當真あみ&齋藤潤、「ちはやふる」『ストロベリームーン』連続共演で「幸せ度が半端ない」

當真あみ&齋藤潤、「ちはやふる」『ストロベリームーン』連続共演で「幸せ度が半端ない」

當真あみが長編映画初主演を務める『ストロベリームーン 余命半年の恋』(10月17日公開)の完成披露試写会が9月22日に丸の内ピカデリーで行われ、當真をはじめ、齋藤潤池端杏慈杉野遥亮中条あやみ、田中麗奈、ユースケ・サンタマリア、酒井麻衣監督が出席した。

『ストロベリームーン 余命半年の恋』(10月17日公開)の完成披露試写会が行われた
『ストロベリームーン 余命半年の恋』(10月17日公開)の完成披露試写会が行われた

本作は「令和イチ泣ける」と話題の芥川なおによるベストセラー小説を、『余命10年』(22)や『いま、会いにゆきます』(04)を手掛けた脚本家の岡田惠和と「美しい彼」シリーズで注目を集める監督の酒井麻衣が実写化したラブストーリー。

主人公の桜井萌を演じた當真あみ
主人公の桜井萌を演じた當真あみ

當真は、余命を宣告されながら、家族や友人、そして慣れない学校生活に対して明るく振る舞う主人公の桜井萌を演じた。作品の世界観を表現したステージに立ち、会場を見渡した當真は「とても楽しみにして来ました」と笑顔。初主演のオファーについて「やった、うれしいという気持ちがまずありました」と切り出しつつ、「主演という形で参加させていただくということで、自分の現場での振る舞いや、お芝居ひとつひとつでどんどん雰囲気が変わっていくんだろうなというプレッシャーを感じながらも、楽しんでいけたらなと思っていました」と打ち明けた。

萌から「自然と背中を押してもらえた」と話した齋藤潤
萌から「自然と背中を押してもらえた」と話した齋藤潤

萌から突然告白される純朴な同級生の佐藤日向を演じるのは、映画『カラオケ行こ!』(24)での悩める中学生役で印象を残した齋藤。「原作を読んだ時に、日向くんをやりたいとずっと思っていた」そうで、「決まった時はめちゃくちゃうれしかったですし、僕も日向くんと一緒に頑張りたいという気持ちでいっぱいでした」とニッコリ。「お芝居をしていても、あみちゃんが演じる萌ちゃんを見ていたら、自然と背中を押してもらえたり、勇気をもらえたりする言葉をたくさんもらっていた。日向が萌ちゃんからもらったエネルギーと一緒に、お芝居を頑張れたらいいなと思っていました」と演じたキャラクターと心情を重ねながら、前に進んだという。

「本当に頼もしかった」と當真あみの座長振りを称えた
「本当に頼もしかった」と當真あみの座長振りを称えた

當真と齋藤は、今年の夏ドラマ「ちはやふる-めぐり-」でも共演を果たしている。ドラマと映画の撮影時で「印象が変わった」と微笑んだ當真は、「齋藤潤くんが演じる日向は、物静かでおっとりとしていて、やさしさがにじみ出ている男の子。潤くん本人からもそれを感じられた」と本作の撮影を回想。一方、ドラマの撮影時は「ものすごく弾けていた」と目尻を下げ、「同世代の俳優さんがいっぱいいたので、少年な一面もあるんだなと発見しました」と新たな一面を目撃したと、楽しそうに話していた。「すごくやさしい」と當真の印象を口にした齋藤は、「當真あみさんと約1年間通してお芝居をできるなんて、その幸せ度が半端なくて。毎回、同じテイクを何度重ねても、全身で(當真の芝居を)感じることがとても楽しくて。どちらも主演としてとてつもないプレッシャーがあるんだろうなと感じていたんですが、それを周りには出さずにいた。僕も撮影期間中もずっと引っ張っていただいていましたし、同世代のみんなをまとめ上げる存在でいてくださった。本当に頼もしかったです」と感謝を伝えていた。

同じ役を演じた池端杏慈と中条あやみ、息ぴったりに笑顔を見せ合った
同じ役を演じた池端杏慈と中条あやみ、息ぴったりに笑顔を見せ合った

池端が、萌の親友であり、日向の幼馴染である高遠麗。そして13年後の麗を、中条が演じた。池端は「麗は強くて、たくましい女の子」と分析ししつつ、「中条さんが演じてくださったのを見て、うれしい気持ちになりましたし、すごく感動しました」としみじみと語る。中条は「こんなにプレッシャーを感じた作品はない。それぞれが『この人しかいない』と思うようなキャスティング。絶対にこのメンバーだったなと思う。その13年後をやるというのはすごくプレッシャーだった」と苦笑い。「私は(當真が演じる)萌ちゃんと会う機会がなかなかなかったので、あみちゃんの写真を携帯の待ち受けにさせてもらっていました。それによって萌に対する気持ちが、より深くなりました」と役作りのために試みた秘策を吐露。中条は「告白しちゃった。気持ち悪くないですか、大丈夫ですか」と心配していたが、當真は「めちゃくちゃうれしいです。口角が上がっちゃって、ニヤニヤしちゃいます」と喜びを隠しきれなかった。

13年後の日向を、杉野遥亮が演じた
13年後の日向を、杉野遥亮が演じた

また日向の13年後は、杉野が演じた。杉野は「13年前の日向くんを見ると、すごく真面目で一生懸命。俺もそういうところがあるなと思って」と素直に話して会場をほっこりとさせながら、「共通点を感じたので、よし行ける!となっていました」と明かす。13年後の日向を杉野が演じるということを知った時に、齋藤は「本当に頑張らないといけないなと思いました」と意気込んだことを明かし、「映画を観た時に、2つの時代の日向くんがいて。すごく深みが増したなと感じています」と杉野と笑顔を見せ合っていた。

中条あやみ、涙!
中条あやみ、涙!

完成作の感想を語り合う場面になると、中条は「試写で観ながら、ずっと泣いていて。終わったあと、試写室を出て監督の顔を見た瞬間に、ダムが決壊したようにダーッて泣き始めてしまって」と告白。酒井監督が「号泣していた」と証言するなか、中条は「映画のなかに、本当の時間があった」と口火を切りつつも、映画の内容を思い出して堪えきれずに涙を流した。自分でも「ああ…」と困惑した中条だが、「それだけいい映画です!皆さん、観てください」とアピールして拍手を浴びていた。

萌の両親を、田中麗奈とユースケ・サンタマリアが演じた
萌の両親を、田中麗奈とユースケ・サンタマリアが演じた

萌の母親に扮した田中は、「家族3人のシーンが多かった。萌ちゃんを見ながら、『頑張れ、頑張れ』と支えようという気持ちでいた」と撮影を振り返り、完成作では家族の前とはまた違った萌の表情を目にして、「すごく輝いていた。うれしかった」という。父親役のユースケは、「あみちゃんが、痩せなくちゃいけなかった。ダイエットをしていた。育ち盛りの暑い夏に、フルーツばかり食べて。どんどん痩せていった。すごく心配でした」と親心をのぞかせていた。


【写真を見る】當真あみ、ふわりと広がるスカートがキュート!シースルーの純白ドレスで登場した
【写真を見る】當真あみ、ふわりと広がるスカートがキュート!シースルーの純白ドレスで登場した

最後に當真は、「限られた時間というものが悲しいものではなく、そのなかでどれだけ自分を大切に生きるか、どれだけ強く生きるかという姿が描かれています。それだけでなく、恋や友情、家族愛など、この映画には誰かが誰かを想う温かさがいっぱいあふれている」と本作に感じている魅力を熱っぽく語りながら、「ぜひそれを感じながら観ていただけたら」と願っていた。

取材・文/成田おり枝

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