「最終絶叫計画」新作にアンナ・ファリスがカムバック!『ゲット・アウト』『罪人たち』パロディも?

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「最終絶叫計画」新作にアンナ・ファリスがカムバック!『ゲット・アウト』『罪人たち』パロディも?

往年のホラー映画の名作から世界的大ヒット作まで、古今東西さまざまな映画のパロディを詰め込み、2000年から2013年にかけてシリーズ5作品が製作されたホラーコメディ「最終絶叫計画」。現在そのリブートを兼ねた最新作『Scary Movie6』が来年夏の北米公開に向けて着々と進行中だ。いったい今度はどの映画のパロディが見られるのか?気になる最新情報をチェックしてみよう。

とめどないパロディの応酬とナンセンスなギャグがクセになる!
とめどないパロディの応酬とナンセンスなギャグがクセになる![c]Everett Collection/AFLO

まずはシリーズを簡単に振り返っていこう。第1作『最終絶叫計画』(00)では、当時ブームのまっただなかだった青春スラッシャー映画の代名詞である「スクリーム」シリーズと「ラストサマー」シリーズが融合し(ちなみに製作スタジオは「スクリーム」と同じディメンション・フィルムズだ)、1年前に交通事故を起こしてしまった若者たちが、マスクをかぶった殺人鬼に次々と襲われていくストーリーが展開。

『マトリックス』(99)や『タイタニック』(97)、『ユージュアル・サスペクツ』(95)に『ショーシャンクの空に』(95)など、ありとあらゆる作品をパロったナンセンスなギャグが次から次へと登場し映画ファンを魅了。わずか1900万ドルの制作費に対して全世界興収2億7800万ドルを記録する大ヒットとなり、たちまちシリーズ化が決定。

名作ホラーもしょうもないコメディに様変わり!
名作ホラーもしょうもないコメディに様変わり![c]Everett Collection/AFLO

続く『最‘新’絶叫計画』(01)では『エクソシスト』(73)や『ホーンティング』(99)など“家”を舞台にした超常現象ホラーを軸に、第3作『最‘狂’絶叫計画』(03)では『ザ・リング』(02)をモチーフに“呪いのビデオ”の恐怖を中心に描き、第4作『最終絶叫計画4』(06)ではハリウッド版「呪怨」と「ソウ」シリーズ、スティーヴン・スピルバーグ監督の『宇宙戦争』(05)をごちゃ混ぜに。

また第5作『最終絶叫計画5』(13)では「パラノーマル・アクティビティ」シリーズや『ブラック・スワン』(10)などを取り入れるなど、これまでパロディ化してきた作品は100タイトル以上。さらなる続編が待ち望まれてきたが、第5作の興行的・批評的失敗やパロディ映画が以前よりも受けなくなってきたこと、ディメンション・フィルムズの倒産など様々な事情もあってなかなか実現に至らず。

シリーズの顔アンナ・ファリス&レジーナ・ホールは最新作でどのように登場するのか!?
シリーズの顔アンナ・ファリス&レジーナ・ホールは最新作でどのように登場するのか!?[c]Everett Collection/AFLO

しかし、2024年の春にミラマックス・フィルムズの出資、パラマウント・ピクチャーズ配給で新作の製作が決定。同年秋にはシリーズ第1作・第2作で脚本と監督を務めたキーネン・アイヴォリー・ウェイアンズ、脚本と出演を兼ねたマーロン・ウェイアンズ&ショーン・ウェイアンズの“ウェイアンズ”兄弟の復帰が決定。そして先日、第1作から第4作まで主演を務めたアンナ・ファリスとレジーナ・ホールのカムバックも明らかになった。

そんななか、マーロン・ウェイアンズは自身が主演する新作ホラー映画『Him』のプロモーションで「comicbook.com」のインタビューに応え「ホラー映画全体のファンなんだ」と前置きした上で、新作でパロディ元として引用する可能性のある作品のタイトルに言及。「『ラストサマー』に何かあるかもしれないし、『スクリーム』シリーズはいつ観てもすばらしいね」と、シリーズの原点にして近年リブートされた名作スラッシャーホラーをにおわす。

【写真を見る】『スクリーム』からハリウッド版『リング』『呪怨』までなんでもあり!これまでパロった映画は全部で100本超
【写真を見る】『スクリーム』からハリウッド版『リング』『呪怨』までなんでもあり!これまでパロった映画は全部で100本超[c]Everett Collection/AFLO

さらにヒュー・グラントの怪演が話題を集めた『異端者の家』(24)や、ニコラス・ケイジがシリアルキラーを演じた『ロングレッグス』(24)、『Him』のプロデューサーであるジョーダン・ピールの手掛けた『ゲット・アウト』(17)や『NOPE/ノープ』(22)、今年北米で社会現象級のヒットを記録した『罪人たち』(25)のタイトルをあげ、「ホラーの傑作は山のようにあるから、それをネタにして楽しもうと思っています」と語った。

前作から10年以上が経過するあいだに、「死霊館」ユニバースやブラムハウス作品などホラー映画がこれまでにないほど活況を迎え、現在も北米では『Weapons』が大ヒット。もちろん第1作から頻繁にシリーズ内でギャグ要素のひとつとして取り入れてきたM.ナイト・シャマラン監督の作品も含め、ホラー以外でもパロディし甲斐のありそうな作品が山ほど公開されてきた。

このシリーズを観てからパロディ元を観ると、怖さも全部吹っ飛ぶかも…
このシリーズを観てからパロディ元を観ると、怖さも全部吹っ飛ぶかも…[c]Everett Collection/AFLO

当初は2024年秋に撮影開始だったが延期となり、今年10月にクランクイン予定とのことで、直近のタイトルもどしどし盛り込まれていく可能性は高そう。ちなみにメガホンをとるのは『セクスタプレッツ ~オレって六つ子だったの?』(19)のマイケル・タイデス監督。北米では2026年6月12日公開を予定しており、日本公開は未定。続報を楽しみに待とう!


文/久保田 和馬

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