を演じた長尾は、中継のカメラにも挨拶しつつ「初日を無事に迎えることができて、本当にうれしく思います。こんなにも待ってくれていたんだと、すごくうれしく思います。これから皆さんの反応や感想を楽しみにしているので、たくさん教えてください」と期待。宮嶺の人生を大きく変えることになる寄河景役に扮した山田は、「夏の暑いなかみんなで作りあげた作品」と切りだし、「どういう感想が生まれてくるか、楽しみでワクワクしています」とこちらも反応を楽しみにしていた。
本作のキャッチコピーには、「この恋は、純愛か洗脳か」という言葉が綴られている。司会が「本作で描かれた愛は、純愛か、洗脳か。どちらだと感じましたか?」と問いかけて上映後の会場に拍手で示してもらうことになると、「洗脳」だと感じた人がやや多めだったこの日。「観てくださる方によって、こんなにも意見が違うんだ」と実感した長尾は、「それはすごくうれしいことですし、興味深いです。一人ずつ、どう思ったか聞いてみたいくらいです」と笑顔を見せた。
主演の2人のもとにも、反響が届いているとのこと。長尾は「先日、なにわ男子のメンバー、7人で観させていただいた」そうで、「その時はメンバーも、『どっちなんだろう』という反応をしてくれて。うれしかったですね。僕が出ている映画を一緒に観るのは初めてだったので、うれしかったんですが、緊張して、恥ずかしさもありました」と照れ笑い。さらに鑑賞した直後は「うおぉぉ…」という声が漏れ聞こえたと振り返り、「終わり方も独特なので、みんな噛み締めてくれているような感じがしました」と喜んでいた。一方の山田は、プロモーションでテレビに出演したり、インタビューを受けた際に、「『これって、こういうことなんですか?』と熱を持った質問をいっぱいもらえた」と考察している人もたくさん目にしたと語る。「それぞれに感想があって、そうやって周りに聞きたくなるような映画だったのかなと。すごくうれしいなと思いました」と続けると、長尾も「みんなで(感想を)共有してもらって、終わった後に友だちとかで話してもらいたい」と希望。廣木監督は、「僕は、めちゃめちゃ純愛だと思って撮っていました」と楽しそうに話していた。
オススメのシーンに話が及ぶと、宮嶺と景のクラスメイトで、景と仲を深める宮嶺を妬んでいじめを首謀する根津原あきら役を演じた醍醐は、「僕らは、いじめっ子をやらせていただいた」と木村民雄役の中川と顔を見合わせて苦笑い。「撮影から久しぶりに会って。ちょっと目を見にくいもんね。いじめすぎちゃって。どうやってしゃべっていたっけな…」と長尾との距離感に戸惑いもあるというが、長尾は「いじめるシーンでは、醍醐くんはやさしいから。毎回カットがかかったら『いまの大丈夫?』と声をかけてくれて。めちゃやさしかったです」と感謝しきり。中川は、「一緒にいじめていたシーンでは、長尾さんが『もっと本気で来ていいよ』とその都度、言ってくださって」と長尾の気遣いにお礼を述べ、そのおかげで「リラックスしていじめることもできました。(表現が)おかしいな!」と長尾や醍醐と笑い合っていた。
また「ピュア」という言葉も本作のキャッチコピーに含まれているが、「ピュアだと思った出来事」を明かすひと幕も。長尾は「先日マネージャーと一緒にご飯に行った。2人とも『お腹すいたね』ということで、フラッと歩いて入れそうなところに入ろうと言って、町中華に入った。マネージャーさんが『めちゃ、うまいです!』とすごく喜んでくれて。うれしかったです」と身近なエピソードを披露。山田は「地元が埼玉なんですが、送電線を繋いでいる、赤と白の鉄骨みたいなのが立っていて。小さなころは、それをずっと東京タワーだと思っていました」と明かして会場も大笑い。長尾が「一緒、一緒!通天閣だと思っていました」と意気投合すると、会場はさらなる笑いに包まれていた。
取材・文/成田おり枝
