シリーズ大好きライターが沼った「エイリアン:アース」名場面!過去作のトリビア満載で紹介

シリーズ大好きライターが沼った「エイリアン:アース」名場面!過去作のトリビア満載で紹介

「エイリアン:アース」がおもしろい!そう感じるのは筆者だけではないだろう。実際、映画・ドラマの批評集計サイト「Rotten Tomatoes」では第6話の配信が終わった時点で、批評家スコア95%フレッシュの支持を受けている。これはドラマシリーズではなかなか叩き出せない数字だ。では、ここまで支持を受けている理由はなにか?SFドラマとして、とてもよくできているから。キャラクターが魅力的だから。ホラー的な要素にドキドキできるから。いろいろ理由は考えられるが、「エイリアン」シリーズのファンを満足させる下地があったから、ということはけっこう大きいのではないか。

「エイリアン:アース」はディズニープラス「スター」で独占配信中!
「エイリアン:アース」はディズニープラス「スター」で独占配信中![c] 2025 FX Productions, LLC. Courtesy of FX Networks and Hulu

シリーズのファンである筆者にとって、第6話までの「エイリアン:アース」は過去シリーズへのリスペクトが十分に感じられるものだった。鬼才リドリー・スコットが生み出した1作目の『エイリアン』(79)には、とりわけ深い愛情を注いでいる。もちろん、シリーズにふれたことがなくても本作は十分に楽しめるが、ファンであれば「エイリアン」のイースターエッグ的な要素を楽しむこともできる。本稿では、それを整理してご紹介。奥深い「エイリアン:アース」の世界に、行ってみよう!

※以降、「エイリアン:アース」第6話までのネタバレ(ストーリーの核心に触れる記述)に該当する要素を含みます。未見の方はご注意ください。

『エイリアン』好きなら誰もが大興奮!ノストロモ号とそっくりなマジノ号の内部

まず、シリーズのファンであれば誰でも気づくのが、「エイリアン:アース」で地球に墜落するスペースシップ、USCSSマジノ号の内部の仕様が、『エイリアン』のノストロモ号と瓜二つであること。どちらもウェイランド=ユタニ社が作り出したものなので、当然といえば当然だが、それにしてもよく似ている。そして似ているからこそ、ファンとしては観ていて熱くなれる。

第1作『エイリアン』のコールドスリープ室
第1作『エイリアン』のコールドスリープ室[c]Everett Collection/AFLO

「エイリアン:アース」のコールドスリープ室
「エイリアン:アース」のコールドスリープ室[c] 2025 FX Productions, LLC. Courtesy of FX Networks and Hulu

第1話の冒頭からして、そうだった。クルーが目を覚ますコールドスリープ室も、その後彼らが訪れる食堂も、ノストロモ号の内部にリンクする。コールドスリープ室で眠っているクルーが下着姿であることもしかり。ファンが抱くノストロモ号の記憶が、どんどん掘り起こされていくのだから、これは燃えないわけがない!

ユタニ社のモニターは4:3のブラウン管でできているのに注目
ユタニ社のモニターは4:3のブラウン管でできているのに注目[c] 2025 FX Productions, LLC. Courtesy of FX Networks and Hulu


マジノ号の内部についてもう少しふれておこう。墜落前の模様は第1話で予告編的に描かれ、第5話ではまるまる一話を使って、マジノ号の墜落理由を解き明かす。ここで目を引くのは、「マザー」と呼ばれるAIが存在するコンピュータールーム。内装はノストロモ号のそれとほぼほぼ一緒だ。白い壁に無数の電球が埋め込まれ、それらが信号のように点滅している。コンピューターのモニターには黒地に緑のテキストが流れ込む。それを操作するのは副官である女性航海士と、サイボーグ。ついでにいえば、このふたりの仲がよろしくないことまで『エイリアン』と一緒だ。

チェストバスター初登場の舞台にもなった『エイリアン』の食堂
チェストバスター初登場の舞台にもなった『エイリアン』の食堂[c]Everett Collection/AFLO

「エイリアン:アース」での食堂。第1作とは違う形で“寄生”が描かれる
「エイリアン:アース」での食堂。第1作とは違う形で“寄生”が描かれる[c] 2025 FX Productions, LLC. Courtesy of FX Networks and Hulu

マジノ号の医務室もノストロモ号のそれに寄せてきている。寝台に横たわる、フェイスハガーが付着したクルーの肉体と、それをスキャンする装置、外の窓から様子をうかがえる通路は、やはり『エイリアン』の治療シーンを思い出させる。ほか、クレーンが揺れる標本室や、蒸気が噴出する通路、うす暗いブリッジなどなど挙げたらキリがない。第5話のエンドクレジットで『エイリアン』のプロダクションデザイナー、マイケル・シーモアへの謝辞が記されているが、それも当然だろう。

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