• 映画TOP
  • 映画ニュース・読みもの
  • 【ネタバレレビュー】「エイリアン:アース」第6話で加速する、登場人物たちの不穏な動き…残り2話で“あの人物”が餌食に!?
【ネタバレレビュー】「エイリアン:アース」第6話で加速する、登場人物たちの不穏な動き…残り2話で“あの人物”が餌食に!?

コラム

【ネタバレレビュー】「エイリアン:アース」第6話で加速する、登場人物たちの不穏な動き…残り2話で“あの人物”が餌食に!?

「エイリアン」初のドラマシリーズ「エイリアン:アース』(全8話)がディズニープラス「スター」で独占配信中だ。地球を舞台にエイリアンの恐怖を描く本作は、映画・ドラマの批評集計サイト「Rotten Tomatoes」で『エイリアン』(93%)、『エイリアン2』(94%)を超え、シリーズ最高となる批評家スコア95%フレッシュ(9月11日時点)を獲得した注目作。今回は、新たな展開を迎える第6話のレビューをネタバレありでお送りする。

※以降、「エイリアン:アース」第6話のネタバレ(ストーリーの核心に触れる記述)に該当する要素を含みます。未見の方はご注意ください。

『ピーター・パン』の物語に隠された「エイリアン:アース」の真意とは?

前回第5話では、5種のエイリアンを運んでいたユタニ社の宇宙船マジノ号でなにが起きたのかが描かれた。そこで判明したのは、すでにプロディジー社のカヴァリエ(サミュエル・ブレンキン)がマジノ号にスパイを送り込み、エイリアン略奪を画策していたこと。そしてもうひとつ、ユタニ社のトップと連絡を取り合い「あの生物(エイリアン)は私のライフワークです」と言っていたモロー(バボー・シーセイ)の過去が明らかになった。
しかし、だからと言って謎の数が減ったわけではない。

マジノ号がプロディジー社市街地へ墜落した裏には、カヴァリエの暗躍があった!
マジノ号がプロディジー社市街地へ墜落した裏には、カヴァリエの暗躍があった![c] 2025 FX Productions, LLC. Courtesy of FX Networks and Hulu

そして第6話。冒頭、ジェームズ・M・バリの『ピーター・パン』を朗読するカヴァリエの声が流れる。

「たったひとりを除いて、子どもは大人になる」
そして
「島の子どもの数は変わる。殺されることもあるし…」
さらに
「大人になってしまったら、島にはいられない」

これはなにを意味しているのか?

そのまえに触れておきたいのはリドリー・スコットのこと。シリーズの生みの親であり、本作ではエグゼクティブプロデューサーとして名を連ねているスコットだが、口出しや要求などはほとんどなかったといわれている。しかし、第4話から第5話にかけてはスコット色が濃厚だ。『エイリアン』(79)の前日譚、『プロメテウス』(12)や『エイリアン:コヴェナント』(17)でスコットが描いたような人間の愚かしさに焦点が当てられていたからだ。とりわけ第5話は混乱を極めるマジノ号の人間のクルーたちによる理性や秩序、協調性に欠けた行動が宇宙船の墜落を招いたとしか思えないような描かれ方だった。そのなかで唯一、理性的だったのはサイボーグのモローというのも極めてスコット的な解釈だが、その流れをこの第6話でも感じ取ることができる。もしかしたらスコットが口出ししなかった理由のひとつは、そういう描き方に満足していたからという解釈ができるかもしれない。

第5話で明らかになったモローのバックグラウンド
第5話で明らかになったモローのバックグラウンド[c] 2025 FX Productions, LLC. Courtesy of FX Networks and Hulu


さて、「たったひとりを除いて、子どもは大人になる」である。これは『ピーター・パン』の物語のもっとも重要なフレーズで、小説ではその“ひとり”とはピーター・パンを指している。では、本シリーズでは誰なのだろうか。そして“大人”という言葉にはどういう意味が込められているのか?

ドラマシリーズで地球襲来!「エイリアン:アース」特集【PR】
作品情報へ